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アーセナルの特派員が激論!「イサク獲得に全力を注ぐべきか、全体に分散投資するべきか?」

「アスレティック」が昨日、アーセナルの特派員たちによる興味深い議論を配信していました。「夏のマーケットでイサクに全力を注ぐべきか、チーム全体に投資を分散させるべきか」。まずはジョーダン・キャンベル、アール・ド・ロシェ、ジェームズ・マクニコラス、エイミー・ローレンスの4者の主張に目を通してみましょう。

「アルテタ監督はこれまで、可能な限り幅広く得点源を揃えるのが最善という見解だった。しかしアーリング・ハーランドやモハメド・サラーは、それでは足りないと証明している。イサクの獲得は戦略の転換であり、他のエリアが脆弱になるかもしれないギャンブルだが、アーセナルは必然のオーラを纏った殺し屋を優先する段階に達したように思える。イサクは最も近い存在だ」(ジョーダン・キャンベル)

「イサクを獲得するチャンスがあれば、全力を尽くすべきだ。彼は2023年のライスや2022年のジェズスのように、チームに変革をもたらす可能性がある」「彼の特性とプレースタイルは、最初の10年でアーセン・ヴェンゲルが獲得したストライカーのプロフィールを彷彿とさせる。ティエリ・アンリは典型だが、アデバヨール、カヌ、ファン・ペルシも長身、敏捷でテクニックがあり、ゴールを決める以上のことができるストライカーだった」(アール・ド・ロシェ)

「イサクの獲得は大きなメッセージとなるだろう。しかし、それで充分なのか?アーセナルは、いくつかのポジションで新戦力が必要になる可能性が高い。新たなストライカーが加われば攻撃力は向上するが、クリエイティブな選手も入れて補うのが理想だろう」「評価額が急騰している選手に最高額を支払うより、爆発が期待できるFWを見つけるほうに重点を置くべきではないだろうか」(ジェームズ・マクニコラス)

「ダイナミックで得点力があり、パワー溢れるストライカーが必要なのは明確だが、ジグソーパズルのピースがひとつだけ足りないわけではない。左ウイングにはスリルを注入する必要がある。トーマス・パーティーやジョルジーニョの退団が予想される中盤にはコントローラー。ダヴィド・ラヤの挑戦者も必要だ。イサクは素晴らしいが、高すぎる。4人の選手を加える必要があるなら、成長の余地がある次善手を検討したほうがいい」(エイミー・ローレンス)

きれいに2対2に分かれたのは、そういう人選だったのか、記事をおもしろくするためか。それはさておき、このエキサイティングな議論には乗っかりたくなります。自由な二択が許されるのであれば、ジョーダン・キャンベル記者とアール・ド・ロシェ記者に1票です。ただし条件として、「アルテタ監督が変わるなら」と添えたいと思います。

直近3シーズンのアーセナルを見てきたなかで、大きな疑問がひとつあります。「ユーティリティーが高い選手を獲得してきたのに、概ねポジションを固定しているように見える」。複数のポジションで起用されているのは、6番と8番でプレイするデクラン・ライスと、サカの穴を埋めるために右にまわったマルティネッリ、急場しのぎのミケル・メリノぐらいです。

わかりやすくいうと、こうなりますが、ゲームの展開に応じて細かいチューニングをしているのは理解しています。トロサールがカイ・ハヴェルツの脇に入ったり、ガブリエウやカラフィオーリがゴールに近いエリアでプレイしたり、デクラン・ライスやジョルジーニョが右にまわるシーンはよく見かけます。しかしまだ、個々のユーティリティーを存分に活かすBプランは足りないのではないでしょうか。

たとえば本職はMFのルイス=スケリーは、パス成功率94.4%がチームNo.1で、アンカーや2センターで成長させるという手もあります。カラフィオーリはイタリア代表では「攻め上がるCB」。ジンチェンコは左右のインサイドでパスワークを活かせるでしょう。スターリングはマン・シティ時代に最前線でもプレイしており、ヌワネリをセカンドストライカーに配せば速攻の威力が高まりそうです。

ティエリ・アンリの香り漂うイサクを獲得できる余地があるなら、トーマスを全力で引き留めてスビメンディを諦めるという選択肢もあるのではないかと考えていました。しかし現実は、マルティン・スビメンディとベンヤミン・シェシュコが有力という報道があり、それも妥当な選択肢のひとつでしょう。

ただし、こうも思います。スビメンディの加入でミケル・メリノがベンチに下がり、シェシュコがカイ・ハヴェルツのバックアッパーとなったら、1億ポンドに見合う改善効果はないかもしれない…。新戦力を数人獲得するよりは、現有戦力のユーティリティーを活かすことに注力しつつ、絶対的エースといえるような選手にビッグマネーを投じるのが得策に思えてなりません。

「アスレティック」の議論はあくまでも、今のアーセナルにおけるストライカーの重要性に対する考え方を明快にするために、二択に落とし込んだものです。現実的な意見を求められれば、トーマスとジョルジーニョが退団濃厚ならスビメンディを落とすわけにはいかず、「ストライカーに1億5000万ポンドは厳しいかも」といってしまいそうです。この議論について、グーナーのみなさんは、どう思われますか?


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“アーセナルの特派員が激論!「イサク獲得に全力を注ぐべきか、全体に分散投資するべきか?」” への1件のコメント

  1. つーぼ より:

    イサクとスピの両取りして優勝しちゃえば赤字だっていいじゃない

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