偏愛的プレミアリーグ見聞録

「フラムがバーンリーからサンデル・ベルゲを獲得。here we go！マクトミネイのディールは白紙、ベルゲは移籍金2000万ポンドとアドオン500万ポンドで加入することになる。正式な手続きは明日行われる」。ファブリツィオ・ロマーノさんが配信した速報は、フラムを開幕戦で下したマンチェスター・ユナイテッドにとって、逆転負けを喫したようなダブルパンチです。

フィジカルの強さとキープ力が高評価のサンデル・ベルゲは、マン・ユナイテッドもターゲットとしており、昨日まで交渉中と報じられていた選手です。数時間前に、「スカイスポーツ」が2000万ポンドとアドオンでオファーといっていたのですが、マルコ・シウヴァ監督の熱意にほだされたのでしょうか。

これによって、最終ラインの前のスペースをケアするセントラルMFの候補がひとり減っただけでなく、フラムからオファーがあったマクトミネイの売却も立ち消えとなりました。3000万ポンドを要求していたマン・ユナイテッドに対して、彼らの提示額は2000万ポンド。ギャップを埋めるのは無理と判断して、バーンリーのノルウェー代表に乗り換えたようです。

ダン・アシュワースSDが争奪戦に敗れたもうひとつの理由は、今でもパリのマヌエル・ウガルテが本命で、本気度が高いクラブのスピードについていけなかったからでしょう。「ファブリツィオ・ロマーノのデイリー・ブリーフィング」は、「マヌエル・ウガルテは、マン・ユナイテッドへの移籍を強く主張している。パリ・サンジェルマンとはまだ交渉中」と伝えています。

両者をつないでいるのは、ホルヘ・メンデス。パリは売却に前向きで、マン・ユナイテッドも獲得を熱望しているものの、5100万ポンドといわれる移籍金がネックになっています。パリが値下げするか、プレミアリーグのクラブが選手の売却で資金を得るか、いずれかがなければこのままデッドラインデーとなりそうです。

有力候補といわれていたユスフ・フォファナは、ACミランに入団決定。ウガルテ以外のターゲットが、続々とマーケットから消えています。一方、売却候補を見ると、マクトミネイに興味ありといわれているナポリは、ルカク獲得が最優先。ジェイドン・サンチョを狙っていたパリは、レンヌからデジレ・ドゥエを引き入れています。

ファクンド・ペリストリを獲ろうとしているパナシナイコスのオファーは850万ポンドで、ウガルテにゴーサインを出せる額ではないようです。カゼミロにアプローチしていたアル・イテハドは、オーナーの変更でリセット。サンチョとともに残留濃厚と報じられており、ペリストリ以外にアクティブなディールはありません。

「ガーディアン」のジェイミー・ジャクソン記者は、デッドラインデーまでは余剰戦力の売却を推進しつつ、ベンチからウガルテを外しているパリの妥協を待つ構えと報じています。いよいよ無理となったら、即決できそうなソフィアン・アムラバトに矛先を変えるのでしょうか。アマド・ディアロがいけそうな今は、アントニーとサンチョのどちらかは不要に見えるのですが…。