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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

ついにマジギレ!ラファエル・ベニテス、サポーターとオーナーに吼える!

FAカップ5回戦を勝利した後、ラファエル・ベニテスが心ないサポーターのチャントやバナーについてマジギレし、その怒りは自身の「暫定監督」という肩書を付けたオーナーにまで及び、さらに「今季で辞める」とはっきり宣言するに至りました。うーん、どこまで冷静で、どこからが勢いなのかわからないですね。「辞める」は勢いで口走ってしまったような気がしないでもないですが。以下、「Goal.com」からの引用(色は私が付けました)です。

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「一部のファングループのチャントに少し失望している。チームのためにならないことだと思う」
「横断幕をつくったり、チャントをすることで時間を無駄にするのではなく、チームをサポートし、スタンフォード・ブリッジに良い雰囲気をつくるべきだ。選手をサポートしなければいけない。私は経験のある監督でプロフェッショナルだ。自分の仕事をする。私が望んでいるのは、チェルシーのためにすべての試合に勝つことだ」
「クラブは私に『暫定監督』という肩書を与えたが、これは大きな過ちだ。私は、最後までチームを率いる。チームをサポートしなければいけないし、団結できれば、我々は目標のチャンピオンズリーグ出場権を獲得できる。チャントし続けることは可能だ。だが(CLではなく)ヨーロッパリーグの出場権になるだろう」
「肩書を変えることはできないから、それは重要なことではない。私がすべきことは、日々全力を尽くすことだ。彼らも、私がベストを尽くしていることを理解するだろう。監督は監督だ。1カ月でも3カ月でも7カ月でもね。ファンが満足していないのは、私がリヴァプールの監督だったからだろう。CLやビッグマッチで戦っていたが、それはそれだ」
シーズンが終われば、私は離れるだろう。そのことを心配してはいない。彼らがすべきことは、チーム、選手をサポートすることだ。(批判を繰り返す一部の)ファンは、その他のファンが来シーズンのCL出場を望んでいることを理解すべきだ」
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率直にいって、今のベニテスの境遇・扱いはあまりにもひどいですね。バレンシア就任1年目にクラブを31年ぶりのリーグ優勝に導き、UEFAカップも制覇。リヴァプールでも、就任1年目にチャンピオンズリーグ制覇、3年目にも準優勝という足跡は、プレミアリーグのなかでもサー・アレックス・ファーガソンに次ぐ実績です。ACミランとイスタンブールで戦った2004-05シーズンのチャンピオンズリーグ決勝では、その年圧倒的に強かったミランに前半0-3とされながら、ジェラードを前に上げ、交代で入れたハマンとスミチェルを効果的に動かし、たった6分で3点を挙げて追いついた采配は、この大会の歴史としてずっと語り継がれるべきものです。そんな超一流を「暫定監督」と名づけたオーナーと、過去経緯があるとはいえ、成績の良し悪しに関係なく「辞めろ」と連呼するサポーターはいかがなものか、と思います。

しかしながらベニテスもベニテス。相変わらず「正論だが、言い過ぎ」です。彼の発言はたいてい身もフタもなく、そこまでいったらみんなドン引きするぜ、ということを平気で言い切ってしまうのです。「ファンがチャントし続ければEL行きだ」は、取りようによっては脅し、役割放棄、責任転嫁、八つ当たりに取られかねない発言です。ファーガソンのようにポジティブトーンでいうなり、マンチーニのように「悲しい…」というニュアンスにするなり、他に言い方があるだろうに…。

あわれ、ベニテスの抗議虚しく、これではスタンフォード・ブリッジのバナーは増えてしまうのではないでしょうか。ひとごとながら、心配です。

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