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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【MAN.CITY×MAN.UTD】開始34秒、いきなりPK!守り抜いたマン・ユナイテッドが21連勝のペップをストップ!

公式戦21連勝VSプレミアリーグのアウェイゲーム21試合連続無敗。185戦めとなるマンチェスターダービーは、稀有なレコードを更新し続けるクラブの対決であるとともに、プレミアリーグ2020-21シーズンの優勝チームが実質的に決まるかもしれないゲームでもあります。マンチェスター・シティが勝てば、両者の差は17ポイント。残る興味は、Xデーのタイミングだけになります。

ペップ・グアルディオラの11人は、現在のベストメンバー。GKエデルソン、DFジョアン・カンセロ、ルベン・ディアス、ラポルテ、ジンチェンコ、MFロドリ、ギュンドアン、デブライネ、FWマフレズ、ガブリエウ・ジェズス、スターリングという布陣です。スールシャール監督のチョイスは、守備重視の4-2-3-1。GKディーン・ヘンダーソン、DFワン=ビサカ、リンデロフ、マグワイア、ルーク・ショー。セントラルMFはフレッジとマクトミネイ、2列めはダニエル・ジェームズ、ブルーノ・フェルナンデス、ラシュフォード、最前線にはマルシアルが入っています。

開始34秒、左から中央に斬り込んだマルシアルを水色の選手たちが4人がかりで囲い込みますが、ガブリエウ・ジェズスが後ろから足を引っかけてしまいました。ペナルティを蹴るのはブルーノ・フェルナンデス。左隅を狙ったキックは、エデルソンのグローブを弾いてゴールに飛び込みました。望外の先制点を得て、勢いに乗るアウェイチーム。4分、マクトミナイのサイドチェンジをラシュフォードがキープし、縦に走ったルーク・ショーがクロスをカットされると、10番とSBの連携であっさり奪い返しました。ルーク・ショーの右足シュートは、エデルソンが正面でキャッチ。ペップは厳しい表情で選手たちを鼓舞しています。

5分過ぎからプレミアリーグ首位チームがペースを握り、8分には左サイドからのアタックをきっかけに波状攻撃を展開。ギュンドアンが右足で放ったミドルは、コースを読んでいたディーン・ヘンダーソンが難なく押さえました。マン・ユナイテッドは丁寧なプレッシングで相手ボールを外に追い出し、中盤に入ってくるジョアン・カンセロにはラシュフォードが付いています。16分、敵陣でインターセプトに成功したフレッジが最前線のラシュフォードにラストパス。右足の無回転シュートは、エデルソンが何とか懐に収めました。

19分、ジョアン・カンセロのロングフィードがガブリエウ・ジェズスに通りますが、右足のシュートはマグワイアがブロック。直後のギュンドアンのミドルは、右に逸れていきました。ボックスの外から積極的に打ってくるホームチーム。24分にジンチェンコが打った強烈なダイレクトショットは、左に飛んだヘンダーソンが確実に外に弾き出しました。マン・シティがサイドから攻め、マン・ユナイテッドは中央に人数を揃えて対応。リードしているうちに、カウンターを成功させられればいいのですが、ラシュフォードやマルシアルがハーフラインを越えてキープするシーンはありません。

36分、ギュンドアンが縦に出した鋭いフィードは、スターリングの裏抜けを予想していたヘンダーソンが飛び出してキャッチ。スピーディーな中央突破に対して、フレッジとマクトミネイのチェックが効いており、リンデロフとマグワイアは冷静にシュートコースを塞いでいます。43分のデブライネのFKは、バーすれすれにアウト。45分にマフレズがクロスに打った右足シュートは、ポストの外に抜けていきました。前半のマンチェスター・ユナイテッドは、大半の時間を自陣で過ごしましたが、0‐1でハーフタイムは最高の展開といっていいでしょう。

後半も、当たり前のようにマン・シティペース。48分、マフレズがジェズスをポストに使い、落としを受けたロドリがダイレクトで叩くと、ボールはバーにヒットしました。50分、ヘンダーソンのロングスローがルーク・ショーへ。カウンターを仕掛けたSBが中に斬り込みながら、左に出たラシュフォードを使うと、ボックスに入ったところでリターンが足元に届きます。左足で右隅を狙ったパーフェクトなシュートに、エデルソンは1歩も動けず。プレミアリーグ首位チームが2失点を喫したのは、最後に敗れたトッテナム戦以来です。

