2020.07.07 マンチェスター・シティの話題
ペップはなぜ9敗も喫してしまったのか…優勝した前年とのスタッツ比較で徹底検証!
プレミアリーグ14位のサウサンプトン相手にまさかの1-0…!ポゼッション26対74、シュート数7対25と格下のクラブを圧倒したマンチェスター・シティは、たった1度のミスを突かれて決められたゴールを帳消しにできず、昨季はリヴァプール戦とチェルシー戦だけだったクリーンシートの敗戦を喫しました。16分の唯一のゴールシーンは、ハーフライン手前にいたジンチェンコがアームストロングに奪われたのが致命傷。こぼれたボールに先着したチェ・アダムスが、ボックスの外に出ていたエデルソンを見てきれいなループシュートをゴールライン手前に落としました。
マッカーシーが神セーブを連発したのも、セインツの勝利の重要なファクターですが、それにしても脆かったマン・シティ。昨季までの2シーズン通算でプレミアリーグ76試合64勝6分6敗という高い勝率を誇ったチームは、21勝3分9敗という凡庸なスタッツで2位に甘んじています。1年前のプレミアリーグで、最終盤に14連勝を記録したチームは、なぜ9つも負けてしまったのでしょうか。あらためて前年のスタッツと現在を比較し、その要因を探ってみたいと思います。
攻撃に関する数字を洗い出してみると、さほど落ちていないのがよくわかります。95ゴールを積み上げたプレミアリーグ2018-19シーズンは、1試合あたりのシュート数が18本、ポゼッションは64.0%、パス成功率は89.0%。対して81ゴールの今季は、平均シュート数19.2、ポゼッション61.7%、パス成功率89.1%でいずれもリーグTOPです。1試合あたりのゴール数が2.5から2.45に下がったのを気にする向きもあるかもしれませんが、オウンゴールを除けば2.39から2.42に上がっています。
カウンターからのゴールは5対4、セットピースは11対12と同水準。10ゴールをゲットしていたレロイ・サネの穴は、2年めでフィット感を高めたリヤド・マフレズと、サイドでプレイする機会が増えたガブリエウ・ジェズスが埋めてくれました。攻撃におけるマイナスを拾うとすれば、ダヴィド・シルヴァとベルナルド・シウヴァのパフォーマンスが落ちたことでしょうか。より厳しいチェックを受けるようになったスターリングは、17ゴール10アシストから13ゴール1アシストとゴールに絡む機会を減らしています。昨季は1試合しかなかったクリーンシートの敗戦が4に増えたのは、カウンター狙いのチームにうまく守られてしまったからでしょう。
一方、守備のスタッツを見ると、コンパニの退団とラポルテの長期離脱が激痛だったのは明白です。38試合で23しかなかった失点は、33試合終了時点で34に増加。エデルソンが喰らったオンターゲットも2018-19シーズンの76から84に増え、クリーンシートは20から12に激減しています。9敗のうち7敗までがラポルテ不在。ジョン・ストーンズが大黒柱の不在をカバーできなかったため、フェルナンジーニョを最終ラインに固定せざるをえなかったのも誤算でした。ロドリはいい選手ですが、プレミアリーグ初年度からブラジル人アンカーと同レベルのクオリティをキープせよというのは酷なオーダーです。
4試合だった2失点以上が11試合と激増したのは、中盤と最終ラインが手痛いボールロストを繰り返したからでした。ダブルを喰らったマンチェスター・ユナイテッドとウルヴス、完敗を喫したリヴァプールとトッテナムは、揃ってスピードスターを擁するカウンター巧者です。ペップがタイトル奪還をめざす際には、最終ラインの再構築は必須科目でしょう。ダヴィド・シルヴァがチームを去り、フェルナンジーニョは35歳、オタメンディは32歳、カイル・ウォーカーも30歳。中盤から後ろを強化しなければならない次のトランスファーマーケットで、どんな選手を引き入れることができるかが、来季の敗戦の数を決めるのではないでしょうか。このタイミングでCL出場禁止となると、激痛ですね…。
マッカーシーが神セーブを連発したのも、セインツの勝利の重要なファクターですが、それにしても脆かったマン・シティ。昨季までの2シーズン通算でプレミアリーグ76試合64勝6分6敗という高い勝率を誇ったチームは、21勝3分9敗という凡庸なスタッツで2位に甘んじています。1年前のプレミアリーグで、最終盤に14連勝を記録したチームは、なぜ9つも負けてしまったのでしょうか。あらためて前年のスタッツと現在を比較し、その要因を探ってみたいと思います。
攻撃に関する数字を洗い出してみると、さほど落ちていないのがよくわかります。95ゴールを積み上げたプレミアリーグ2018-19シーズンは、1試合あたりのシュート数が18本、ポゼッションは64.0%、パス成功率は89.0%。対して81ゴールの今季は、平均シュート数19.2、ポゼッション61.7%、パス成功率89.1%でいずれもリーグTOPです。1試合あたりのゴール数が2.5から2.45に下がったのを気にする向きもあるかもしれませんが、オウンゴールを除けば2.39から2.42に上がっています。
カウンターからのゴールは5対4、セットピースは11対12と同水準。10ゴールをゲットしていたレロイ・サネの穴は、2年めでフィット感を高めたリヤド・マフレズと、サイドでプレイする機会が増えたガブリエウ・ジェズスが埋めてくれました。攻撃におけるマイナスを拾うとすれば、ダヴィド・シルヴァとベルナルド・シウヴァのパフォーマンスが落ちたことでしょうか。より厳しいチェックを受けるようになったスターリングは、17ゴール10アシストから13ゴール1アシストとゴールに絡む機会を減らしています。昨季は1試合しかなかったクリーンシートの敗戦が4に増えたのは、カウンター狙いのチームにうまく守られてしまったからでしょう。
一方、守備のスタッツを見ると、コンパニの退団とラポルテの長期離脱が激痛だったのは明白です。38試合で23しかなかった失点は、33試合終了時点で34に増加。エデルソンが喰らったオンターゲットも2018-19シーズンの76から84に増え、クリーンシートは20から12に激減しています。9敗のうち7敗までがラポルテ不在。ジョン・ストーンズが大黒柱の不在をカバーできなかったため、フェルナンジーニョを最終ラインに固定せざるをえなかったのも誤算でした。ロドリはいい選手ですが、プレミアリーグ初年度からブラジル人アンカーと同レベルのクオリティをキープせよというのは酷なオーダーです。
4試合だった2失点以上が11試合と激増したのは、中盤と最終ラインが手痛いボールロストを繰り返したからでした。ダブルを喰らったマンチェスター・ユナイテッドとウルヴス、完敗を喫したリヴァプールとトッテナムは、揃ってスピードスターを擁するカウンター巧者です。ペップがタイトル奪還をめざす際には、最終ラインの再構築は必須科目でしょう。ダヴィド・シルヴァがチームを去り、フェルナンジーニョは35歳、オタメンディは32歳、カイル・ウォーカーも30歳。中盤から後ろを強化しなければならない次のトランスファーマーケットで、どんな選手を引き入れることができるかが、来季の敗戦の数を決めるのではないでしょうか。このタイミングでCL出場禁止となると、激痛ですね…。
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