デブライネの使い方は適切だったのか?ゴールが遠かったベルギーは無念の終戦!
シャドリとデブライネが右から仕掛けるベルギーの波状攻撃は、再三上がったクロスがルカクやフェライニに合わず。10分にデブライネがアザールを走らせたスルーパスは、パヴァールが戻って10番に触らせません。13分、ポグバが中央から上がったカウンターは、ムバッペへの縦パスにクルトワが飛び出してキャッチ。16分にデンべレがヘッドでデブライネにつなぎ、プレミアリーグアシスト王が脇にいたアザールに優しく落とすと、キャプテンの左足シュートはファーポストの外に逸れていきます。相手のクリアをボックス手前で拾ったマチュイディの強烈な左足ボレーは、クルトワの正面。19分にアザールがボックス左で切り返しを決め、思い切りよく右足を振り抜きますが、DFに当たってクロスバーを越えていきます。
22分、CKのこぼれ球にアルデルヴァイレルトが先着し、反転して放った左足の一撃は、ロリスが素晴らしい反応で右に弾いてCKに逃れます。28分にムバッペが自陣でボールを失い、左サイドに出たデブライネがグラウンダーを入れますが、フランスの中央は堅くルカクに通らず。パバールが放り込んだボールにジルーが競り勝つも、ヘディングはポストの右を抜けていきます。33分、敵陣で奪ったグリーズマンが、右サイドのムバッペを走らせるロングフィード。19歳がダイレクトで入れたラストパスに追いついたジルーは、フィニッシュを右に外してしまいました。開始直後はペースを握っていたベルギーは、フランスにイニシアティヴを明け渡しています。
39分、右から仕掛けて3人を引きつけたムバッペが、見事なスルーパスでパヴァールをフリーにすると、1対1になったクルトワが足に当てるビッグセーブ!0-0で終わった前半の出来に満足しているのは、ディディエ・デシャンのほうでしょう。後半が始まった2分、ヴィツェルのアーリークロスを頭で合わせたルカクは、枠に収めることができませんでした。昨季プレミアリーグで16ゴールを決めたマンチェスター・ユナイテッドのエースが、どれだけチャンスに絡めるかが勝負を分けるポイントのひとつとなりそうです。50分、マチュイディのパスをニアで受けたジルーが、振り向きざまに放った右足のシュートはコンパニがブロック。このCKから、フランスが貴重な先制点をゲットします。
右から上がったボールを、ニアで叩いたウムティティのヘッドはパーフェクト。前に入られたフェライニは、高さを活かすことができませんでした。56分、ボックスの左でボールをもらったマチュイディとムバッペが連続でヒールパスを決め、ジルーが至近距離でクルトワと1対1。2点めかと思われた瞬間、デンベレが捨て身のスライディングでフィニッシュをカットし、ベルギーはピンチを脱しました。60分、ロベルト・マルティネス監督の最初のカードは、予想通りデンベレをメルテンス。1分後、ルカク、アザール、ルカク、メルテンスとつながった右からのアタックは、クロスのクリアに走り込んだデブライネが、ボレーをうまくミートできませんでした。
65分、メルテンスの正確なクロスがフェライニの頭を捉えますが、右隅を狙ったシュートはポストの外。攻めなければならないプレミアリーグオールスターズは、ムバッペが仕掛けるカウンターに悩まされています。サイドでは勝っても、シュートを打てないベルギー。アザールが引いてボールを散らしている状態は、彼らのペースとはいえません。残り時間は15分。ロベルト・マルティネス監督は、80分にフェライニの高さを捨てて、サイドにヤニック・カラスコというチョイスです。ヴィツェルの強烈なミドルは、ロリスが確実にパンチ。デシャン監督は85分にジルーを下げ、エンゾンジで逃げ切りを図ります。
痛んだマチュイディがピッチを去り、後釜にはトリッソ。デブライネのFKは、ロリスの前でエンゾンジにクリアされます。90分をまわって追加タイムは6分、シャドリに代わってバチュアイ。日本が3発喰らった終盤のベルギーに、フランスはほとんどシュートを打たせず試合を畳みました。グリーズマンとトリッソの決定的なシュートはクルトワがビッグセーブで切り抜けたものの、ベルギーはゴールを決められず、ワールドカップ初優勝はなりませんでした。
ロベルト・マルティネス監督の作戦負けではないでしょうか。アザールとデブライネの低いポジションを見て、厳しいと思いました。デンベレに代わってメルテンスが入った後、セントラルMFに下がったデブライネはシュートが打てなくなり、引いてもらいにいくようになったプレミアリーグNo.1ドリブラーは、ゴールに直結しないエリアで才能を浪費しました。
メルテンスをサイドに張らせるならシャドリを下げ、デブライネをルカクの後ろに配するダイヤモンド型の3-4-3としたほうが、ミドルシュートとフィニッシュにつながるラストパスは増えたでしょう。セリエA18発のメルテンスはゴールセンスを活かせず、希望のないロングクロスをひたすら送り続けるマシーンと化した感があります。デブライネのタクトの下、彼とアザールにボックス脇を突かせるアタックを徹底すれば、紛れを起こせたのではないかと思いました。
