【Brazil2014総括】世界に知られざる強者がいた!2014ワールドカップ「偏愛的びっくりベストイレブン」
というわけで、直球勝負のベストイレブンは、プロ中のプロにおまかせしましょう。いちばんおもしろかったのは、これですね。FIFA公認の分析システム「カストロール・インデックス」によるベストイレブン。こちらはブラジルワールドカップのスポンサーであるカストロール社が発表したもので、各試合のスタッツを詳細にまとめ、項目ごとに10点満点で評価したデータからはじき出したベストイレブンだそうです。最終的な結果はこちらです。
GK/ノイアー(ドイツ)
DF/デ・フライ(オランダ)、フンメルス(ドイツ)、チアゴ・シウヴァ(ブラジル)、ロホ(アルゼンチン)
MF/トニ・クロース(ドイツ)、ラーム(ドイツ)、オスカル(ブラジル)、ハメス・ロドリゲス(コロンビア)
FW/アリエン・ロッベン(オランダ)、トマス・ミュラー(ドイツ)
なるほどなるほど、説得力は高いですね。こういう出し方になると、走らないメッシやひたすら前で待ってるファン・ペルシは絶対的に不利です。うう、プレミアリーグ所属選手はオスカルだけ。ベストイレブンというものは、サポーターの数だけあるもので、異論・反論はあるとは思われますが、ツッコミどころは最終ラインの配置が微妙なくらいで、これには「確かに。データは正直ですね」と腹落ちしました。カストロールのご担当の方々、ありがとうございました。
さて、私が今回作ってみたのは、左上にある画像の面々。予想や期待を上回る活躍を見せてくれた、サプライズなワールドカップ・ベストイレブンです。ノーマークだったのに彗星のように現れた選手。チャンピオンズリーグや国内リーグなどでは注目されつつあったものの、世界大会デビューで初めてその実力を全世界に知らしめた選手。4年後にさらに成長して大会に戻ってくるのが期待される選手。大会中に名シーンの主役になった選手。デジタルな基準はありませんが、それぞれに記憶に残る選手たちです。では、さっそくそれぞれ、紹介してまいりましょう。
ノイアー、ナバス、ティム・ハワードと、いいGKが多かったワールドカップでしたが、「こんなにいいGKが何でフリートランスファーなの!?」という、世界中のノーマークぶりを評価して、ブラジル戦で神がかり的なセーブをみせたオチョアを入れました。メキシコは、やっとの思いでプレーオフを勝ってワールドカップに出てきたチームで、まさか決勝トーナメントに進むとは思いませんでした。彼らがみせた、堅い守りからの速攻というサッカーを支えていたのは、安心できる守護神だったと思います。
DFラインは、日本代表戦で2発やってくれたことに敬意を表してSBセルジュ・オーリエ。大会を通じて安定しており、ミスがなかったメキシコのマルケス。大会直前から始めた5バックに選ばれ、若いマルティンス・インディやデ・フライを支えて組織化に貢献したフラール。そして、守備はザルといわれたアルゼンチンのなかで、守りも攻めも一級品であることを証明したロホを選びました。コスタリカのゴンザレスや、オランダのデ・フライも捨てがたかったのですが、サプライズ度合いとプレイのクオリティのバランスで考えると、クオリティでマルケス、びっくり度でフラールが抜けていたと思います。それにしても、ロホはよかったですね。
続いて中盤です。ユヴェントスで昨季7ゴールのポグバ、11ゴールのビダルは、セリエAファンにはおなじみの選手でしょう。私はマンチェスター・ユナイテッドサポーターですので、「うっかり放出してしまって大後悔している選手&今いちばん欲しい選手」ということで、よく存じ上げております。彼らが世界にチャレンジするのは今回が初めてでしたが、アランギス、アレクシス・サンチェス、バルガスとともにスペインを眠らせたビダルの中盤での裁きは見事。ポグバは、ここに誰ががいてほしいというところに入る、試合を読むセンスが抜群でしたね。守備的なポジションにいながら、チャンスに絡む頻度が高いのがポグバのよさだと思います。
そして、実力者ではありますが、前評判の低かったアルゼンチンを決勝に導いたマスチェラーノは入れさせてください。当初「メッシのチーム」と呼ばれていた開催国の隣国を、決勝トーナメント以降は「マスチェラーノのチーム」と呼ばせた献身的な守備と統率力には「前から知ってたけどこんなにいい選手だったっけ?」と思った方も多かったのではないでしょうか。
そしてサイドとFWですが、得点王ハメス・ロドリゲスには、みなさん異論はないでしょう。流れるような浮き球のトラップから有無をいわせない強烈なボレーを突き刺した、ウルグアイ戦の一発は大会ベストゴールだと思います。前回のチーム崩壊が記憶に残るフランスも、中心選手と目されていたナスリの落選やリバリーの負傷欠場で、あまり期待されてなかったチームでしたが、バルブエナは大ヒットでしたね。彼とグリーズマンの鋭い突破と正確なクロスが、意外と得点力が高かったフランスの攻撃の最たる武器だったと思います。トップにアルジェリアのスリマニを選んだのは、「決勝トーナメントに出てきただけでもサプライズなのに、さらに優勝したドイツをいちばんビビらせたFWだったから」です。いや、ワクワクしました、あの試合。アルジェリアが勝ったら、1982年の衝撃再びだな、と。ああ、自分で選んだのに、こっちにもプレミアリーグの選手がいない!
涙をのんで外したのは、オランダの大ベテラン、デュルク・カイトとコスタリカのジョエル・キャンベルですね。カイトはプレミアリーグを離れてからしばらく経つので、最近のプレイぶりは知らなかったのですが、まだまだやれるじゃないか!と昔のプレイを思い出して熱くなりました。ジョエル・キャンベルは、アーセナル復帰が決まれば、今季のプレミアリーグでプレイが観られるはずです。
というわけで、いかがでしょうか、裏ベストイレブン。誰か大事な選手を忘れてないかと若干胸騒ぎがありますが、フォーメーションを眺めていると、これはこれでいいチームだと思います。大会が終わった後、移籍市場やリーグ戦本番をみる楽しみが増えるのもまた、ワールドカップという「世界のサッカー選手品評会」の楽しさです。
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オスカルはチェルシーですよ!!!
更新お疲れ様です。
私もカイトは、久々に見たなぁと思ってたら、システムによって、ポジションを次々変更させられながらも対応して動き回っている姿を見て、オランダの影の立役者なんじゃないかと思います。監督の信
頼の厚さを感じました。
My Best Eleven is as follows 😀
/ Manuel Neuer (Germany)
/ Philipp Lahm (Germany)
/ Mats Hummels (Germany)
/ Vincent Kompany (Bergium)
/ Dirk Kuijt (Netherlands)
/ Toni Kroos (Germany)
/ Javier Mascherano (Argentina)
/ James Rodriguez (Colombia)
/ Arjen Robben (Netherlands)
/ Lionel Messi (Argentina)
/ Andre Schurrle (Germany)
トマトソース次郎さん>
すみません。オスカルがいました。訂正させていただきました。
グーナーですが。さん>
ほんとにそのとおりです。サッカーセンスの塊ですね。
Joeさん>
シュールレ、入れますか!それはそれで納得です。
びっくりで言えば、
右サイドバックにアメリカ代表のイェドリンを入れたいです。
通りすがりです さん>
イェドリン!シブいところにいきましたね!あまり注意して見られておらず、恐縮です。