セットプレーとPKで8発!4強進出のイングランド、「偉大なる退屈」をリスペクト!
何しろ、スタッツが凄い。11ゴールの内訳は、PK3発、CK4発、FKから1発、ミドルシュートがディフレクションを入れれば2発。相手の守備を崩して奪ったゴールはスウェーデン戦のデル・アリのヘッドしかなく、ハリー・ケインが決めたペナルティ3本のうち2本はCKの競り合いでもらっています。5試合でCK絡みのゴールが6発という高確率のチームなど、ワールドカップでもプレミアリーグでもなかなか観られるものではありません。
最終ラインのスタッツもイカしています。4つの失点のうち、ブラジルと同じブロックに入るとわかっていたのに決めてしまったヤヌザイの空気を読まないミドルは例外としましょう。ベルギーとの一戦は、フィル・ジョーンズとケーヒルが入ったBチーム。GKピックフォード、カイル・ウォーカー、マグワイア、ジョン・ストーンズの3バックで戦った4試合を見ると、決められたゴールもPK、FK、CKの3発です。得点と失点のシーンをまとめると、スリーライオンズのゲームが退屈な理由が見えてきます。「最終ラインを崩すシーンが少なく、自らも相手も試合が止まらないとゴールが決まらない」。あれだけCKやFKを活かしてゴールをゲットするチームが、受けに回るとセットプレーでやられてしまうのが不思議です。「最終ラインを崩されて失点したことがない3バック」というポジティブないい方もできるのですが…。
サウスゲート監督の人選は、コンセプチュアルです。めざしているのは、「プレスをかけて、できるだけ前で奪い、手数をかけずに攻める縦志向のサッカー」。GKピックフォードは、安定したセービングもさることながら、プレイエリアの広さを買ったのではないでしょうか。グループリーグで唯一、3試合とも走行距離5km以上を達成した守護神は、コロンビア戦の120分では7.5kmという驚異的な数字を残しており、メッシより走ってとお願いすればやってくれるかもしれません。
CBの3人は、高さと後方からのフィードの正確さで選んだのでしょう。WBのトリッピアーとアシュリー・ヤングはいずれもクロス職人。チェンバレンが元気なら、リンガードのポジションのファーストチョイスだったはずで、前線と中盤はショートカウンターに長けたリヴァプール、トッテナム、マン・シティの選手で固めています。モチーフは、CLでレアル・マドリードを圧倒したポチェッティーノ監督のチームだったのだと思われます。このチームに、ジャック・ウィルシャーの居場所がないのは納得です。
まずは速攻、無理ならサイドからのクロス、引いた相手にはセットプレー。「相手はわれわれをファールで止めており、そこから得点できるならそれは素晴らしいこと。試合を支配できており、冷静に後方からつないでいることを見落としてはいけない」と、サウスゲート監督はセットプレーマイスターであるチームを自画自賛していますが、これは強がりにも感じられます。そろそろ、裏を取るところまではうまくいっているスターリングのゴールが見たいもの。彼が中身を出すのに苦心しているケチャップの瓶が、弾けるような音を立てれば、イングランドは観客を熱くするフットボールを披露できるはずです。残り2試合、ハリー・ケインとスターリングがサイドアタックやカウンターから仕留める文句なしのゴールシーンを期待しています。いえ、勝てるなら「CKからマグワイアがドスン」でも一向に構わないのですが、しかし…。(ガレス・サウスゲート 写真著作者/Кирилл Венедиктов)
おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!
あと2つ退屈でもなんでもいいから勝って欲しいです。
スターリングは批判されてますけどスウェーデン戦、動き自体はこれまでの試合よりだいぶよかったので残り2試合爆発期待してます。
ポチェッティーノ、クロップ、ペップ等のフットボールがが少しはイングランド代表に新しい息吹を与えてるのかとも思ってましたが得点パターンはセットプレー頼みですか?モドリッチ・ラキティッチのレアル・バルサ連合の攻撃にどこまで耐えられますかね。引き続きアリとスターリングの爆発に期待です。
イングランドにはエリクセンもデブルイネもサラーも居ませんからねー。
クロアチアはデンマークやロシアのプレスに苦労していたので遂にショートカウンターが決まるかも?
お馴染みのギャラガー兄弟のコメントが、スリーライオンズの現状を示していてなかなか面白いと思いました。
ノエル「イングランドにフットボールは帰ってこない。お前らだって分かってるだろ?」
リアム「帰ってくるんだよxxxxxxx(以下全て罵詈雑言)」
おそらくイングランド国内でもこれ以上の成績は半信半疑なのでしょうね。
退屈な試合というのは、ある意味では大人な試合が出来ていると言う事。
決勝トーナメントをひたすら走りまくったクロアチアを相手に、大人なゲーム展開で勝利を目指してほしいと思います。
(あ、でも優勝するクロアチアも観てみたい・・・・というかもうここで大会終わらせてほしい笑)
チェンバレンがいれば別の良さがあったかもしれないですが、マンU好きからすれば、リンガード推しちゃいます!
動きだしや運動量、何よりゴールパフォーマンスは逸脱ですからね笑笑
アリはもう一列前のほうが好みかもしれないですが、2シャドーの機動力はないので我慢してほしいですね笑笑
結果、内容ともに『Boring Football』を貫いているスリーライオンズですが、このチームがベスト4まで生き残ったことが今大会が如何に『異質な大会か?』を物語ってるなあと思ってます。
この上スウェーデンさえも駆逐したとなれば、はてさて中盤に名手が揃うクロアチア戦をどう戦うのか!?
史上最も期待されてなかったイングランドの決勝進出はあるのか!?
いやいや、面白いことになってきました!