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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

現地メディアがデータを駆使して解説!「トーマス・パーティーがアーセナルにもたらす変化」

タックル数39は今季プレミアリーグ最下位。シュート数30本は18位ですが、すぐ下にいるマンチェスター・ユナイテッドが3試合しか消化していないため、27本のWBAに次ぐワースト2ということになります。ハリー・ケインとモー・サラーがシュートを19本放っているのに対して、オーバメヤンとラカゼットは6本。プレミアリーグのさまざまなデータを紹介している「Who Scored」は、アーセナルの弱点について、こんなふうに表現しています。

「左右のウイングバックが望ましい効果を発揮できなくなると、ファイナルサードで問題が発生する」。横に出すパスが増え、前線が孤立し、ボックス内で勝負できなくなる…。変化をもたらすボールを入れられるのは、今季プレミアリーグでTOPのスルーパス4本を通しているダニ・セバージョスだけです。

自軍の課題を熟知しているミケル・アルテタが、現状を打開するべく強引に獲得したのがトーマス・パーティーというわけです。「Who is Thomas Partey? Strengths and weaknesses of Arsenal’s elite midfield acquisition(トーマス・パーティーってどんな選手?アーセナルが獲得したエリートMFの強みと弱点)」と題した「Who Scored」の記事を読むと、アトレティコ・マドリードからやってきたガーナ代表がいかにうってつけの人材かがよくわかります。データ分析に長けたメディアらしく、2019-20シーズンのスタッツを駆使したレポートから、4500万ポンドという高額の移籍金を支払った意味を考察してまいりましょう。

「トーマス・パーティーは、アーセナルのアタックのルートを格段に増やしてくれる」。編集長のベン・マカリアー氏が強くアピールしているのは、攻撃への貢献度の高さです。ストロングポイントは、ドリブルとパスワーク。マドリードのアンカーのドリブル成功率88.9%は、昨季のラ・リーガで35回以上ドリブルを試みた134人のなかでTOPの数字です。欧州の5大リーグで、彼よりも高い成功率を記録したのは、リヴァプールに加入したチアゴ・アルカンタラのみ。1857本のパスのうち、33.5%が前線を動かすボールで、後方からのビルドアップと3トップをつなぐ役割を高い頻度で果たしています。

守備の素晴らしさについては、90分あたりのタックル数2.5回とインターセプト1.6回という数字を挙げていますが、ここは「Squawka」の記事に加勢してもらいましょう。「ラ・リーガで500分以上プレイしたなかで、80%以上のテイクオン成功、80%以上のパス成功、65%以上の空中戦勝利、60%以上のデュエル勝利を成し遂げた唯一の選手」。ボールに絡んだ場所を示すアクションMAPを見ると、ハーフライン付近からボックス手前まで広大なエリアをカバーしており、アルテタ監督の攻守の悩みをまとめて解決してもらえそうです。

アーセナルのアンカーをリスペクトし続けたベン・マカリアーさんは、最後に唯一の弱点を指摘しています。「集中力。シュートにつながるエラーを7回やらかしたプレーヤーは、2019-20シーズンのラ・リーガにはいない。しかし、長所と短所を比較すると前者が大幅に上回る」。なるほど。われわれは、ポグバのおかげで動じなくなりましたが、グーナーは時々ハラハラさせられるかもしれません。最後は、「Squawka」のわかりやすい表現で締めてもらいましょう。

「グラニト・ジャカのようにテンポを描き、ダニ・セバージョスのようにボールを運び、ルーカス・トレイラのようにタックルできれば、アーセナルは対戦相手に応じる理想的な選手としてトーマスをパートナーにすることができるだろう」


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