2020.12.31 選手トピックス
プレミアリーグ2020-21シーズン・偏愛的ベスト11~2020年バージョン
リヴァプールとマンチェスター・シティの2強時代が続いていたプレミアリーグは、一転して戦国時代さながらの混戦モードに突入しました。16節の暫定1位はリヴァプールですが、1試合少ないマンチェスター・ユナイテッドは消化試合のバーンリー戦に勝てば首位に並び、同じく15試合のエヴァートンは1ポイント差に迫ります。2試合少ないマンチェスター・シティとアストンヴィラは、連勝すればこちらもレッズと1差…えっ?ヴィラ!? そうなんです。2020-21シーズンは、ビッグ6が鎬を削る普通の混戦ではなく、中小クラブが上位に食い込む大乱戦となっているのです。
3位から5位に、レスター、エヴァートン、アストン・ヴィラ。9位のサウサンプトンも勝ち点26を挙げ、16試合消化で同条件となるチェルシーと並んでおり、勝ち点23のウェストハムとリーズはTOP4と6ポイント差です。どこが抜け出すかわからないデッドヒート。攻守のバランスが格段に上がったエヴァートンや、若手の抜擢で層が厚くなったレスターがTOP4に残っても、驚くことはないでしょう。
年の終わりは、例年なら前半の19試合を消化しているのですが、イレギュラーなスケジュールとなった今季は、14~16試合に留まっています。そんなわけで少し早いのですが、新しい年を迎えるこのタイミングで、「2020年のプレミアリーグベスト11」を選出したいと思います。さっそく、後ろから紹介していきましょう。GKは、セーブ率80.7%でNo.1のウーゴ・ロリス。最終ラインで最初に名前を挙げたのは、今季プレミアリーグで既に5アシストを記録している世界一のレフトバック、アンディ・ロバートソンです。左右のサイドをこなし、中盤、トップ下とめまぐるしく居場所を変えるジョアン・カンセロも迷いなきチョイスでした。
CBには、ヴィラの堅守を支えるタイロン・ミングスと、直近6試合で1失点のマンチェスター・シティを統率するルベン・ディアスを選出しました(1失点は彼のオウンゴールなのですが…)。アンカーには、エヴァートンのCBの負担を軽減したアラン。ゴール量産のカルヴァート=ルーウィンに目がいきがちですが、ドゥクレとの絶妙な距離感で中盤を仕切るアランも躍進の原動力です。インサイドMFは、プレミアリーグ15試合10ゴール7アシストのブルーノ・フェルナンデスと、15試合5ゴール6アシストのグリーリッシュで決まりでしょう。デブライネを外すのは手が震えますが、スタッツもチームに及ぼす影響力でも上に立つ選手がいたと諦めるしかありません。
3トップは、史上最強のホットラインといっても過言でないハリー・ケイン&ソン・フンミンと、15戦13発で得点王ランキングTOPのモー・サラー。プレミアリーグ9ゴール10アシストのハリー・ケインは、ソン・フンミンの8発をアシストしており、11ゴールをゲットしたソン・フンミンは、4アシストすべてが10番のフィニッシュです。彼らのパフォーマンスがなければ、ジョゼ・モウリーニョのコメントはあれほどポジティブにはならなかったでしょう。モー・サラーはPK5発で、オープンプレーに限定するとカルヴァート=ルーウィンやバンフォードのほうがゴールが多いのですが、チャンスメイクを加味して上とさせていただきました。
というわけで、ベスト11に入れられなかった選手を集めた「裏ベスト11」のトップには、11ゴールを決めたカルヴァート=ルーウィンを入れています。こちらは、尖り重視のチョイス。左右のウイングに配したのは、マン・シティを2-5で粉砕したベストマッチで大暴れしたレスターのハーヴィー・バーンズと、ダニー・イングスとのコンビでセインツの攻撃力をUPさせたチェ・アダムズ。中盤にウォード=プラウズを入れたのは、圧巻の直接FK3発をリスペクトしたかったからです。パス本数リーグ4位も評価ポイントで、ロメウと彼がいなければ、ハーゼンヒュットル監督のクビも危なかったかもしれません。
