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ウェストハムは5000万ポンドを拒否!スパーズにモハメド・クドゥスは必要なのか?

アンジェ・ポステコグルーの後釜としてトーマス・フランクを迎えたスパーズは、どんなチームになるのでしょうか。ヨーロッパリーグを制してチャンピオンズリーグの出場権を得たものの、プレミアリーグは17位でフィニッシュ。トータル65失点は、降格クラブを除くとウルヴスの次に多く、この夏の最重要テーマは最終ラインの強化です。

新シーズンに向けた補強は出遅れており、冬のマーケットでローンで獲った2人を完全移籍にスイッチしただけです。バイエルンのFWマティス・テルは2980万ポンド、ランスのCBケヴィン・ダンソは2090万ポンド。ハイドゥク・スピリトから2年前に獲得したルカ・ヴシュコヴィッチが合流しますが、18歳のCBは大事に育てたい逸材と捉えたほうがいいでしょう。

現地メディアの記事を追うと、トーマス・フランク監督を支えるスタッフの人事に関するトピックスばかりで、新戦力に関する話題はモハメド・クドゥスに集中しています。ブレントフォードから来た監督がブライアン・エンベウモを引き入れるという噂もあったのですが、本人から「移籍するならマンチェスター・ユナイテッド」という連絡があり、断念したようです。

クドゥス獲得については、3つの疑問があります。スパーズが許容する上限額はいくらなのか。右サイドにブレナン・ジョンソン、クルゼフスキ、オドベールがいるクラブは、彼の突破力とシュート力をどこで活かすつもりなのか。プレミアリーグの2年めで停滞したアタッカーは、ノースロンドンで復活するのか。最も気になるのは、移籍金です。

5000万ポンドのオープニングオファーは、ウェストハムに拒否されています。「クドゥスには木曜日まで有効なリリース条項があり、プレミアリーグのクラブは8500万ポンド、ヨーロッパなら8000万ポンド、サウジは1億2000万ポンドで買い取ることができる」と報じた「スタンダード」のドム・スミス記者は、「スパーズはこれより低額で獲ろうとしている」といっています。

「スカイスポーツ」によると、ウェストハムの評価額は6000万ポンドで、一部をアドオンにするのは難しいと付け加えています。2023年にハマーズがアヤックスに支払った移籍金は3800万ポンドですが、契約が3年も残っている選手ゆえ、適切なオファーでなければ残留させるのみと決めているようです。ギャップは1000万ポンド…スパーズは本気で埋めようとするのでしょうか。

ハマーズでの初年度に、プレミアリーグ33試合8ゴール6アシストという数字を残したクドゥスは、2024-25シーズンは32試合5ゴール3アシストという不本意な戦績に終わっています。この2年のスタッツを比較すると、シュートもオンターゲットも増えているのにゴールは3つ減っており、ドリブル成功数も124回から92回にダウンしています。

最も大きな違いはプレーエリアで、右サイドを主戦場としていた2023-24シーズンに対して、昨シーズンは左サイドとセンターでプレイする試合が増えました。4-2-3-1の右サイドや、3-5-2の右のトップで起用すれば暴れてくれそうですが、頻繁にポジションを変えると昨シーズンの停滞が続く可能性が高まりそうです。

お手頃なお値段で獲れるならいいのですが、6000万ポンドとなると「右サイドに投資する前に、最終ラインの層を厚くするべきではないか?」といった疑問が湧いてきます。本人はスパーズに行きたがっているようですが…。もしかすると、私が前のめりになりすぎているのかもしれません。クドゥス獲得の是非を語るのは、新チームの全貌が見えてからにしましょう。(モハメド・クドゥス 写真著作者/Egghead06)


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