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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Chelsea×Saints】ヴェルナーの2発からミス連発…チェルシーは今季2度めの3失点ドロー!

プレミアリーグ4節のクリスタル・パレス戦は、ズマとチルウェルのゴールの後、ジョルジーニョが2つのペナルティを決めて4-0圧勝。夏にビッグディールを連発したチェルシーがようやく波に乗り、サウサンプトンにも順当勝ちすると思ったのですが…。本拠地スタンフォード・ブリッジで2点を先行しながら、勝ち点3に辿り着けなかった痛恨のゲームを振り返りましょう。

エドゥアール・メンディとチアゴ・シウヴァを使えないランパード監督は、GKにケパを戻し、センターにはクリステンセンを起用しました。最終ラインはアスピリクエタ、クリステンセン、ズマ、チルウェル。中盤センターにジョルジーニョとカンテ、2列めにプリシッチ、カイ・ハヴェルツ、メイソン・マウント。最前線にプレミアリーグ初ゴールが待たれるヴェルナーという布陣です。

開始3分、中央に絞ったプリシッチが左からスプリントしたチルウェルを使った速攻は、SBの強烈な左足シュートをGKマッカーシーがセーブ。前線からのプレスが機能しているチェルシーは、敵陣で奪ってショートカウンターを仕掛けるシーンが目立ちます。14分にチルウェルのクロスをヘディンで押し込んだヴェルナーはオフサイド。先制点はその1分後、チルウェルの縦パスをスルーしてベドナレクを抜き去ったヴェルナーが、右に流れながらヴェステルゴーア、ロメウ、バートランドをかわし、右足でマッカーシーの脇を抜きました。

20分のケパのミスキックは、ボックス左で縦パスを受けたダニー・イングスのグラウンダーをカットして事なきをえました。25分、カイ・ハヴェルツがボックス手前のメイソン・マウントに速いパスを通すと、ボックス右を突破したMFをプリシッチが後ろからフォロー。ゴールライン際からの折り返しをカイル・ウォーカー=ピータースが必死にカットすると、こぼれ球に飛び込んだメイソン・マウントがプッシュしますが、体勢を立て直した右SBが再び足に当てました。

ブルーズの2点めは27分、ジョルジーニョがふわりと浮かしたロングフィードに反応したヴェルナーの個人技。胸トラップでマッカーシーと対峙したストライカーは、つま先で浮かしてGKをかわし、落ちてきたボールを頭に当てて無人のゴールに流し込みました。エースのプレミアリーグ2点めが決まった3分後、CKに競り勝ったズマの強烈なヘッドはマッカーシーがビッグセーブ。これが決まっていれば、セインツはモチベーションを失っていたかもしれません。

39分、アスピリクエタが斜めに出したパスをカイ・ハヴェルツがヒールで前に送ると、走り込んだヴェルナーのシュートはクロスバーの上。セインツが1点を返したのは43分でした。カイ・ハヴェルツのドリブルを敵陣で奪ったチェ・アダムスが、すかさず縦にスルーパス。完全に抜け出したダニー・イングスが軽快にケパを抜き去り、ゴールのど真ん中に転がしました。ハーフタイムは2-1。1点差に詰め寄ったハーゼンヒュットル監督のチームは、ビルドアップから短いパスをつないで攻撃を組み立て、前線からのプレスを徹底しています。

54分、FKのクリアを拾ったセインツの二次攻撃。ベドナレクの落としを叩いたダニー・イングスのシュートは、惜しくも左に切れていきます。アウェイチームが追いついたのは57分。ズマのバックパスが弱く、チェ・アダムスが追いかけますが、ケパが左足で蹴り出せば終わるはずでした。不振のGKはまさかの空振り。ゴール脇に転がったボールを追ったチェ・アダムスの折り返しはクリステンセンがブロックするも、こぼれ球を処理しようとしたケパがまたもキックミスを犯し、奪い返したチェ・アダムスに叩き込まれてしまいました。

しかしその2分後、ヴェルナーから始まった速攻でチェルシーが勝ち越しゴール。11番のパスを受けたプリシッチがボックス右に流したスルーパスが秀逸で、2対1になったヴェルナーはハットトリックよりも確実なルートを選びました。中央でフリーだったカイ・ハヴェルツが、優しいラストパスを無人のゴールに押し込み、プレミアリーグ初ゴール。再度リードしたランパード監督の1枚めは、72分にメイソン・マウントをツィエクです。77分、ウォルコットが中央からドリブルで突進した速攻は、右のチェ・アダムスがクロスに狙ったシュートがポストの外。ブルーズの運動量は明らかに少なくなっています。

82分、ウォルコットの折り返しを受けたダニー・イングスのシュートはケパがセーブ。87分にプリシッチをリース・ジェームズに代えたランパード監督は、90分にヴェルナーをタミー・アブラハムにスイッチ。前線に運動量を足し、セインツのパスコースを狭めようとしたのでしょう。92分、バートランドが左から蹴ったFK。ズマのクリアをウォルコットが右足で叩くと、ゴール前にいたヴェステルゴーアがヘッドでコースを変え、ボールは左のサイドネットに吸い込まれました。

シュート数は11対13、オンターゲット5対6といずれもセインツが上。ブルーズのシュートは前半9本、後半は2本に留まっています。2度のミスによる失点がアウェイチームの希望をつなぎ、最後は運動量勝負となって根負けした格好でした。自陣でのボールロスト、GKのミス、セットピース。きわどいミドルは打たれたものの、完全に崩された決定機はなかっただけに、悔いの残るドローでした。次節のプレミアリーグはマンチェスター・ユナイテッド。ラシュフォードとブルーノ・フェルナンデスを擁するチームに対して、不用意なパスミスは禁物です。


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“【Chelsea×Saints】ヴェルナーの2発からミス連発…チェルシーは今季2度めの3失点ドロー!” への1件のコメント

  1. n より:

    うーん、、悔やまれる失点。ケパは自信が戻らないまま去るしか道はなさそうな内容でしたね。ヴェルナー開花の萌芽が見えた試合だけに、2点以内に抑えられないDFが不甲斐ないとしか。ラストもエイブラハムのマークが緩すぎるし、余裕ありすぎる戦力のモチベーション維持も難しくなりそうです。クジ運の良かったCLと並行しながら、うまく采配できるといいのですが。

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