55分、中央からマルシアルがドリブルで突進。4対3のチャンスでしたが、ダニエル・ジェームズのフィニッシュはジンチェンコにブロックされました。ルーク・ショーが中央に持ち込み、右のブルーノ・フェルナンデスがクロスを上げた58分のアタックは、ファーでクリアを叩いたマルシアルのヘッドをエデルソンがセーブ。残り時間は30分を切り、21連勝のチームのミッションは依然として3ゴールです。

63分、カウンターに打って出たのはデブライネ。ドリブルで上がったプレーメイカーが右に流すと、ガブリエウ・ジェズスの突破はルーク・ショーがつぶしました。ペップの最初のカードは、65分にジョアン・カンセロをカイル・ウォーカー。68分にフレッジのパスを受けたマクトミネイが中央突破を図ると、こぼれ球がマルシアルの足元に転がります。右足のシュートは、エデルソンがビッグセーブ。ガブリエウ・ジェズスがフォーデンに代わった後、足を痛めたラシュフォードは73分にグリーンウッドに後を譲りました。

75分、中央に入ったフォーデンが右のスターリングに展開。縦パスをもらったデブライネのグラウンダーがフォーデンの足元に入ると、左足のシュートはアウトにかかってしまいました。79分のカイル・ウォーカーのアーリークロスは、飛び込んだスターリングが触れず。マンチェスターダービーを得意とするセルヒオ・アグエロの出番はないようです。87分、マルシアルに代わってマティッチ。最終盤のマン・シティに効果的なアタックは見られず、最後のマフレズのシュートはヘンダーソンの正面です。0‐2のままタイムアップの笛が鳴り、公式戦21連勝とプレミアリーグ19戦連続無敗は同時に途絶えました

シュート数は23対8ながら、オンターゲットは6対6。苦しいゲームでしたが、マンチェスター・ユナイテッドの守備陣は集中力を切らさず、決定機の数では上回りました。MVPを選ぶなら、最強チームの勢いを断ち切るファインゴールを決めたルーク・ショーですが、MFの飛び出しとミドルのコースを抑えたフレッジ&マクトミネイ、左からの仕掛けを完封したワン=ビサカ、ジェズスやスターリングに負けなかったマグワイアにも拍手を送りたいと思います。

マン・シティは、最初に犯したミスが最後まで重くのしかかりました。ジョン・ストーンズとルベン・ディアスがしっかり着いており、マルシアルは後ろに戻すしか術がありませんでした。久々に背負ったビハインドが、フィニッシュの精度に影響を与えたという表現は、穿ちすぎでしょうか。前が空いたタイミングで放ったシュートはことごとく枠を外れ、ディーン・ヘンダーソンが慌てるシーンはほとんどありませんでした

直近の15試合のうち、9試合がアウェイ勝利だったマンチェスターダービーは、またしても敵地に乗り込んだチームが制しました。マン・シティは敗れましたが、残り10試合で11ポイント差はセーフティリード。難しい相手はレスター、チェルシー、エヴァートンのみです。勝ってもなお、悔いる気分に支配されます。後半戦のボトム10との対戦を2勝2分1敗は、あまりにも落としすぎた、と。勝利の喜びは今夜限りとして、ELのACミラン戦とFAカップのレスター戦を勝ち切っていただければと思います。ファーガソン退任以降、最も戦えるチームを創り上げたスールシャール監督を無冠で終わらせないために。


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“【MAN.CITY×MAN.UTD】開始34秒、いきなりPK!守り抜いたマン・ユナイテッドが21連勝のペップをストップ!” への1件のコメント

  1. ペップの街 より:

    やってしまったあ‼️というしかないです。あの場面マルシャルは完全に包囲されてましたからジェズスがいなければターンして引くかバックパスをしてたでしょう。まあ、考えようによってはCLの大一番やFAカップ決勝でなくて良かったかな。ジェズスも学習したでしょうし。ラッキーボーイとなったマルシャルも含めてマンUのプレーヤーには自信が付いたでしょうね。

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