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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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退団希望と報じられたイサクは、エキティケを獲得したリヴァプールに移籍するのか?

「なぜ、今なのか」。アレクサンデル・イサクがニューカッスルに「移籍を検討したい」と申し出たと報じられています。「スカイスポーツ」で速報を配信したキース・ダウニー、ライアル・トーマス、マーク・マカダムの疑問に、うなずいたファンも多いのではないでしょうか。リヴァプールはエキティケ、アーセナルはギョケレスの獲得が決まった直後です。

「リヴァプール以外の可能性は低そうだ。アーセナルは、おそらくリヴァプールに匹敵する唯一のクラブで、イサク獲得のライバルだった。しかし彼らはヴィクトル・ギョケレスの獲得を決意し、移籍は決まる寸前だ。チェルシーはイサクに対して動いていない。彼らは既にジョアン・ペドロとリアム・デラップを押さえており、前線に絶対的な信頼を置いている」

「マンチェスター・ユナイテッドは、新たなストライカーを狙っている可能性がある。しかしその可能性は、高額の移籍金によってすぐに消えるだろう。マテウス・クーニャとブライアン・エンベウモを引き入れてからは、余剰戦力の売却に注力している」(ライアル・トーマス/スカイスポーツ)

欧州を見渡しても、1億ポンドを超える額を出せるクラブはなく、プレミアリーグでもリヴァプール以外に動きそうなクラブは見当たらない状況です。「なぜ、今」という問いに対して、思い浮かぶ答えはひとつしかありません。「エキティケ獲得は前線強化のプロセスであり、ゴールではないから」。昨夏のマーケットを黒字で終えたクラブは、PSRを気にしなくてもいいようです。

「リヴァプールがイサク獲得をめざして、1億2000万ポンドを用意した」と伝えられたのは、先週の月曜日でした。「スカイスポーツ」によると、レッズからアプローチされたストライカーは、ステップアップの機会を逃したことに憤慨しているそうです。クラブが即座に拒否したため、冷静に検討する時間なきまま、扉は閉ざされてしまいました。

「フットボールプレーヤーのキャリアが短いのは、重々承知している」。キース・ダウニー記者は、土曜日のセルティック戦の試合後会見でエディ・ハウ監督が残した言葉は、イサクか代理人が訴えたことではないかといっています。タインサイドで過ごした3シーズンで、公式戦109試合62ゴール11アシスト。ここでできることはなくなったといわれれば、うなずくしかありません。

彼の心を動かしたのは、リヴァプールが約束した好条件なのか、話を握りつぶしたニューカッスルへの不信感か。モハメド・サラーの週給は35万ポンド。ニューカッスルのトップラインは、15万ポンドです。巨額の移籍金をチラつかせてエースを守り続けてきたクラブは、ひとたび防波堤を乗り越えられると戦う武器がないことを露呈しました。

それでもCLの出場権をゲットしたクラブには、イサクを説得するという道が残されています。「移籍を検討したい」が「何としても退団したい」に変わる前に、あらゆる手を尽くさなければなりません。ライバルたちは、マグパイズを応援しているはずです。イサク、エキティケ、サラー、ヴィルツを揃えた前年の王者に、勝てるといえるチームはないでしょう。


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“退団希望と報じられたイサクは、エキティケを獲得したリヴァプールに移籍するのか?” への1件のコメント

  1. アイク より:

    いつも面白い記事をありがとうございます。makotoさんのフラットな状況判断と端的におもしろく言語化されたお話に唸りながら読んでいます。
    レッズファンながら、健全経営で躍進してきたニューカッスルのこの先を見てみたい気持ちがあります。エースが抜かれたら崩れるとは限りませんが、あまりにアンタッチャブルな選手なので。

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