中盤の残る2人は、リーズとスパーズ。今季プレミアリーグ3位の30ゴールを決めているチームから、3ゴール5アシストのマテウュ・クリヒを選び、モウリーニョ監督から絶大な信頼を得ている「影のキャプテン」ホイビュルクをアンカーに据えました。最終ラインは、ウェストハムの右サイドを活性化させたツォウファル、CB最多の4ゴールを決めたズマ、激痛だったソユンチュのリタイアを忘れさせてくれた20歳CBフォファナ、ランパード監督のモヤモヤ感を解消させたチルウェルです。
GKは、ヴィラで称賛を集めているエミリアーノ・マルティネスでいかがでしょうか。セーブ率75.9%は、バーンリーのニック・ポープ(80.6%)とフラムのアルフォンス・アレオラ(76.8%)に劣りますが、ヴィラの失点激減への貢献を取りました。以上、22人の素晴らしい選手をピックアップしてまいりましたが、ここまでのMVPを選ぶなら、ヴィラの主将ジャック・グリーリッシュです。1試合あたりのキーパス(味方にシュートを打たせたパス)3.6本はリーグ1位、被ファール数4.6回も1位、ドリブル成功数3.1はザンボ・アンギッサとアダマ・トラオレに次ぐ3位。彼なくして、ヴィラのブレイクはなかったでしょう。
「偏愛的プレミアリーグ見聞録」の2020年の記事は、これが最後となります。コロナウイルスによるパンデミックで大変な1年となり、パソコンに向かうのがしんどくなる日もありましたが、今年も続けてこられたのは、読んでいただいたみなさまのおかげです。特にコメントをいただいた方々には、大変感謝しております。目に見える声があったからこそ、「毎日2本を365日」を実現することができたのだと思います。来年も、プレミアリーグの観戦記とおもしろい話を、さまざまなテーマでお届けできればと考えております。引き続き、よろしくお願い申し上げます。
3位から5位に、レスター、エヴァートン、アストン・ヴィラ。9位のサウサンプトンも勝ち点26を挙げ、16試合消化で同条件となるチェルシーと並んでおり、勝ち点23のウェストハムとリーズはTOP4と6ポイント差です。どこが抜け出すかわからないデッドヒート。攻守のバランスが格段に上がったエヴァートンや、若手の抜擢で層が厚くなったレスターがTOP4に残っても、驚くことはないでしょう。
年の終わりは、例年なら前半の19試合を消化しているのですが、イレギュラーなスケジュールとなった今季は、14~16試合に留まっています。そんなわけで少し早いのですが、新しい年を迎えるこのタイミングで、「2020年のプレミアリーグベスト11」を選出したいと思います。さっそく、後ろから紹介していきましょう。GKは、セーブ率80.7%でNo.1のウーゴ・ロリス。最終ラインで最初に名前を挙げたのは、今季プレミアリーグで既に5アシストを記録している世界一のレフトバック、アンディ・ロバートソンです。左右のサイドをこなし、中盤、トップ下とめまぐるしく居場所を変えるジョアン・カンセロも迷いなきチョイスでした。
CBには、ヴィラの堅守を支えるタイロン・ミングスと、直近6試合で1失点のマンチェスター・シティを統率するルベン・ディアスを選出しました(1失点は彼のオウンゴールなのですが…)。アンカーには、エヴァートンのCBの負担を軽減したアラン。ゴール量産のカルヴァート=ルーウィンに目がいきがちですが、ドゥクレとの絶妙な距離感で中盤を仕切るアランも躍進の原動力です。インサイドMFは、プレミアリーグ15試合10ゴール7アシストのブルーノ・フェルナンデスと、15試合5ゴール6アシストのグリーリッシュで決まりでしょう。デブライネを外すのは手が震えますが、スタッツもチームに及ぼす影響力でも上に立つ選手がいたと諦めるしかありません。
3トップは、史上最強のホットラインといっても過言でないハリー・ケイン&ソン・フンミンと、15戦13発で得点王ランキングTOPのモー・サラー。プレミアリーグ9ゴール10アシストのハリー・ケインは、ソン・フンミンの8発をアシストしており、11ゴールをゲットしたソン・フンミンは、4アシストすべてが10番のフィニッシュです。彼らのパフォーマンスがなければ、ジョゼ・モウリーニョのコメントはあれほどポジティブにはならなかったでしょう。モー・サラーはPK5発で、オープンプレーに限定するとカルヴァート=ルーウィンやバンフォードのほうがゴールが多いのですが、チャンスメイクを加味して上とさせていただきました。