完璧な守備網を構築したデシャン監督と選手たちに、惜しみない拍手を送りましょう。勝者にふさわしいのは彼らでした。決戦の相手は、クロアチアかイングランドか。ロリス、ヴァラン、ウムティティ、カンテの堅陣からゴールを奪えるのは、セットプレーという武器があるサウスゲート監督のチームのような気がします。激戦続きのロシアも、あと4日。注目の64試合めは、7月15日にモスクワのルジニキスタジアムで開催されます。(サミュエル・ウムティティ 写真著作者/Кирилл Венедиктов)
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アザールは別格でした
1人で攻撃していて連携がなかったですね
ルカクは何も出来ませんでしたしデンベレのスタメン起用もデブライネのポジションも良くなかったです
ベルギーの攻撃センスあふれる選手たちが、ゴールからそしてルカクから遠かったですね。それでもルカク フェライニの強さのある攻撃を防いだフランスは素晴らしかったです。ポグバとフェライニのマッチアップ、アルデルワイレルトのシュートをロリスがセーブ、アザールのドリブルをカンテが対応!W杯ならでは(W杯でもなかなかないですが)の光景はスペシャルでした。
更新ご苦労様です。
アザールは別格で、さらにフランスの守備網が最強でした。惜しむらくはご指摘の通りデ・ブライネのポジションでしたね。
ブラジル戦で、ようやくベルギーは本領発揮か?と思いきや結局はいつもの残念なベルギーになってしまいした。デ・ブライネのポジションを落とし、カラスコとメルテンスを入れたのを見てもうこの試合は負けるだろうなと簡単に予想ができました。
今のベルギーは、はっきり言ってデ・ブライネとアザールの無駄遣いです。
負けているにも関わらず、デブライネのポジションを落とし、サイドで局面を打開できるアザールを中央に置くって、マルティネスは彼らのシティやチェルシーでのプレーを見ているのでしょうか?
見ていてこの選択を選んだのなら、マルティネスの無能っぷりに驚きます。3列目の選手に不満があるのなら最初からナインゴランを呼ぶべきでした。彼なら攻守に戦えてルカク、デ・ブライネ、アザールのトリオを大きく支えてくれたでしょうに。
キラ星の如く輝くスター達も今夜は少しくすんでしまいましたね。なんといってもフランスのディフェンスはスペースを消して良かったし、球際の競り合いでも一歩先んじるケースが多かったです。しっかり守ってチャンスには果敢に伸び伸びとムバッペが躍動、ジルーにもうちょっとの決定力と運があったらもう3点ぐらい入っていたかも。若干の「ベルギーロス」は残りますが、「ショー・マスト・ゴー・オン」!個人的にはクロアチアの決勝進出に期待です。
バス停め気味のフランスの守備に対してデ・ブライネを低めに落として余裕を持って危険なボールを供給、メルテンスと共にクロスマシーンとして使うという手は無くもないかな、と思ったのですが、流石に一辺倒すぎて対応されましたね。
シメオネに仕込まれたグリーズマン、シュートは外しても守備はサボらないジルーのしつこいチェイスの上、中盤はカンテとマテュイディが締めていたのでアザールでも厳しかったと思います。シーズン中はプレスなどなんのそのと持ち上がれていたデンベレもスピード感を掴めず逆に標的にされていました。
ブラジル戦ではワイドに上下にと動き回って起点となっていたルカクがほぼ中央固定で封じこめられていたのも辛かった、両翼を深く使うとなると仕方ないのかもしれませんが…
両軍共にGKが素晴らしい中で巡って来たチャンスを仕留め確実にゲームをコントロールしたフランスが上手だったということでしょうか。特にカンテとマテュイディを並べた中盤のフィルターは高性能すぎて、かいくぐれるチームはあるのかななどと思案する次第です。
デシャンのサッカーを、選手達が完璧に演じましたね。
撃ち合いになるよりは、一点で決まるだろうなと思ってましたが、フランスの守備は見ていて楽しいくらい綺麗に決まってました。
98のフランスの魅力とはまた違う強さですね。
ベルギーもあと何かで繋がれば!でしたが、その何かが遠かったですかね、勝ってほしかったんですが、悔しい。
このフランスに勝つには、セットプレーが強いイングランドか?!!
今夜の試合も楽しみです。
てか、眠いです。
開幕前に「フランスを応援します、ジルーのような男に偉大なタイトルをとってほしい」と書きました。
書きましたが、内心ではベスト8、4あたりで散ると思っていました。
が、ついにここまできてしまいました。
どれだけシュートを外してもいい、とにかくジルーにタイトルをとってほしい。
グーナーが愛した彼が、彼らしいプレーでタイトルをとるならば、本当に嬉しいです。
彼がシュートを外すのすら愛くるしい笑
それでも一言だけ言わせてください。
「なんであと半年だけアーセナルにいてくれなかったんだ!!!!」
(いや、もちろん全て理解したうえでですが)
サイドで効いていたアザールがどんどん中に入ってしまってフェライニがサイドに追いやられて、やむなく打った手が悪手だった。
結局マルティネスが戦術を遂行させるほどチームを掌握出来ていなかったと言われていますね。
アザールとクルトワの試合後のコメントにはがっかりしました。