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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Tottenham×Everton】CL制覇の名将対決は、ワンチャンスを活かしたジョゼ・モウリーニョに軍配!

勝ち点45のトッテナムは暫定10位、1ポイント差のエヴァートンは11位。プレミアリーグ33節の対戦で敗れたほうが、ヨーロッパリーグ出場権から遠のくことになります。ジョゼ・モウリーニョとカルロ・アンチェロッティの「元レアル・マドリード対決」。キックオフからホームのスパーズが一方的に攻め立てますが、中央に人数を揃えたエヴァートン守備陣はシュートを打たせません。5分を過ぎると、青いシャツが普段のフットボールを思い出し、互角の展開。11分にアルデルヴァイレルトのロングフィードがルーカス・モウラに届き、ハリー・ケイン、ソン・フンミンとつながりますが、韓国代表はコースを塞がれ、シュートで終われません。

GKロリス、DFセルジュ・オーリエ、アルデルヴァイレルト、エリック・ダイアー、ベン・デイヴィス。中盤センターにハリー・ウィンクスとシソコ、2列めにルーカス・モウラ、ロ・チェルソ、ソン・フンミン、最前線に今季プレミアリーグ13ゴールのハリー・ケイン。デル・アリを欠いたモウリーニョ監督は、早い時間に先制して逃げ切る形に持ち込みたいでしょう。シソコが精力的に動き、ロ・チェルソやソン・フンミンにパスが入りますが、エヴァートンのチェックが厳しくエースに打たせるシーンを創れず。両チーム最初の一撃は、22分にルーカス・モウラが右から放ったロングシュートでした。

24分、ソン・フンミンが左から放ったシュートはマイケル・キーンがブロック。こぼれ球に反応したハリー・ケインも跳ね返されると、ロ・チェルソが強引に打ったシュートがカバーに入ったマイケル・キーンにヒットします。ピックフォードは逆を突かれてボールに触れず、スパーズが最初の決定機をものにしました。28分、ソン・フンミンが自陣でカットしてカウンターが発動。ハリー・ケイン、ソン・フンミン、左のロ・チェルソとつながったチャンスは、ホルゲートがスライディングでイエローカードをもらいながらも何とかストップ。エリック・ダイアーが蹴ったFKは、クロスバーをかすめてゴール裏に消えていきました。

ロ・チェルソを止めたとき、足を痛めたホルゲートは36分にリタイア。代わって入ったのはジェリー・ミナです。40分のエヴァートンのCKは、ファーに走り込んだカルヴァート=ルーウィンがヘッドで落とすと、ロリスが右手を伸ばしてクリア。両者ともサイドの守備が堅く、クロスは封じられています。前半終了間際にミナが攻め上がり、ボックス手前で空いていたリシャルリソンにパスが通ると、クロスに打った右足の一撃はポストすれすれを抜けていきました。

ハーフタイムは1-0、オンターゲットはマイケル・キーンのオウンゴールとされたシーンのみ。イオビと代わったアンソニー・ゴードンが放った50分のミドルは、ロリスが正面でキャッチします。54分、アルデルヴァイレルトのロングフィードでソン・フンミンがミナの裏を取ると、ボックス右から放ったシュートはピックフォードが右に反応してセーブ。58分にはルーカス・モウラが右から浮かしたクロスがファーのソン・フンミンに届き、落としを受けたハリー・ウィンクスがダイレクトで狙いますが、ボールは左に切れていきました。

64分、ロ・チェルソのパスでコールマンの裏に出たソン・フンミンは、右足で巻いたコントロールショットを枠に収められず。1分後、7番がボックス左を強引に突破したチャンスも、左足の強烈なシュートをピックフォードに阻まれます。67分、アンチェロッティ監督の3枚めは、シグルズソンをベルナルジ。74分のベルナルジのFKは壁に遮られ、リバウンドを叩いたトム・デイヴィスもDFにぶつけてしまいます。モウリーニョ監督は、78分にソン・フンミンをベルフワインに代え、81分にはルーカス・モウラをラメラ。FKをヒールで合わせたカルヴァート=ルーウィンのアイデアは、ロリスが冷静にキャッチしました。

89分、CKのこぼれ球がボックス手前のゴードンへ。力んだシュートは枠を大きく越え、1-0のままで追加タイムに突入します。スパーズの中央の守備が堅く、エヴァートンはミドルを放つのが精一杯。シュートを連発してオウンゴールを誘ったホームチームが、悠々と逃げ切って順位を2つ上げました。MVPは中盤を締めたシソコか、最終ラインを仕切ったアルデルヴァイレルトか。これぞモウリーニョのチーム!と叫びたくなる完璧な守備でした。

11月のインターナショナルブレイクに就任したモウリーニョは、プレミアリーグ20試合で10勝3分7敗。ボクシングデーに初采配のアンチェロッティは、7勝4分4敗とまずまずの数字を残しています。次につながる何かをつかんでシーズンを終えたい名将たちは、最後の5試合で順位を上げることができるでしょうか。薄い選手層に文句をいわず、巧みな戦術で勝ち点を積み上げてきたアンチェロッティ監督に、密かに拍手を送り続けているのですが…。EL出場権というインセンティブを手に入れるのはモウリーニョという着地になりそうな雲行きです。


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“【Tottenham×Everton】CL制覇の名将対決は、ワンチャンスを活かしたジョゼ・モウリーニョに軍配!” への1件のコメント

  1. A より:

    サッカーファンとしてもスパーズサポとしても、全盛期ポチェッティーノ・スパーズのような激しく攻守が入れ替わるダイナミックな試合を観たいという思いは勿論あります。でもモウリーニョがそういう試合をむしろ避けたがる監督だというのは承知しているし、スパーズがトロフィーを獲るにはその方が近道なのかなとも思います。正直後半はかなり眠かったですが、今は何よりも難敵をクリーンシートで倒したことを喜びたいです。

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