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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Tottenham×Newcastle】93分、痛恨のPK献上!完勝モードだったスパーズはホームでドロー!

プレミアリーグ2節のサウサンプトン戦は、ソン・フンミンが4発でハリー・ケインは1ゴール4アシスト。速攻が冴える展開になれば強く、受けに回られると苦戦するトッテナムは、公式戦4試合のうち3戦がクリーンシートのニューカッスルを崩せるでしょうか。前線にルーカス・モウラ、ハリー・ケイン、ソン・フンミンを並べ、中盤にはホイビュルク、ハリー・ウィンクス、ロチェルソと攻撃的なタレントを配したチームは、キックオフからワンサイドゲームを展開しています。

3分、左からのFKをロチェルソが右隅に曲げると、GKダーロウが素晴らしい反応でセーブ。詰めたハリー・ケインのシュートもGKがブロックし、ニューカッスルは最初のピンチを切り抜けました。9分のベン・デイヴィスのクロスはファーに流れ、ドハーティーのパスを受けたホイビュルクがゴール前に上げると、フリーで叩いたハリー・ケインのヘッドはダーロウが正面でセーブ。15分の右からのCKは、ハリー・ケインがヘッドで落としたところにダヴィンソン・サンチェスが走り込みますが、ハイテンションのダーロウが勇敢に飛び出し、CBにフィニッシュを許しませんでした。

25分の先制点は、ソン・フンミンに通したホイビュルクの縦パスが秀逸でした。左に開いたハリー・ケインにパスが入り、グラウンダーがファーに転がると、マット・リッチーの外から上がったルーカス・モウラが左足のアウトで押し込みました。勢いに乗ったスパーズは、1分後に決定機を創ります。ハリー・ケインがラインの裏に出したロングフィードでソン・フンミンがフリー。前が空いていた7番は、珍しくルーカス・モウラへのラストパスを選び、追いついたフェデリコ・フェルナンデスにカットされてしまいました。

27分に左からのCKをニアで受け、右足で巻いたハリー・ケインのシュートは、ファーに飛んだダーロウがセーブ。30分に右のロ・チェルソが斜めのパスをエースに当てると、右で待っていたソン・フンミンが左足で放ったコントロールショットはファーポストを直撃します。34分のCKは、マークを外したエリック・ダイアーのヘッドが右にアウト。42分にロ・チェルソが浮かしたボールを前線に上がったドハーティーがヘッドで落とすと、左に持ったソン・フンミンの左足ミドルはクロスバーに阻まれました。

前半終了間際のニューカッスルのCKは、クリアを拾った二次攻撃でマット・リッチーがファーに浮かすと、シェルヴィのボレーはゴールの左に切れていきました。ハーフタイムのポゼッションは69%対31%、シュート数は12対2。終始攻め続けたホームチームが2点めを決めれば、昨季プレミアリーグで38ゴールのチームは追いつけないでしょう。ソン・フンミンは負傷したのか、後半頭からベルフワインにチェンジ。49分にニアで競り勝ったルーカス・モウラのヘッドは、GKの正面でした。

50分過ぎからサイドアタックが増えたニューカッスルは、クロスが通らずスパーズ守備陣を脅かすには至りません。60分にベン・デイヴィスがハイクロスを入れ、ルーカス・モウラが体に当てて中央に落とすと、ハリー・ケインのボレーはダーロウがキャッチします。69分、肩を強打したマット・リッチーが下がり、ジャマール・ルイス。モウリーニョ監督の2枚めは、77分にロ・チェルソをエンドンベレです。さらに2分後、ルーカス・モウラに代わってラメラ。84分、右サイドのFKをラメラが直接狙うと、ダーロウが体を伸ばして上に弾き出しました。

「スパーズがニューカッスルをオンターゲットゼロに抑え、1-0ながら完勝」…こんな表現で終わるはずだったゲームは、93分のVARでドロー決着となります。左からのFKをシェルヴィが逆サイドに浮かし、途中出場のアンディ・キャロルが頭で折り返すと、エリック・ダイアーが右腕を上げてボールに触ってしまいました。2分半を費やしたジャッジはPK。カラム・ウィルソンが、この日のチームで初めて枠内に収めたボールがネットを揺らし、明らかに不満そうだったジョゼ・モウリーニョはドレッシングルームに消えていきました。

シュート数23対6、オンターゲット12対1。新加入のホイビュルクが攻守に効いており、ソン・フンミン、ルーカス・モウラ、ハリー・ケインが前線を掻きまわしていたスパーズに足りなかったのは、ゴールだけでした。最終ラインのミスは、89分にベン・デイヴィスがクリアをホイビュルクにぶつけたシーンぐらいで、90分までのロリスはグローブ不要。問題のVARの直前にもハンドを疑われていたエリック・ダイアーは、腕を上げてしまうクセを直さなければなりません。

痛恨のドローですが、今の彼らにできるのは、ブライトン戦のラストプレーでPKをもらって勝ち点3をゲットしたマンチェスター・ユナイテッドとの次戦に向けて、気持ちを切り替えることだけです。VARで救われたチームと、VARに泣かされたチームのバトルは、どんな試合になるでしょうか。火曜日にカラバオカップのチェルシー戦、木曜日にヨーロッパリーグのプレーオフ、日曜日にプレミアリーグというひどいスケジュールが控えているスパーズに、失った勝ち点を悔やむ時間はありません。(ルーカス・モウラ/写真著作者/Steffen Prößdorf エリック・ダイアー/写真著作者/Steffen Prößdorf)


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“【Tottenham×Newcastle】93分、痛恨のPK献上!完勝モードだったスパーズはホームでドロー!” への2件のフィードバック

  1. あたおかさんかな より:

    後ろから来た見えてないボールに対して手をあげる癖もクソも無いだろ
    今回の判定がイカれてるなんて沢山のサッカーに関わる人が発言してるんだがw

    • makoto より:

      まず、会ったことも直接会話したこともない人間に、最初からそういうもの言いをするのはやめませんか。
      そして、あなたは誤解されています。
      大々的に報道されたスティーヴ・ブルース監督やキャラガーさんは、「判定がおかしい」といったのではなく、
      「今のルールならそうなるが、ルールや運用を変更すべき」といったのです。
      現行ルールのなかでのプレイに関する議論と、ルールの検討は別なテーブルです。

      今のルールが、肩より高い位置に手を挙げてボールに触れたらハンドを取られる以上、
      ジャンプする際に手を挙げる選手がハイリスクなのは間違いありません。
      選手がボールを見ていたか見ていないかは、ルール上考慮されないので、常に気を付ける必要があります。
      エリック・ダイアーがいい選手かどうかではなく、故意か自然かでもなく、
      リスクが高い状態は改善すべきということを指摘しただけです。

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