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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

アーセナルはセインツと激突!ジャイアントキリング続出のキャピタルワンカップ・3回戦組み合わせ発表

キャピタルワンカップは、いきなりジャイアントキリング続出です。8月26日・27日に行われた2回戦で、プレミアリーグ所属チームが3つも飛びました。最初にやられたのがマンチェスター・ユナイテッド。リーグ1(3部相当)のミルトン・キーンズ・ドンズに手もなく4-0惨敗というニュースは、プレミアリーグだけでなく、世界じゅうのサッカーファンに驚きをもって迎えられました。試合後、ゲームキャプテンだったジョニー・エヴァンスが「後半になったら相手のほうが圧倒的にコンディションがいいのが明確になった。自分たちは、久しぶりに試合をするメンバーが多かったから」と語っており、ファン・ハール監督の3部クラブ軽視と、自クラブの状態の読み違いがこの悲劇を招いたといっていいでしょう。

余談ですが、ミルトン・キーンズ・ドンズは、その前身がウインブルドンというクラブで、2004年に資金難で本拠地とクラブ名を一新しています。マンチェスター・ユナイテッドは、イングランドリーグ時代、徹底的にキック&ラッシュで攻めてくるウインブルドンに結構手を焼いていたんですよね。ミルトン・キーンズと聞くだけで、当時の苦い記憶が蘇るのですが、これからは、ウインブルドンという地名を思い出さなくても、「ミル…」だけで充分、今まで以上の苦さを味わうことができそうです。

さて、マンチェスター・ユナイテッドが敗退した翌日、さらにふたつのプレミアリーグ所属チームが、今季のキャピタルワンカップを終えました。本拠地ヴィラ・パークで3部のレイトン・オリエントに0-1で敗れたのはアストン・ヴィラ。さらに、今季プレミアリーグ昇格組のQPRが、何と4部のバートンに1-0で負けています。

【キャピタルワンカップ2回戦結果】

ウェストハム  1-1(PK4-5)シェフィールド・ユナイテッド
WBA     1-1(PK7-6)オックスフォード
ウォルソール  0-3          クリスタル・パレス
ギリンガム      0-1          ニューカッスル
クルー・アレクサンドラ 2-3 ボルトン・ワンダラーズ
スウィンダン  2-4               ブライトン・ホーブ・アルビオン
スウォンジー  1-0               ロザラム
スカントソープ 0-1        レディング
ダービー    1-0        チャールトン
ノリッジ     3-1        クラウリー・タウン
ハダースフィールド 0-2      ノッティンガム・フォレスト
バーンリー   0-1        シェフィールド・ウェンズデイ
ブレントフォード  0-1      フラム
ボーンマス     3-0        ノーサンプトン
ポートヴェイル 2-3      カーディフ
ミドルスブラ    3-1          プレストン
ミルウォール  0-2          サウサンプトン
MKドンズ     4-0          マンチェスター・ユナイテッド
レスター       0-1          シュルーズベリー・タウン
ワトフォード   1-2          ドンカスター
アストンヴィラ  0-1          レイトン・オリエント
ストーク            3-0          ポーツマス
バートン・アルビオン 1-0  QPR
バーミンガム・シティー 0-3  サンダーランド
ブラッドフォード    2-1     リーズ

私は、アストン・ヴィラは今季こそ、プレミアリーグ降格という結果に終わるのではないかとみています。昨季までの3年間、16位、15位、15位と残留争いを演じていたこのクラブには、ベンテケ、ヴァイマン、アグボンラホルという強力な3トップがおり、中盤にはリチャードソン、最終ラインにオランダ代表のレギュラーCBフラール、GKグザンと要所に好選手が配されています。「このメンバーでなぜ降格!?」と思われるかもしれませんが、前線がいいのが逆に曲者。ポール・ランバート監督が、「弱者のサッカー」、すなわちしっかり守ってカウンターというような戦い方に徹しきれればいいのですが、FWに攻めっ気があり過ぎて、ラインが間延びしがち。レスターやバーンリー、クリスタル・パレスといったような、身の丈を知る弱者たちは、そこを突いてくるでしょう。