というわけで、ベスト11に入れられなかった選手を集めた「裏ベスト11」のトップには、11ゴールを決めたカルヴァート=ルーウィンを入れています。こちらは、尖り重視のチョイス。左右のウイングに配したのは、マン・シティを2-5で粉砕したベストマッチで大暴れしたレスターのハーヴィー・バーンズと、ダニー・イングスとのコンビでセインツの攻撃力をUPさせたチェ・アダムズ。中盤にウォード=プラウズを入れたのは、圧巻の直接FK3発をリスペクトしたかったからです。パス本数リーグ4位も評価ポイントで、ロメウと彼がいなければ、ハーゼンヒュットル監督のクビも危なかったかもしれません。
中盤の残る2人は、リーズとスパーズ。今季プレミアリーグ3位の30ゴールを決めているチームから、3ゴール5アシストのマテウュ・クリヒを選び、モウリーニョ監督から絶大な信頼を得ている「影のキャプテン」ホイビュルクをアンカーに据えました。最終ラインは、ウェストハムの右サイドを活性化させたツォウファル、CB最多の4ゴールを決めたズマ、激痛だったソユンチュのリタイアを忘れさせてくれた20歳CBフォファナ、ランパード監督のモヤモヤ感を解消させたチルウェルです。
GKは、ヴィラで称賛を集めているエミリアーノ・マルティネスでいかがでしょうか。セーブ率75.9%は、バーンリーのニック・ポープ(80.6%)とフラムのアルフォンス・アレオラ(76.8%)に劣りますが、ヴィラの失点激減への貢献を取りました。以上、22人の素晴らしい選手をピックアップしてまいりましたが、ここまでのMVPを選ぶなら、ヴィラの主将ジャック・グリーリッシュです。1試合あたりのキーパス(味方にシュートを打たせたパス)3.6本はリーグ1位、被ファール数4.6回も1位、ドリブル成功数3.1はザンボ・アンギッサとアダマ・トラオレに次ぐ3位。彼なくして、ヴィラのブレイクはなかったでしょう。
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更新ありがとうございます!どこが優勝するのか読めませんね!
今年も毎日新しい情報を面白く伝えていただき、大いに楽しませていただきました。
当たり前のようにリリースされる記事の頻度、スピード、情報量、クオリティから膨大なエネルギーを感じています。どうぞお身体ご自愛ください。
来年も宜しくお願いいたします。
毎日拝見しております。プレミアリーグ観戦が生きがいの私にとって、本ブログは私の生きがいのうちの重要な一つです。奥山さんがこれからも健康でいられることを心から願っております。今年もお疲れ様でした。来年もよろしくお願いします。
いつも読んでます!来年もよろしくお願いします
大変な一年でしたが、毎日楽しませていただき有難うございました。
理性的かつ公平な情報が得られるサッカーブログとして稀有な存在だと思っています。
来年もよろしくお願い致します。
更新お疲れ様です。
いつも楽しみにしています。
今年も楽しい記事をたくさんありがとうございました。
体に気を付けて、来年も楽しい記事を
たくさん書いて下さい。
良いお年を。
2020年大変お疲れ様!そして2021年も楽しみにしてます。
実戦を観なくなってもう1年以上経ちますが、MAKOTOさんのブログは見続けてます。
偏愛的と謳いながらもリーグや選手、監督に対し公平な愛情が感じられるからかもしれません。とにかくこれだけ長く安定して記事を書かれるのは並大抵では無いと思っています。
とは言えmakotoさんが体調的に無理しない範囲で記事をアップしていただけるのを今年も心待ちにしています。
いつもありがとうございます。
そして、本年もどうぞよろしくお願い致します。
ここに来ればいつもの楽しい記事がある、それが私の日常です。
大変な毎日ですが(医療従事者なので・・)、楽しみがあるから頑張れます。
makotoさんも、お身体に気を付けて下さい。