2021.03.08 プレミアリーグ観戦記プレミアリーグ観戦記2020-21
【Liverpool×Fulham】「持てる力を出し切って戦い、自信と勢いを取り戻そう。今、われわれに足りないのはそれだから」
「それが現在の私の関心事ではないのは、想像できるだろう?聞かなければならないのはわかるけど、それについては考えられない。われわれはフットボールの試合に勝たなければならない。一つひとつ、勝たなければならない。それができて初めて、その他を見ることができる」
ユルゲン・クロップ監督が考えられないと答えたのは、プレミアリーグ2020-21シーズンをTOP4で終えることに対する見通しです。「フラムがいいフットボールをしており、時折いい時間を迎えていたのは明らかだ」と語った指揮官は、プレミアリーグ最強チームだった頃と変わらない物腰で、プレスの質問に丁寧に応えました。内心は、プレスルームなどという場から一刻も早く去りたいと思っていたでしょう。厳しいことを書くと決まっているジャーナリストたちに対して、0‐1という冴えない敗戦について説明するという行為に、彼のメリットはありません。
「ハーフタイムのほんの数分前、予想だにしていなかった時間にゴールを決められてしまった。しかしその後、われわれは連携していいプレイをし、チャンスを創ったけど、スコアを動かせなかった。こういう状況になると、ゲームが進むにつれてストロンガー、ストロンガー、ストロンガーとはならない。何もかもが少しずつ足りなかった。それが敗因だ」
プレミアリーグ28節、リヴァプールVSフラム。後半戦は3勝5敗、ホーム5連敗という泥沼のなかでもがくクロップ監督は、マネ、フィルミーノ、アーノルド、ファビーニョ、チアゴをスタメンから外すという荒療治を施しました。GKアリソン、DFネコ・ウィリアムズ、リース・ウィリアムズ、ナット・フィリップス、ロバートソン、MFワイナルドゥム、ミルナー、ナビ・ケイタ、FWシャキリ、サラー、ジョッタ。CBと中盤ばかりが続々と負傷し、自分たちの戦い方が実現できない指揮官の呻き声が聞こえてくるようなスタメンです。
開始早々にアジャにきわどいボレーを打たれ、11分にはネコ・ウィリアムズを翻弄したルックマンのシュートがニアポストすれすれを抜けていきます。15分にシャキリのラストパスで右から抜け出したサラーは、飛び出したアレオラに左足のフィニッシュをブロックされました。ぎこちないビルドアップ、明らかに緩い前線のプレス。サイドの選手を3人で囲んで奪えないなどというのは、クロップのチームにはありえない出来事です。
長短のパスをつないで、サイドを崩そうとするフラムは、25分過ぎにポゼッション率が50%を超えました。28分に右のテイティからのクロスに競り勝ったマジャが、こぼれ球をプッシュしたチャンスは、アリソンが前に出て何とか手に当てました。直後、ロングフィード1発で裏を取ったカヴァレイロには、ネコ・ウィリアムズがついていかなければなりません。ナット・フィリップスがカバーし、左足のシュートはニアにアウト。35分にルックマンがボックス左に抜け出した決定機は、間に合ったネコ・ウィリアムズがフィニッシュを足に当てました。
フラムが先制したのは45分。右から蹴ったカヴァレイロのFKのクリアをサラーがキープすると、背後から奪ったレミナが即座に右足を振り抜き、左のサイドネットに収めました。今日のレッズは勝てないと思ったのは、私だけではないでしょう。後半開始から間もない48分、ネコ・ウィリアムズの鋭いクロスをジョッタが左足でジャストミート。決まるかと思われた一撃は、アレオラのビッグセーブに阻まれました。58分のネコ・ウィリアムズのボレーは、右に曲がりながらバーを越えていきました。
60分、ミルナーから自陣で奪ったカヴァレイロが一気にゴール前へ。リース・ウィリアムズをかわして放ったシュートは、右に外れました。62分、ワイナルドゥムに代わってマネが登場。67分にCKを足元に収めたマネは、珍しくボレーをミスしてしまいます。70分、ナビ・ケイタのクロスに競り勝ったマネのヘッドはふわりと浮いて、クロスバーを直撃。2分後、ネコ・ウィリアムズのグラウンダーがシャキリに通るも、コントロールショットはバーすれすれを抜けていきました。
76分、右のSBにトレント・アレクサンダー=アーノルド、ミルナーのポジションにファビーニョ。80分にアーノルドのクロスがファーのマネに届きますが、フリーで叩きつけたヘッドはシュートでもパスでもない中途半端なプレイに見えました。0-1のまま、追加タイムへ。92分にシャキリのクロスを受けたロバートソンが、ダイレクトで中央に送ったのが最後のチャンスでした。マネの前でアンデルセンがクリアし、リヴァプールのホーム6連敗が決まりました。
