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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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移籍金4000万ポンド、サラリーキャップ…ラシュフォードは難問クリアでバルセロナに行けるのか?

アレクサンダー=アーノルドの退団の報を受けたリヴァプールのサポーターが、よくも悪くもあれほど感情的になったのは、キャプテンをめざしていた地元のスターに多大な期待を寄せていたからでしょう。行き先がマドリードだったことも、非難の声を増幅させました。CLで2度もトロフィーをさらっていった宿敵のシャツを纏う彼を見たくないという気持ちは、よくわかります。

その論でいえば、マーカス・ラシュフォードがバルセロナに移籍するという噂も、大騒動になってもおかしくない話です。サー・アレックス・ファーガソンの頃、ローマとウェンブリーで完敗した記憶は、今もなお脳裏に深く刻まれています。しかしこちらのサポーターの大半は、終わったことと受け止めているようです。期待を裏切られたという苦い思いを抱えながら。

先週末、スペインの「ムンド・デポルティーヴォ」と「スポルト」が、「ラシュフォードの代理人を務めるピニ・ザハビ氏が、バルサに売り込みを図った」と報じています。ロベルト・レヴァンドフスキとハンジ・フリックの契約を取りまとめた辣腕のエージェントは、買取オプション付きのローンやサラリーの大幅な減額といった落としどころも視野に入れているようです。

冬のマーケットでも、バルサはラシュフォード獲得を検討していたのですが、ラ・リーガのサラリーキャップという壁を越えられず、具体的な話にはなりませんでした。マンチェスター・ユナイテッドは、4000万ポンドの買取オプション付きでアストン・ヴィラとローン移籍契約を締結。シーズンが終わってからヴィラが望めば、経営ボードはすんなり受け入れるはずです。

どちらに行くにしても、週給32万5000ポンドをキープするのは難しそうです。2024-25シーズンは公式戦41試合11ゴール9アシスト。バーミンガムでの17試合4ゴール6アシストは、復調途上とはいえても納得の数字とはいえないでしょう。彼の最大の弱点は、内向的でデリケートな性格で、指揮官と長期的な信頼関係を結んだ経験がありません。

18歳でファン・ハールに抜擢されて衝撃のデビューを果たした後、ジョゼ・モウリーニョのチームではベストポジションを見出せず。年間を通じて本領を発揮したといえるのは、スールシャールの初めてのフルシーズンと、テン・ハフの初年度だけです。いずれもプレミアリーグで17ゴールを決めたのですが、2年めに数字を落とし、3年めにはボスとの関係が怪しくなっています

リヴァプールやアーセナルのサポーターたちが、クラブがラシュフォード獲得を検討していると聞いたら、期待よりも不安が先に立つのではないでしょうか。好不調の波、守備に対する意識、トレーニングに取り組む姿勢、ドレッシングルームでの振る舞い、チームメイトに与える影響。ひとつや2つなら、メディアの誇張と反論できるのですが…。

ルーベン・アモリムとの関係は1ヵ月で悪化し、帰る場所はなさそうです。「ムンド・デポルティーヴォ」は「バルサとの交渉は初期段階」と伝えていますが、制約条件が多いクラブと注文が多い選手は妥結するのでしょうか。27歳になったアタッカーが自らを変えたいなら、これがラストチャンスでしょう。「バルサは憧れのクラブ」といわれれば、健闘を祈るとしかいえません。


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