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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

9000万ポンドはクラブレコード!カイ・ハヴェルツ獲得をめざすチェルシーが移籍合意に到達!?

ツィエク、ヴェルナー、チルウェル、チアゴ・シウヴァ、ムブヤンバ、マラング・サール。コロナウイルス感染拡大以降、ライバルクラブが緊縮財政を強いられるなかで、プレミアリーグのタイトル奪還をめざすチェルシーだけが別世界のようにビッグディールを連発しています。「スカイスポーツ」など複数メディアが「ついに合意に至った」と報じたのは、3ヵ月前から追いかけていたカイ・ハヴェルツ。「Goal.com」によると、チェルシーはレヴァークーゼンに7200万ポンド(約101億円)を支払い、入団後のパフォーマンスによって最大1800万ポンドのオプションが発生するとのこと。総額9000万ポンド(約127億円)は、プレミアリーグのGKで史上最高額といわれたケパ・アリサバラガの7100万ポンドを凌ぐクラブレコードとなります。

2018-19シーズンにブンデスリーガ34試合17ゴール4アシスト、ヨーロッパリーグ6試合3ゴール3アシストと大ブレイクを果たした21歳のドイツ代表は、昨季も公式戦45試合18ゴール9アシストという数字を残し、2年連続でチームの得点王となりました。準々決勝でインテルに敗れたヨーロッパリーグでは5試合4ゴール2アシストと結果を出せたのですが、ユーヴェとアトレティコ・マドリードに敗れたチャンピオンズリーグではゴールに絡むシーンを創れず、下馬評通りの敗退を受け入れるしかありませんでした。ヤングスターが次のステップを決める際に、CL出場権は大きな意味を持っていたのではないでしょうか。昨季プレミアリーグでブルーズがレスターの後塵を拝していたら、この夏最大のビッグディールは成立しなかったかもしれません。

5人のワールドクラスを獲得したチェルシーは、懸案のGKを押さえたうえでバチュアイやエメルソンを売却できれば、大満足でマーケットを後にすることができそうです。7000万ポンドという高額のタグが付いているデクラン・ライスまで引き入れられれば満点ですが、カンテとジョルジーニョが残留となれば問題なし。昨季プレミアリーグで54失点のチームに、これといった弱点は見当たらなくなります。

2018-19シーズンはリヴァプールとマンチェスター・シティの一騎打ちで、最後に14連勝を決めたペップの勝利。2019-20シーズンは、27節まで無敗だったレッズの独走優勝。2シーズン連続で蚊帳の外だったブルーズは、2強とのギャップを埋められたのでしょうか。ヴェルナーとカイ・ハヴェルツがブンデスリーガと変わらないパフォーマンスを披露し、チアゴ・シウヴァがファン・ダイクのような統率力を発揮すれば、それだけでも優勝争いに食い込めそうです。新戦力を早期にフィットさせるだけでなく、タミー・アブラハム、メイソン・マウント、クリステンセンといった若いタレントたちのモチベーションをキープするのもランパード監督の重要なタスクとなります。

ドイツ代表に合流しているカイ・ハヴェルツのメディカルチェックはこれからで、正式発表はプレミアリーグ2020-21シーズンの開幕直前までずれ込むかもしれません。無観客で始まるイレギュラーなシーズンは、三つ巴のバトルとなるのでしょうか。最初の注目ポイントは9月21日。2年連続で前半戦無敗のリヴァプールが、スタンフォード・ブリッジに乗り込んできます。フランク・ランパード監督は、正攻法でぶつかっていくのではないでしょうか。継続性重視と大リニューアルの激突が、今から楽しみです。


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