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【Brazil2014】トップの不振と中盤の甘さは解決せず。不安だらけのブラジルを救った鉄壁CBコンビ!

バルデラマ、アスプリージャ、リンコン、バレンシアを擁し、優勝候補と目された1994年アメリカ大会のコロンビア。このときは初戦のルーマニア戦に完敗して調子を崩し、アメリカにも敗れてまさかのグループリーグ敗退を喫します。その後、しばらく低迷していたコロンビアは、知将ペケルマン監督の下、20年前よりもはるかに組織的なサッカーを手に入れ、完全復活しました。ベスト8の相手は、ブラジル。開催国はFWに難を抱えており、勝ちゲームはネイマールが2ゴール、ネイマールが不発だとドロー、という試合を繰り返しています。両チームにとって、勝つための最大のポイントは、相手のエースを完封すること。ハメス・ロドリゲスとネイマールの活躍度が、勝負の行方を決めるはずです。

両チーム最初のシュートはネイマールのFK。これを合図にブラジルがペースを握った試合は、7分にさっそく均衡が崩れます。左からのCKにファーサイドでフリーとなり、体でボールを押し込んだのはチアゴ・シウヴァ。ブラジルが先制すると、コロンビアがすかさず反撃を始め、ゲームの体温が急上昇します。10分のグアリンのFKはゴールの上。11分、クアドラードが中央に持ち込んで放った左足はDFに当たり、ポストの右すれすれを抜けていきます。

15分を過ぎると、攻撃陣にタレントが揃う両チームらしく、めまぐるしく攻守が入れ替わる殴り合いのような展開となります。20分、ネイマールとのワンツーから左にフッキが抜け出し強いシュートを放つも、GKオスピナがセーブ。こぼれ球をフォローしたオスカルの右足も、オスピナがストップします。コロンビアは22分、カウンターから3対2の状況を作りますが、大事にいきすぎてチアゴ・シウヴァのタックルを許し、チャンスを活かせません。26分のマルセロのシュートはフレッジに当たってしまい、アウト。1分後にフッキが左足で角度のないところから狙うと、これもGKオスピナがクリア。コロンビアの中盤センターはブラジル選手のドリブルを止められず、ここからフッキ、パウリーニョ、マイコンなど左右を走る選手にパスが通ると、一気にピンチになります。

37分、中央からのハメス・ロドリゲスの直接FKが壁に当たると、39分にはフッキが左からDFを一瞬かわしてシュート。背番号7の突破と左足を封じないと、コロンビアはいずれ2点めを奪われるでしょう。前半は1-0で終了。早い時間に追いつきたいコロンビアですが、ハメス・ロドリゲスへのマークがきつく、中央から崩すのは無理があります。クアドラードやグティエレスがサイドでフリーになるシーンを創れれば、ゴールを奪える可能性が高まるはずです。

後半は、ファールの応酬。1対1の激しさが増し、セットプレーが次なるゴールの重要な戦術となります。マイコンとマルセロが両サイドから攻め上がるブラジルに対し、コロンビアはラインが間延びし始めたブラジルMF陣の裏に入り、中央で前を向いてボールを持てるようになります。63分に、右からのFKをハメス・ロドリゲスが蹴り、競り合いのこぼれ球に数人が集まり混戦になったところをゴールに流し込むも、判定はオフサイド。その直後でした。フッキがハメス・ロドリゲスに倒され、中央でFK。25メートルはありそうな距離から狙うのはダヴィド・ルイス。プレミアリーグでも何度も決めてきた、右足のインサイドで押し出すような独特のキックから繰り出したシュートは、ゴール右上に一直線。GKオスピナは触れず、2-0!

ブラジルで決まりかと思われた77分、ハメス・ロドリゲスがついに真価を発揮します。ペナルティエリア手前からの絶妙なスルーパス。飛び出したバッカをGKジュリオ・セーザルが引っかけ、PK。レッドカードが出てもおかしくないプレイでしたが、カードは黄色で、ジュリオ・セーザルは命拾い。GKの動きをよく見たハメス・ロドリゲスがPKを左に決め、1-2です。まだ、わかりません。残り10分を切ると、コロンビアの攻勢が続きます。

最後は、全員がブラジル陣内に入り、FKではGKオスピナまでゴール前に張ったコロンビアでしたが、ブラジルのDFは冷静です。集中を切らさず、確実に落下点を抑えてコロンビアに先に触らせません。コロンビアは、シュートを枠に打てないまま5分の追加タイムを終え、ゲームオーバー。開催国を沈黙させるジャイアントキリング達成には、あと一歩届きませんでした。

ブラジルは勝利したものの、ゴールはCKとFK。最前線のフレッジが消え続ける10人サッカーは改善せず。ルイス・グスタフォ不在の中盤はチェックが甘く、後半はハメス・ロドリゲスの脅威をチアゴ・シウヴァとダヴィド・ルイスが水際で止める厳しいゲームでした。2002年の日韓ワールドカップ決勝以来、2度めの対戦となるドイツは、ラウンド16で露呈した課題を準々決勝では解決し、自信たっぷりに乗り込んできます。次戦、ブラジルは、弱点を致命傷にせずに戦いきることができるのか?私はそれでも黄色いスタジアムで戦える、開催国の勝利と予想しますが、果たして…!(チアゴ・シウヴァ 写真著作者/Christophe Pelletier)

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“【Brazil2014】トップの不振と中盤の甘さは解決せず。不安だらけのブラジルを救った鉄壁CBコンビ!” への4件のフィードバック

  1. リバサポ より:

    ネイマールが骨折で欠場。チアゴ・シウバは累積らしいです。これは、ドイツありえますね。

  2. makoto より:

    リバサポさん>
    観ていて、それほど厳しい当たりではないようにみえたのですが、ここまで重いとは。ブラジル、さすがに厳しいですね。

  3. スパーズ推し より:

    攻守両方の要が消えたブラジルが、ドイツとやり合うのは厳しいですね……

  4. makoto より:

    スパーズ推しさん>
    厳しいです。「決勝はブラジル×アルゼンチン」と公言していたのですが、ハズレ濃厚ですね。

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