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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

ユーロ終了から本格始動?高額移籍金を回避?現地記事から考える「アーセナルが動かない理由」

チェルシー、マンチェスター・ユナイテッド、トッテナム、リヴァプールが補強に動く一方で、昨季の2強は未だ沈黙を続けています。プレミアリーグ5連覇をめざすペップは、継続性重視でしょう。目下の懸念は、34歳のカイル・ウォーカーと33歳のデブライネに、そろそろ後継者が必要になりつつあることと、以前からスペインに戻りたがっているベルナルド・シウヴァぐらいです。

片やアーセナルは、少なくとも3つのポジションを強化すると見られています。得点力を高めたい最前線、トーマスが移籍すれば層が薄くなる中盤センター、ラムズデールの後釜となるGK。手薄なサカのポジションも、補強する可能性があります。6月に話題になったシェシュコはライプツィヒ残留と報じられ、ギョケレス、アマドゥ・オナナ、ミケル・メリノらは続報がありません。

7月に入った今も、アーセナルに関するニュースやゴシップの多くが「興味・関心」というレベルに留まっています。彼らが動かないのは、なぜでしょうか。ターゲットの絞り込みに時間がかかっているのか。余剰戦力の売却が先と考えているのか。あるいは、「狙っている選手がドイツでユーロ2024を戦っている最中」という可能性もあります。

たとえば前線でいえば、ギョケレスはスウェーデン人で、ユーロ2024には出場していません。それでも明確なアプローチがないのは、バイアウト条項の8500万ポンドが大きなハードルになっているからかもしれません。エンケティアの売却の目処が立たないと手を出しづらいのであれば、「より安価な選手を優先する」「時間をかける」の二択となります。

イサクの移籍金は1億ポンド超え、ギラシはドルトムントがトップランナー。左右のウイングをまかせられるシャビ・シモンズはバイエルンが獲得寸前に迫っており、ザークツィーはマンチェスター・ユナイテッドとミランが有力候補となっています。となると、ギョケレスか、オシムヘンか。両者ともに、8000万ポンド以上となる移籍金をどう捉えるかがポイントです。

中盤センターの候補は、キミッヒ、ミケル・メリノ、ズビメンディ、アマドゥ・オナナ。キミッヒは3500万ポンド以下で獲れるといわれていますが、トーマスと2歳しか違わず、激しい争奪戦と高額サラリーも気になります。ユーロ2024を終えたベルギー代表のアマドゥ・オナナにアプローチがなければ、「意中の選手はスペインにあり」と考えるのが妥当でしょう。

右サイドでプレイできるウインガーは、ユーロで活躍中のニコ・ウィリアムズか、PSVで公式戦14ゴール14アシストのヨハン・バカヨコか。GKの候補といわれているエスパニョールのジョアン・ガルシアは、2100万ポンドのバイアウト条項があるそうです。最近、記事が増えたイタリア代表DFカラフィオーリは、間に合っているポジションゆえ、優先順位は上がらないでしょう。

明らかにスロースタートのアーセナルは、ビッグディールの期待感が最も高いチームでもあります。2023年のサラリー総額は2億3480万ポンド(約480億円)に留まっており、リース・ネルソン、ファビオ・ヴィエイラ、スミス・ロウ、ラムズデール、トーマス、エンケティア、サンビ・ロコンガと売却できる選手が揃っています。負傷の状況次第では、ティアニーも放出候補です。

エルネニーとセドリクの退団で、サラリーは670万ポンド減額となっており、余剰戦力の売却が進めばビッグネームを獲得するリスクは低くなっていきます。エドゥSDとアルテタ監督が、「移籍金が高額の選手にライバルは手を伸ばせない」と見切って、ユーロ組の帰還を待っているのであれば、スローな進捗も納得できるのですが…。

今回は、静かすぎるアーセナルが気になって、現地の情報を整理してみました。有力な理由は「ユーロの終わり待ち(スペインの敗退待ち?)」「高額移籍金を回避する策を検討」といったところでしょうか。現有戦力に大きな問題がないので、「早く」より「ちゃんと」と考えているだけかもしれませんね。いずれにしてもわれわれは、次なるニュースを待つしかありません。


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