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不振のフィルミーノと脆弱な右サイド…リヴァプールの攻守の課題を解決するキーマンに注目!

プレミアリーグ4節のアストン・ヴィラ戦で7-2の大敗を喫したリヴァプールにとって、悪夢を忘れることができるインターナショナルマッチウィークはありがたい時間でしょう。8日には、チャンピオンズリーグを戦うAリストを発表。アーセナルやマンチェスター・ユナイテッドが余剰戦力となったベテランを落としたのに対して、主力がきっちり収まっているのは、選手のダブつきを嫌うクロップ監督ならではです。

昨季プレミアリーグ王者は、3年ぶりとなる前半戦の敗戦のショックを乗り越え、連覇に向かえるでしょうか。プレミアリーグもほぼ同じ顔ぶれになるであろうCL登録メンバーを確認しておきましょう。


【チャンピオンズリーグ2020-21シーズン リヴァプールAリスト】
GK/アリソン、アドリアン、ケレハー
DF/ファン・ダイク、ジョー・ゴメス、ツィミカス、ロバートソン、マティプ、アレクサンダー=アーノルド
MF/ファビーニョ、ワイナルドゥム、チアゴ・アルカンタラ、ミルナー、ナビ・ケイタ、ヘンダーソン、チェンバレン、シャキリ
FW/フィルミーノ、マネ、サラー、南野拓実、ジョッタ、オリギ


カーティス・ジョーンズ、ネコ・ウィリアムズ、リース・ウィリアムズといった若手はBリストに入っており、ポジションも年齢・経験もバランスのとれたメンバー構成です。さて、本題に入りましょう。昨季プレミアリーグで27節まで26勝1分と無類の強さを発揮したチームは、定位置に浮上するのか、混戦に呑み込まれてしまうのか。今季の立ち上がりは、攻守ともに不安を抱えています。前線は、4戦ノーゴールのフィルミーノ。守備においては、アレクサンダー=アーノルドとジョー・ゴメスのサイドの綻びです。

2019-20シーズンのフィルミーノは、プレミアリーグ34試合に出場。31試合のサディオ・マネより22本も多い99本のシュートを放っていたのですが、新シーズンは13本のマネに対して6本に留まり、100分しかプレイしていないジョッタを下回っています。地元メディア「リヴァプールエコー」がミナミノ待望論を展開しているのは、6試合3ゴール1アシストという戦績を評価しているからです。

ミナミノとジョッタがいるなら、従来の3トップにこだわらなくてもいいというメディアは、「フィルミーノをベンチに置いてジョッタを左、マネを中央にスライドするのは可能か? あるいはサラーを中央に配し、マネを右にシフトか。南野を抜擢するという手もある」と主張。長いシーズンを見据えて、オプションを増やす必要があると提言しています。センターに誰が入るとしても、プレスの徹底と奪われた直後の素早いチェックは必須条件。カウンターを喰らい続けた惨敗は、新たなフォーメーションにトライするきっかけになるかもしれません。

守備に視点を切り替えると、左右の安定感にギャップがあるのが気になります。左サイドは、ロバートソンの上下動のセンスが抜群で、読みのいいファン・ダイクが背後をカバーする態勢が完成しています。自分のサイドにボールが出てくるとわかるまでポジションを下げず、相手がトラップした瞬間に適切な位置に入れるロバートソンに対して、アーノルドのポジショニングはアバウトです。右の2人がオフサイドを取れず、慌てるシーンが目立つのは、先読みができていないからでしょう。

右サイドの混乱に引きずられているのか、統率力の高さが最大の強みだったファン・ダイクも、昨季と比べると余裕を失うシーンが増えています。さて、解決策は…⁉ レッズのデータをチェックしてみると、ジョー・ゴメスを疑い続けるより適切な手段があることがわかります。キーマンは、ヘンダーソンとチアゴ・アルカンタラ。昨季プレミアリーグ王者が堅守をキープできていたのは、キャプテンの対応力とコーチングが右サイドを落ち着かせていたからでもあるのです。

レッズの試合を見ていると、「ファビーニョがいないと中盤の守備が厳しい」というイメージを抱きがちですが、「ヘンダーソンが先発から外れた8試合(プレミアリーグ6試合、チャンピオンズリーグ2試合)はクリーンシートゼロ」という事実のほうが重要なのではないかと思います。クロップ監督が、CBを獲らずにチアゴ・アルカンタラにアプローチしたのは、「アーノルドを後方に下げない」「アーノルドの裏を取られない」という相矛盾する命題を解決するためだったのではないでしょうか。

ヘンダーソンがいなくても、あるいはヘンダーソンとともに守備を安定させてくれるニューフェイスが、連覇をめざすチームのキーマンのひとりであることは間違いないでしょう。次節は、首位エヴァートンの本拠地グディソン・パークに乗り込むマージーサイドダービー。アリソンの復帰は難しそうですが、ヘンダーソンとチアゴ・アルカンタラは間に合うといわれています。アーノルドのサイドから入ってくるリシャルリソンの足首も、順調に回復しているようです。注目の決戦は、負傷明けの選手たちが絡む右サイドの攻防に注目です。


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“不振のフィルミーノと脆弱な右サイド…リヴァプールの攻守の課題を解決するキーマンに注目!” への1件のコメント

  1. アイク より:

    更新ありがとうございます。
    ヘンダーソンがいないと底が抜けたようにバタバタするのが不思議でしたが、デビュー戦のアルカンタラは攻守両面でキャプテン不在を補って余りある存在感で、目を見張りました。ペップがバルサからバイエルンにわざわざ連れていった替えのきかない選手と言われると、なるほどと思います。中盤が落ち着けばフィルミーノも前線に集中できるのではないでしょうか。
    あとはファンダイクをはじめ数少ないCBに怪我がなく、ファビーニョが昨季のフェルナンジーニョのようにならないことを祈ります。。
    相手はアランとハメス、マージーサイドダービーが楽しみです。

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