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ウルヴスのオファーはローン移籍…アーセナルとラムズデールは残留覚悟でNGを出すのか?

今、はっきりいえるのは、アーロン・ラムズデールはそこにいても、望む幸せは手に入らないということです。2021年にアーセナルに移籍し、最初のシーズンはプレミアリーグ34試合出場。2022-23シーズンは、フルタイム出場を果たしました。マン・シティと優勝を争ったチームは、2位でフィニッシュ。5月に契約を延長したGKは、「このクラブと夢を見続けたい」という言葉を残しています。

それから1年3ヵ月。移籍志願と伝えられながら、長らくオファーがなかった第2GKに、ウルヴスから声がかかったようです。とはいえ、買取オプション付きのローンは、エドゥSDが難色を示すのではないでしょうか。話がまとまったとしても、2021-22シーズンにセーブ率No.1だったジョゼ・サとのポジション争いとなれば、現状とさほど変わらない日々が続くかもしれません。

順風満帆と思われていたキャリアに陰りが生じたのは、2023年8月15日。アーセナルが、ダヴィド・ラヤのローン移籍を発表した日です。2021-22シーズンのセーブ率は、73.4%のラムズデールが7位で、ブレントフォードでプレイしていたラヤは77.7%で2位。2022-23シーズンのラヤは77.7%でTOPに立っており、70.6%で11位のラムズデールを大きく引き離しています。

セーブ率で上位のラヤは、40ヤード以上のフィードの成功率50.7%がリーグ4位で、クロス阻止率8.9%はエミリアーノ・マルティネスに次ぐ2位。いずれもラムズデールを大きく上回っていました。ビルドアップの質を高めたかったアルテタ監督が、パスワークに長けたラヤを選んだのは理解できるものの、元エースの契約延長直後となると悲劇といわざるをえません。

2023-24シーズンのプレミアリーグでラムズデールが出場したのは、最初の4試合とラヤが出られないブレントフォード戦のみ。チャンピオンズリーグでもチャンスを得られず、ゴールマウスに立ったのは消化試合だったPSV戦だけでした。ダヴィド・ラヤはクリーンシート16回でゴールデングローブを獲得し、クロス阻止率12.2%はリーグ1位。貪欲な補強は成功しました。

月曜日にオファーを提示したウルヴスの狙いは、31歳になったジョゼ・サの後継者の確保でしょう。初年度はサブだったとしても、来季になればレギュラーに復帰できるのかもしれません。問題は、ウェスト・ミッドランズの小さなクラブの守護神というポジションに納得できるかどうか。完全移籍となったとき、アーセナルと同等のサラリーを得られるのかも気になります。

ノースロンドンからアストン・ヴィラに渡り、ワールドカップとCL出場権を手に入れたエミリアーノ・マルティネスのようなキャリアならOKなのかもしれませんが、ウルヴスでは欧州の舞台は望めないでしょう。買取オプション付きのローンは、アーセナルがNGを出すのではないかと思われますが、買取義務付きにスイッチすれば、クラブ間合意に到達する可能性が高まります。

現在のプレミアリーグを見渡すと、5人のGKが全員30代のニューカッスルや、3人がいずれもベテランのウェストハムのほうが明るい未来がありそうですが…。トランスファーマーケットが締まるまで10日。ウルヴスが差し出した条件にイエスといえないアーセナルと、この夏に新たなステージを得たいGKは、いずれも難しい決断を迫られそうです。


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