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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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移籍金総額1700万ポンドでクラブ間合意!グラニト・ジャカは、なぜサンダーランドを選んだのか?

7月28日の夕刻、そろそろ日が暮れる頃に、3人の男がプライベートジェットで空港に到着しました。ホセ・ノゲラ、ラギップ・ジャカ、グラニト・ジャカ。父親とともにイングランドに戻ってきた32歳のMFは、メディカルチェックで問題がなければサンダーランドと3年契約を結ぶことになります。移籍金は1300万ポンドで、アドオンを加えると最大1700万ポンドだそうです。

9年ぶりにプレミアリーグ復帰を果たしたサンダーランドは、これまで試みたことがないアグレッシブな補強を続けています。サイモン・アディングラ、アビブ・ディアッラ、エンツォ・ル・フェー、ノア・サディキ、ケムズディン・タルビに投じた総額は1億ポンドに迫っており、彼らを上回るのはビッグ6だけと報じられています。

グラニト・ジャカは、今なぜサンダーランドを選んだのか。7シーズンを過ごしたアーセナルから、シャビ・アロンソ率いるレヴァークーゼンに移籍したのは2023年。最初のシーズンにブンデスリーガとDFBポカールの二冠を達成し、ヨーロッパリーグでもファイナルに進出しました。ドイツに渡ったのは大正解で、契約は2028年まで残っていました。

アーセナルでは公式戦297試合23ゴール29アシスト、レヴァークーゼンでは2シーズンで99試合6ゴール9アシスト。スイス代表で137キャップを積み上げたベテランは、シャビ・アロンソがいないチームには魅力を感じなかったのでしょうか。サンダーランドから声がかかってからは、「プレミアリーグに復帰したい」と明言していたと伝えられています。いや、それにしても…。

プレミアリーグに昇格したチームとひとことでいっても、スカッドも経営状況もさまざまです。たとえば昨季のレスターは、2年連続でチェルシーとTOP4を争ったときのメンバーが残っていました。対してサンダーランドは、2017年に降格となった後にリーグ1(3部相当)で4年を費やしており、プレミアリーグ経験者は先に移籍が決まっていたアディングラとジャカだけです。

レヴァークーゼンでシャビ・アロンソの後を継いだエリック・テン・ハフは、彼を必要としていました。「このクラブは既に3人の重要な選手を失っている。これ以上選手を放出するつもりはない。それは無謀だ。チームの構造と文化を壊すことになる。グラニトは明らかにリーダーだ。5年契約は、あと3年残っている」。この夏の退団リストには、豪華な顔ぶれが並んでいます。

ジェレミー・フリンポンとフロリアン・ヴィルツはリヴァプール、 ヨナタン・ターはバイエルン、グラニト・ジャカはなぜかサンダーランド。いずれも代役の獲得が望めないスペシャルなプレーヤーです。こうして見ても、契約が残っているのに降格候補を選んだスイス代表のレジェンドは、異質な匂いを漂わせています。

「新たなチャレンジがしたかった」というシンプルな言葉で、説明できてしまうのか。アヤックスからブレントフォードに移籍したジョーダン・ヘンダーソンがサンダーランドなら、プロデビューを果たした地元に帰ってきたのかと納得できるのですが…。何はともあれ、今、彼はそこにいて、間もなくメディカルチェックが始まります。新天地での活躍を祈るしかありません。


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