2025.10.16 FIFAワールドカップ2026北中米大会FIFAワールドカップ
コソボに連敗でトマソン解任!スウェーデンは、イサクとギョケレスがいるのになぜ勝てないのか?

あれから4年が経ち、今回のノルウェーは絶好調です。6月にイタリアを3-0で撃破し、イスラエル、エストニア、モルドバを問題にせず6連勝。11月のオスロで、エストニアに勝てば決まりでしょう。6戦連続ゴールのハーランドは、トータル12ゴール2アシストと別世界。25歳にして、代表チームで46試合51ゴールは驚異的なハイペースです。
欧州予選6試合で29ゴールは、オランダの22ゴールを大きく引き離してぶっちぎりのTOP。北中米の本大会では、ウーデゴーア、サンデル・ベルゲ、オスカー・ボブにも注目…いや、その話は出場が確定してからにしましょう。「これで前回のモヤモヤが晴れた」と思いきや、今度は隣の国が大変なことになっているようです。
9月にコソボに2-0で完敗したスウェーデンは、ホームでも0-1でダブルを喫して1分3敗。FIFAランキング91位に180分ノーゴールのチームに国民は激怒し、ヨン・ダール・トマソン監督はスウェーデン代表史上初の解任となってしまいました。「イサクとギョケレスがいるのに何で勝てないの?」と叫んだら、「クルゼフスキがいないのに勝てると思ってたの?」と返されそうです。
「コソボ戦の0-1は、スウェーデンのフットボール史上最悪の瞬間といえるだろう。衝撃的な結果だったからではなく、むしろ当然の結果だったからだ」。予選通過が絶望的になったチームについて、「アスレティック」のマイケル・コックス記者が今回の「敗因」を分析しています。3試合連続ノーゴールで3連敗は、「2人の9番」がうまくいかなかったように見えるのですが…。
イサクとギョケレスの連携はぎこちなく、プレスが緩いストライカーが2人いるのも厳しかったようですが、最大の問題はその手前にありました。直近の2戦で指揮官が選択した布陣は、戦い慣れた4-4-2ではなく3-5-2。これによって、サイドのベルンハルトソンやグズムンドソンの負担が増大しました。エランガやバルジらウインガーのスピードを活かすなら、背後にSBが必要でしょう。
マイケル・コックス記者は、「彼らの弱点はサイドの守備とカウンターへの対応」といっています。ドルトムントでは3-4-2-1や3-5-2の左サイドだったスヴェンソンは、コソボ戦のキックオフの2時間前に、自分の持ち場がインサイドと知ったそうです。スイス戦で劣勢だった布陣を、なぜ継続したのか。選手たちとの関係が悪化したのは、戦い方に納得感がなかったからでしょう。
GKのロビン・オルセンは、コソボとの最初のゲームを終えた後、トマソン監督の招集を拒否。今回のコソボ戦では途中出場だったエランガは、「この忌々しいシステムはやめるべき」と公言しました。移籍騒動でニューカッスルへの合流を拒否したイサク、夏の大半を無所属で過ごしたリンデロフ、負傷離脱のクルゼフスキと、主力が問題を抱えていたのも敗因のひとつでしょう。
ネーションズリーグが始まった昨年9月から8勝1分1敗と好調だったチームは、システム、コンディション、モチベーションがすべて崩れてしまい、信じられない戦績でチャンスを失う寸前に追い込まれました。現地の2つのメディアが実施した緊急アンケートでは、「指揮官解任を支持」が92%と87%。選手と国民の信頼を失った指揮官に、次のチャンスはありませんでした。
ワールドカップの欧州予選ではグループBで最下位ながら、ネーションズリーグのグループC1を勝ち上がったスウェーデンは、こちらのランキング上位の権利でプレーオフ出場という可能性が残っています。新たな監督は、短期間でチームを立て直すことができるでしょうか。かつてエステルスンドで指揮を執っていたグレアム・ポッターが有力候補になっているようですが…!
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