イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

ライバルは周回遅れで決定間近…アーセナルのミケル・メリノ獲得は鮮やかなポール・トゥ・ウィン!

トランスファーマーケットに関する記事を読んでいると、「トップランナー」「ポールポジション」「グリーンライト」といった言葉を目にします。ビッグマネーを積んだマシンがデッドヒートを繰り広げ、最初にゴールに辿り着いた者が勝つ…レースの世界の表現は、比喩としてしっくりくるのでしょう。

そしてひとたび争奪戦となれば、なかなかポール・トゥ・ウィンとはいかないのも、ファンが熱くなる理由のひとつです。獲得間近といわれていたクラブが、後発に土壇場でさらわれると、「ハイジャック」といわれます。しかし、レースであれば、「オーバーテイク」「エンジンストール」「クラッシュ」などの言葉のほうが、ふさわしいのかもしれません。

2023年の冬には、アーセナルに移籍寸前といわれていたムドリクが、西にコースを変えてフィニッシュ。昨夏のリヴァプールは、カイセドもラヴィアもクラブ間合意に到達しながらも、最後のホームストレートでチェルシーにオーバーテイクされてしまいました。ピットで移籍金を補填した後続車が、スリップストリームで猛追するノーズ・トゥ・テールのバトルに、予断は禁物です。

何かとエキサイティングなトランスファーマーケットですが、ミケル・メリノの獲得をめざすアーセナルは、近年稀に見るぶっちぎりのポール・トゥ・ウィンを見せてくれるのではないでしょうか。ライバルは全員ピットに入っており、既に周回遅れ。サン・セバスティアンのサーキットに、レースの展開を変えてしまいそうな暗雲は見当たず、エドゥSDの視界は良好です。

ミケル・メリノが決まりといえる現場の証言を並べてみましょう。最新情報を配信した「ミラー」のライアン・テイラー記者は、「アーセナルは、2500万ポンドとボーナスというオファーを口頭で提示。メリノが契約延長のチャンスを絶ったため、レアル・ソシエダは移籍を承認する準備を整えている。完全な合意には至っていないが、受け入れられる見通し」と伝えています。

ファブリツィオ・ロマーノさんも、「アーセナルはミケル・メリノの獲得にとても近づいているといわせてほしい」といっています。「移籍金は3000万ユーロ(2550万ポンド)と明言しよう。今後の数日で、ディールの構造がわかるはずだ。アーセナルとレアル ・ ソシエダの合意はもうすぐで、すべてがファイナルステージにある」。2人の見立ては、完全に一致しています。

ノースロンドンのクラブとスペイン代表MFは、個人条件については合意済み。ライバルといわれていたアトレティコ・マドリードは、チェルシーのコナー・ギャラガーに集中しており、資金不足のバルセロナはダニ・オルモとニコ・ウィリアムズで手いっぱいだそうです。ティアニーのローン移籍を通じて良好な関係を築いた彼らに、揉める気配はありません。

ACミランのエンジンストールに助けられてザークツィーを押さえた後、スローダウンしたレアル・マドリードをかわしてレニー・ヨロを獲得したマン・ユナイテッドのサポーターとしては、最終コーナーで減速してのポール・トゥ・ウィンはただ見惚れるのみです。「ミラー」の記者は、「レアル・ソシエダは、既に中盤の支配者の後釜を探し始めている」といっています。

以上の証言をもって「ミケル・メリノのアーセナル移籍は決定」と高らかに宣言…いや、すみません。ムドリクやカイセド、ラヴィアの争奪戦の結末を忘れかけていたようです。ここは、「赤と白のマシンのエンジンストールやクラッシュがなければ」と付け加えさせていただきます。カラフィオーリの移籍金を自らの希望額に近づけた敏腕SDが、失敗するとは思えませんが、念のため。


おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!


コメントを残す