2025.05.30 移籍ニュース2025-26移籍ニュース
小さな改善か抜本的な変革か?巻き返しを図るマン・シティ、デブライネの後継者候補をチェック!

ペップの試行錯誤によって、主力に迷いが生じていたのは明らかです。プレミアリーグにおける先発メンバーの変更は、延べ112人。これを上回るのは、121人のスパーズと114人のマンチェスター・ユナイテッドだけです。30人の先発起用は就任以来最多で、ひとりあたりの平均出場時間は最少の1253分。2023-24シーズンに96ゴールだったチームは、72ゴールに留まっています。
最終ラインも安定せず、前年の33失点から44失点と大きく増えてしまいました。デュエルで1541回の敗戦は、リーグのワースト。ドリブラーに翻弄されるシーンが増えたカイル・ウォーカーに続いて、31歳のジョン・ストーンズと30歳のナタン・アケもパフォーマンスの質が落ちており、ルベン・ディアスもビルドアップやカウンター対応でミスが目立つようになっています。
今やアンタッチャブルといえるのは、アーリング・ハーランド、ジェレミー・ドク、ロドリ、グヴァルディオルぐらいでしょう。先発した30人の平均年齢は27歳81日と高齢化しており、課題を特定できないとなれば、全方位的な改革が必要に見えます。しかし現状は、経営ボードと指揮官の意向はずれているようです。
カルドゥーン・アル・ムバラク会長は、「昨年の夏、必要だったいくつかの変革にもっと積極的に取り組むべきだった。それを怠ったことが、結果的に損失につながってしまった」といっています。2024-25シーズンは、2億1000万ポンドをマーケットに投じているのですが、そのうち1億8000万ポンドは冬の補強で費やしています。
1月に加わったオマル・マルムシュ、ニコ・ゴンザレス、フサノフ、ヴィトール・レイスのなかで、合格といえるのはマルムシュのみで、他の3人は「今後に期待」です。多人数のマネジメントを嫌うペップは、「昨季の新戦力6人をフィットさせつつ、ジェームズ・マカティー、オライリー、オスカー・ボブ、エチェベリの成長にコミットするのはしんどい」といいたいのでしょう。
マーケットの動向を見ると、明確に動いているのはデブライネの後継者のみのようです。フロリアン・ヴィルツは1億ポンドを超えるタグを見て撤退し、現在のターゲットはノッティンガム・フォレストのモルガン・ギブス=ホワイトと、リヨンのラヤン・シェルキ。25歳になったギブス=ホワイトは、昨季プレミアリーグで34試合7ゴール10アシストと、ゴールが期待できるMFです。
巧みなドリブルと絶妙なタイミングのラストパスに加えて、守備力と運動量も強みといえるでしょう。対してリヨンの10番は「利き足がわからないプレーメイカー」で、公式戦44試合12ゴール20アシストという秀逸なスタッツが目を引きます。ELで苦しめられたマン・ユナイテッドのサポーターとしては、「リリース条項の2500万ポンドはバーゲン価格!」と叫びたくなります。
ギブス=ホワイトとともに欧州で戦いたいノッティンガム・フォレストは、1億ポンドを要求すると伝えられています。マン・シティは、プレミアリーグで実績があるイングランド代表を優先するのでしょうか。他のポジションでは、ベルナルド・シウヴァの後釜となるミランのラインデルスや、左サイドの攻撃力を高めるウルヴスのアイ=ヌーリがターゲットとなっているようです。
ペップの意向を汲んでマイナ―チェンジとするのか、世代交代を促す「マン・シティ2.0」を敢行するのか。無冠で終わった1年をどう総括するのかによって、選ぶべき戦略は変わりそうですが…。いや、失礼しました。クラブワールドカップで勝てば、「ビッグタイトル獲得で幕を閉じたシーズン」になります。補強とともに、世界一を決める大会にも注目しましょう。
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