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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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チェルシーはなぜ、彼を獲得したのか?不遇だったデューズバリー=ホールはエヴァートン移籍間近!

彼はなぜ、チェルシーで出番を得られなかったのか?エヴァートンとチェルシーが、キアナン・デューズバリー=ホールの完全移籍についてクラブ間合意に到達しました。レスターからスタンフォード・ブリッジに乗り込んで、たった1年でアウト。現地記者は、エンツォ・マレスカのチームに必要な人材だったのかを論じています。

レスターのアカデミーに加わったのは8歳で、プロ契約は19歳。トップチームに加わるまで3年を要したデューズバリー=ホールは、プレミアリーグデビューが22歳という遅咲きの選手です。2021-22シーズンの秋にレギュラーに定着し、翌シーズンはプレミアリーグ31試合2ゴール2アシストと奮闘したものの、チームはチャンピオンシップに降格となってしまいました。

ブレンダン・ロジャースが解任となり、ディーン・スミスが2ヵ月で去った後、2023年の夏から指揮を執ったのがマレスカ監督でした。ブライトンから声がかかったデューズバリー=ホールは、地元クラブの復活に貢献すべく、残留を決断。チャンピオンシップを制して1年でトップリーグに戻ったチームにとって、44試合12ゴール14アシストのMFは手離せないキーマンだったはずです。

2024年の夏にチェルシーに移籍したのは、財政が逼迫していたレスターが3000万ポンドのオファーを断れなかったからです。マレスカ監督の後を追うようにロンドンに向かったレフティーは、インストールしようとしている戦術を最も理解している選手だったのに、レスターでの輝かしいパフォーマンスを再現できませんでした。

一般論として、新任監督とともにチームに加わった選手は、主軸として重用されるものです。彼はなぜ、出番を得られなかったのか?チェルシーにはモイセス・カイセド、エンソ・フェルナンデス、コール・パルマーがいたからとしかいえませんが、プレミアリーグで先発2試合はあまりにも不遇でした。

それでもカンファレンスリーグでは先発11試合のレギュラーで、13試合4ゴール3アシストという数字を残してトロフィー獲得に貢献。決勝はラスト10分からの登場でしたが、ピッチに入ってすぐにサンチョのゴールをアシストしています。クラブワールドカップのフル出場は、エスペランス・チュニス戦のみですが、延長戦となったベンフィカ戦で4点めをゲットしています。

公式戦トータルで36試合5ゴール4アシスト。ベストを尽くしたものの、持てる力を発揮できるポジションはなかったという評価が妥当でしょう。シーズンが終わると、毎年恒例の大型補強を推進するクラブの資金調達の材料と化してしまいました。3000万ポンドの投資を失敗だったとするなら、厳しい目を向けられるべきは選手ではなく経営ボードです。

新天地となるエヴァートンは、契約満了となったドゥクレの後継者を探していました。中盤をコントロールできるだけでなく、ファイナルサードで決定的な仕事ができるインサイドMFは、うってつけの人材といえるでしょう。当初はスタンフォード・ブリッジを離れることに消極的だったデューズバリー=ホールは、最終的には出場機会を増やすチャンスを選択しました。

「スカイスポーツ」の速報によると、エヴァートンがチェルシーに支払う移籍金は2500万ポンドで、300万~400万ポンドのアドオンが付いているそうです。総額2900万ポンドは、チェルシーにとって納得の着地でしょう。入団してすぐに余剰戦力となり、たった1年で退団という結末にはモヤモヤ感が残りますが、「彼はチャレンジした」というしかありません。


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