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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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ロナウドか、ブルーノか?ポルトガルの先制ゴールを決めた選手をアディダスのセンサーが特定!

おめでとう、ブルーノ・フェルナンデス!わがマンチェスター・ユナイテッドのプレーメイカーが、ポルトガル代表としてプレイしたウルグアイ戦で2ゴールをゲットしました。

53分の先制点は、左からロナウドめがけて蹴ったクロスが直接入る幸運なゴールで、2点めは「ロナウド不在でまわってきたPK」。いずれも、いわゆるファインゴールではありませんが、ワールドカップで決めた2発は、記録と記憶のなかに永遠に残り続けます。いやー、よかった。彼のゴールと証明してくれたアディダス社には、大変感謝しております。

ワールドカップの情報を追いかけている方は、既にご存じかと思われますが、ウルグアイ戦の先制点は、Twitter界隈で「神の手」ならぬ「神の毛」といわれる疑惑のゴールと化しているのです。ブルーノのクロスがネットに届いた直後、ロナウドが満面の笑みでセレブレーション。当初は7番のゴールとアナウンスされており、試合中にブルーノに変わると、「ポルトガルの大エースは触ったのか!?」と話題になりました。

いえ、いいんです。彼が触ったなら、それはそれで。モヤモヤするのは、メディアの報道です。母国のメディアは、「ポルトガルサッカー連盟は、ロナウドのゴールである証拠をFIFAに提出しようとしている」。偉大なるエウゼビオと肩を並べるワールドカップ9発めとはいえ、国を挙げての「ブルーノではなくロナウド」となると、マン・ユナイテッドの8番のキモチも考えてあげてくださいといいたくなります。

さらに、このニュースを伝えるニッポンのメディアの見出しは「幻のゴール」。記事を読むと、「クリスティアーノ・ロナウドにとって」とあるのですが…。「ゴールは幻じゃないっ!」「クロスがそのまま入っただけで、誰かの作為もファールもない。幻って何やねん!」とツッコミを入れたくなります。

…わかってます。私がブルーノを好きすぎて、敏感になっているのでしょう。2019年の冬にマンチェスター・ユナイテッドに入団すると、最初の半年はプレミアリーグ14試合8ゴール7アシスト。2020-21シーズンは、36試合18ゴール11アシストという素晴らしいパフォーマンスを披露しています。ゴールに絡むセンスと豊富な運動量、守備にも戻る姿を見て、すっかり魅了されてしまったのです。

ところが2021-22シーズンは、プレミアリーグ36試合10ゴール6アシストと、ゴールに関与する数字が激減。ロナウドがいない8試合は5ゴール、一緒にプレイすると28試合5ゴール6アシストです。チャンピオンズリーグは、ロナウドが7戦5発で、ブルーノは7戦ノーゴール7アシスト。歩いている姿が目立つ代表チームのセンパイの守備をサポートしたり、決めやすいクロスを送ったりと、付き人のようになった彼にモヤモヤしていました。

いや、ロナウドが嫌いというわけではありません(あのインタビュー以来、冷ややかな目線にはなってますが)。チームが勝っていれば、どちらが決めても諸手を挙げて喜べたのです。プレミアリーグで大苦戦し、スールシャールからラングニックと指揮官が代わっても勝ち点ロストが減らないのを見て、「ブルーノを軸とした戦い方に戻せば…」と思うに至っただけなのです。

というわけで、1年半がかりでブルーノの母親状態と化した私は、「ウチの子からあれだけゴールを取り上げといて、また!?」と憤慨したというわけであります。そんななかで、技術をもって「ロナウドは触っていない」と証明してくれたアディダスと、丁寧なレポートを配信してくれた「スカイスポーツ」には、すっきりさせてくれてありがとうとお礼状を送りたくなります。

「アディダスのアル・リフラ公式試合球に搭載されているコネクテッド・ボール・テクノロジーは、クリスティアーノ・ロナウドがこの試合のオープニングゴールに触れていないと明確に示すことができる。測定値にも図にも『ハートビート』はなく、ボールにかかる外からの力は測定できなかった。ボール内部の500Hz IMUセンサーにより、高精度な解析が可能となっている」

もともとは、VARの精度向上をめざして導入されたセンサーだそうです。だとすると、ロナウド自身は触っていないとわかっていたのでは!? なのに何だよ、あの喜びようは…と一瞬思ったのですが、あらためてゴールセレブレーションを見てみると、両手を広げてブルーノにまっすぐ駆け寄っていたので、振り上げた拳を下ろしましょう。いいんです、本当は。どちらのゴールでも、勝てば。

最後に、ウチの子がいかによくできた子かを紹介して、この稿を締めたいと思います。ロナウドのゴールでも、あなたのゴールでも、いいクロスだったことに変わりはありません。あらためて、いいたいと思います。おめでとう、ブルーノ・フェルナンデス!

「クリスティアーノがボールに触れたと思った」「僕は彼にボールを送っただけ。重要なのは、とてもタフな相手と戦い、次のラウンドに進んだということだ」


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“ロナウドか、ブルーノか?ポルトガルの先制ゴールを決めた選手をアディダスのセンサーが特定!” への1件のコメント

  1. アイク より:

    まさか母の域に達しておられたとは!!笑

    最後のブルーノのコメントはグッと来ましたよ。なんというチームプレーヤー。先輩の有り余るエゴを少し分けてもらった方がいいのではと心配になりますね。

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