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【WBA×Chelsea】前半だけで3失点のチェルシー、猛攻及ばず昇格クラブにドロー決着!

キックオフからわずか4分、優勝候補をホームに迎えた昇格クラブがいきなり先制しました。プレミアリーグ3節、ウェスト・ブロムウィッチVSチェルシー。サイドチェンジに対応したマルコス・アロンソのパスをマテウス・ペレイラがインターセプトし、中央に持ち込んで左のカラム・ロビンソンにラストパスを通すと、クロスに打った強烈な左足シュートがサイドネットに突き刺さりました。

アウェイで戦うランパード監督は、現在のベストメンバーを送り出しています。GKカバジェロ、DFリース・ジェームズ、クリステンセン、チアゴ・シウヴァ、マルコス・アロンソ。中盤センターにカンテとコヴァチッチ、2列めにカイ・ハヴェルツ、メイソン・マウント、ヴェルナー、最前線はタミー・アブラハム。同点に追いつきたいピンクのシャツは、ポゼッションを取って攻め続けています。

10分、メイソン・マウントとカンテが右サイドでワンツーを決め、ニアでもらったカイ・ハヴェルツが強烈なミドルを放つと、GKジョンストンが右に飛んでセーブ。2分後、リース・ジェームズが素晴らしいアーリークロスをファーに通しますが、フリーだったタミー・アブラハムはボレーを左に外してしまいます。15分、右サイドにいたメイソン・マウントがトラップでダラ・オシェイをかわしてクロスを入れると、完璧なタイミングで走り込んだヴェルナーのボレーは、クロスバーを叩いて枠の外に消えていきました。

25分、プレミアリーグデビューのチアゴ・シウヴァが痛恨のトラップミス。奪ったカラム・ロビンソンがまっすぐ持ち込み、ボックスの入り口でカバジェロのポジションを確認すると、右足のインサイドで打った丁寧なシュートサブのGKの脇を抜きました。さらに2分後、左からのCK。ニアでフリーだったファーロングがヘディングでコースを変えてファーに送ると、ノーマークだったバートリーのボレーが左のサイドネットに吸い込まれました。チェルシー、まさかの3失点!36分にリース・ジェイムズがニアに入れた高速クロスは、ジョンストンが弾いてCKに逃れました。

41分のマルコス・アロンソのFKは壁にヒット。チェルシーはフィニッシュが枠にいかず、3点のビハインドを背負ったまま前半を終えました。ランパード監督は、ハーフタイムでマルコス・アロンソとコヴァチッチを下げ、アスピリクエタとカラム・ハドソン=オドイを投入。後半も一方的に攻めるチェルシーは、サイドでキープした後の連携がなく、クロスを入れる前に奪われるシーンが目立ちます。55分、目の覚めるようなスーパーミドルを左隅に決めたのはメイソン・マウント。アウトにかけてポストぎりぎりを狙った一撃に、ジョンストンは1歩も動けませんでした。

勢いに乗ったチェルシーは、3-1とした1分後に決定機を創ります。リース・ジェームズのクロスをメイソン・マウントがダイレクトで落とすと、カイ・ハヴェルツのボレーはジョンストンが右に反応してセーブ。プレミアリーグに昇格したばかりのチームは、ゴール前に釘付けにされ、両サイドからの速いクロスを跳ね返すだけの時間を過ごしています。

70分、チェルシーの速攻に対してWBAは数を揃えるのが精一杯で、カイ・ハヴェルツとのワンツーを決めたハドソン=オドイに着いていけませんでした。ボックス左からファーを狙ったフィニッシュは、サイドネットに一直線。3-2としたランパード監督は、チアゴ・シウヴァをジルーという大胆采配で逆転をめざします。

75分、左からのパスをボックスの外で受けたソーヤーズの一撃は、ニアポストすれすれにアウト。カンテ、アスピリクエタ、クリステンセンを後方に残し、猛攻を仕掛けようとするチェルシーは追いつけるのか。WBAはスローインやFKをに時間をかけ、ゲームを畳もうとしています。カンテも上がり、アスピリクエタとクリステンセンの2バック。残り時間が5分を切ると、クリステンセンもシュートを打てるエリアに侵入しています。

昨季プレミアリーグで4位のチームは、ミドルシュートしか効果的な策がないまま、90分を終えました。追加タイムは5分、ジルーはひたすらポスト。92分にメイソン・マウントがクロスを入れ、ジョンストンのパンチをヴェルナーが拾ったチャンスは、右足のボレーが浮いてしまいました。1分後、CKが右サイドに流れ、ハドソン=オドイのクロスをロブソン・カヌがクリアすると、メイソン・マウントの鋭い一撃をジョンストンがかろうじてセーブ。こぼれたボールに詰めたタミー・アブラハムが、今季プレミアリーグで最初の1発を無人のゴールに転がしました。

オンターゲットを10本打ったアウェイチームにしてみれば、「あと5分あれば」「ヴェルナーのボレー2発が枠にいっていれば」と、たら・ればを並べたくなる結末。チアゴ・シウヴァのミスからの3分が悔やまれますが、ヴェルナーとカイ・ハヴェルツは確実にフィット感を高めており、次につながる収穫もあったゲームだったのではないでしょうか。エドゥアール・メンディが定着し、プレミアリーグ開幕からの3試合で6失点の守備を立て直すことができれば、優勝争いに食い込めるはずです。

前半を最高にうまく戦ったビリッチ監督のチームを称えつつ、素晴らしいゴールとチャンスメイクを見せてくれたメイソン・マウントとハドソン=オドイに拍手を送りたいスリリングなゲーム。大型補強を敢行したビッグクラブが、戦術の徹底度が高い下位のクラブに苦しめられる姿を息を呑んで見続けるのは、プレミアリーグの序盤戦の醍醐味です。チェルシーの次節は、好調のクリスタル・パレスとのロンドンダービー。ザハ、ジョルダン・アイェウ、タウンゼントが仕掛ける速攻は要注意です。


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“【WBA×Chelsea】前半だけで3失点のチェルシー、猛攻及ばず昇格クラブにドロー決着!” への2件のフィードバック

  1. プレミアリーグ大好き より:

    チアゴシウバの失点シーンも頂けないものの、それ以外のシーンでは縦のパスをバンバン繋ぎ、やはり未だにワールドクラスであると実感させられました。
    一方でアロンソ、ヴェルナーの左サイドは全く機能していませんでしたね。まずヴェルナーが中に入ってしまい、スペースを埋めるようにアロンソは中途半端に上がって裏のスペースを使われる。アロンソは3失点目もポジショニングがぐちゃぐちゃでしたし、張ってくれるプリシッチ、堅実なチルウェルのコンビだったら…仰る通りたらればですが、この様な結果にはならなかったでしょう。
    チアゴシウバ下げてジルー入れた事で攻撃がストップしてしまったのも痛かったです。戦術はどうであれ、怪我人復帰して早く100%のチェルシーを見てみたいです。

  2. n より:

    またしても自滅でしたね。駒はいても意識が揃わないDFには、まだまだ時間がかかりそうです。攻撃は次第に破壊力を増してきたので、2点取られても3点ゴールするフットボールで魅せてもらいたいです。とにかく勝ち点を。

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