プレミアリーグ上位クラブには力負けし、中堅や下位には前がかりになった裏を取られ、かくしてアストン・ヴィラ19位着地、というシナリオですが、いかがでしょうか。ポール・ランバート監督が、隙が多い明るく攻めるサッカーをするのか、リアリストになって負けないサッカー、勝ち点1を拾えるサッカーができるのか。ロイク・レミー、ザモラ、イスラ、バートン、リオ・ファーディナンド、コーカーなど、代表クラスとベテランを揃えながらまとまりがなくて開幕から全敗のQPRともども、キャピタルワンカップで喰らったジャイアントキリングの苦さを、どうプレミアリーグに活かすのかが問われます。

さて、キャピタルワンカップの3回戦のドローが発表されています。プレミアリーグ勢同士の対戦は、アーセナルVSサウザンプトン、スウォンジーVSエヴァートン、ウエスト・ブロムウィッチVSハル・シティ、クリスタルパレスVSニューカッスル、サンダーランドVSストークの5試合。アーセナルは、昨季同様、国内カップでのクジ運が悪いですね。ウォード=プラウズやタディッチが元気で、リヴァプールがアンフィールドで苦戦したセインツとは当たりたくなかったでしょう。中堅・下位クラブはプレミアリーグ同士のつぶし合いで、チェルシー、リヴァプール、マンチェスター・シティ、トッテナムのプレミアリーグ上位勢は全てホームで戦えるので、このラウンドではジャイアントキリングは起こらないはずです。3回戦は、9月22日の週に開催されます。

【キャピタルワンカップ3回戦組み合わせ】
アーセナル vs サウサンプトン
スウォンジー vs エヴァートン
WBA vs ハル・シティ
クリスタルパレス vs ニューカッスル
サンダーランド vs ストーク
チェルシー VS ボルトン・ワンダラーズ
シリューズベリー vs ノリッジ
カーディフ vs バーンマウス
ダービー vs レディング
トッテナム vs ノッティンガム・フォレスト
バートン・アルビオン vs ブライトン&ホーブ・アルビオン
フラム vs ドンカスター
マンチェスター・シティ vs シェフィールド・ウェンズデイ
ミルトン・キーンズ・ドンズ vs ブラッドフォード
リヴァプール vs ミドルスブラ
レイトン・オリエント vs シェフィールド・ユナイテッド

(ジョニー・エヴァンス 写真著作者/Benny Glowinsky)

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“アーセナルはセインツと激突!ジャイアントキリング続出のキャピタルワンカップ・3回戦組み合わせ発表” への3件のフィードバック

  1. アーセナル より:

    私はむしろずっとホームで試合ができているので(昨季のFAカップもほとんどホーム)
    くじ運がいい方に向いてると感じています

  2. londres nord より:

    CB.DMF.CF.LSBなど薄氷の選手層のガナは、国内カップ戦はプランBで、PLとCLに専念してほしい。
    香川のいた時代からだから、4年連続でドルトムントですか・・・

  3. makoto より:

    アーセナルさん>
    確かに、ホームかアウェイかという視点は重要ですね。ご意見をいただき、「強敵ミルトン・キーンズ・ドンズとアウェイで当たったわれわれは、クジ運が悪かったんだ!」という納得の仕方を思いつきました(泣)

    londres nordさん>
    2012-13は、マンチェスター・シティとドルトムントでしたね。4年で3回、はご縁が深いのは間違いありません。

    私は、このブログ執筆があるので、イギリスの夜のニュースが拾えてナイトゲームが観られる3時半起きがデフォルトですが、みなさんも朝、お早いですね。いつもありがとうございます。

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