「彼らは勝ちたがっていた。私には、そう見えた。ボーイズはミスをしたくなかったのだけど、われわれみんなが間違ったのだ。ミスを認め、説明責任を負わせないようにしよう。最高のフェイズで失点を喫してしまった。唯一できるのは、気に病まないことだ。厳しい結果が続いているけど、再び勝てるようになると信じなければ。0‐1、いいじゃないか。持てる力を出し切って戦い、自信と勢いを取り戻そう。今、われわれに足りないのはそれだから」
われわれにできることも、ひとつだけです。あまりにも厳しい状況に陥った昨季プレミアリーグチャンピオンの苦闘と、いつかやってくる復活の時を、ただひたすら見守ること。
ユルゲン・クロップ監督が考えられないと答えたのは、プレミアリーグ2020-21シーズンをTOP4で終えることに対する見通しです。「フラムがいいフットボールをしており、時折いい時間を迎えていたのは明らかだ」と語った指揮官は、プレミアリーグ最強チームだった頃と変わらない物腰で、プレスの質問に丁寧に応えました。内心は、プレスルームなどという場から一刻も早く去りたいと思っていたでしょう。厳しいことを書くと決まっているジャーナリストたちに対して、0‐1という冴えない敗戦について説明するという行為に、彼のメリットはありません。
「ハーフタイムのほんの数分前、予想だにしていなかった時間にゴールを決められてしまった。しかしその後、われわれは連携していいプレイをし、チャンスを創ったけど、スコアを動かせなかった。こういう状況になると、ゲームが進むにつれてストロンガー、ストロンガー、ストロンガーとはならない。何もかもが少しずつ足りなかった。それが敗因だ」
プレミアリーグ28節、リヴァプールVSフラム。後半戦は3勝5敗、ホーム5連敗という泥沼のなかでもがくクロップ監督は、マネ、フィルミーノ、アーノルド、ファビーニョ、チアゴをスタメンから外すという荒療治を施しました。GKアリソン、DFネコ・ウィリアムズ、リース・ウィリアムズ、ナット・フィリップス、ロバートソン、MFワイナルドゥム、ミルナー、ナビ・ケイタ、FWシャキリ、サラー、ジョッタ。CBと中盤ばかりが続々と負傷し、自分たちの戦い方が実現できない指揮官の呻き声が聞こえてくるようなスタメンです。
開始早々にアジャにきわどいボレーを打たれ、11分にはネコ・ウィリアムズを翻弄したルックマンのシュートがニアポストすれすれを抜けていきます。15分にシャキリのラストパスで右から抜け出したサラーは、飛び出したアレオラに左足のフィニッシュをブロックされました。ぎこちないビルドアップ、明らかに緩い前線のプレス。サイドの選手を3人で囲んで奪えないなどというのは、クロップのチームにはありえない出来事です。
長短のパスをつないで、サイドを崩そうとするフラムは、25分過ぎにポゼッション率が50%を超えました。28分に右のテイティからのクロスに競り勝ったマジャが、こぼれ球をプッシュしたチャンスは、アリソンが前に出て何とか手に当てました。直後、ロングフィード1発で裏を取ったカヴァレイロには、ネコ・ウィリアムズがついていかなければなりません。ナット・フィリップスがカバーし、左足のシュートはニアにアウト。35分にルックマンがボックス左に抜け出した決定機は、間に合ったネコ・ウィリアムズがフィニッシュを足に当てました。
フラムが先制したのは45分。右から蹴ったカヴァレイロのFKのクリアをサラーがキープすると、背後から奪ったレミナが即座に右足を振り抜き、左のサイドネットに収めました。今日のレッズは勝てないと思ったのは、私だけではないでしょう。後半開始から間もない48分、ネコ・ウィリアムズの鋭いクロスをジョッタが左足でジャストミート。決まるかと思われた一撃は、アレオラのビッグセーブに阻まれました。58分のネコ・ウィリアムズのボレーは、右に曲がりながらバーを越えていきました。
60分、ミルナーから自陣で奪ったカヴァレイロが一気にゴール前へ。リース・ウィリアムズをかわして放ったシュートは、右に外れました。62分、ワイナルドゥムに代わってマネが登場。67分にCKを足元に収めたマネは、珍しくボレーをミスしてしまいます。70分、ナビ・ケイタのクロスに競り勝ったマネのヘッドはふわりと浮いて、クロスバーを直撃。2分後、ネコ・ウィリアムズのグラウンダーがシャキリに通るも、コントロールショットはバーすれすれを抜けていきました。
76分、右のSBにトレント・アレクサンダー=アーノルド、ミルナーのポジションにファビーニョ。80分にアーノルドのクロスがファーのマネに届きますが、フリーで叩きつけたヘッドはシュートでもパスでもない中途半端なプレイに見えました。0-1のまま、追加タイムへ。92分にシャキリのクロスを受けたロバートソンが、ダイレクトで中央に送ったのが最後のチャンスでした。マネの前でアンデルセンがクリアし、リヴァプールのホーム6連敗が決まりました。
「彼らは勝ちたがっていた。私には、そう見えた。ボーイズはミスをしたくなかったのだけど、われわれみんなが間違ったのだ。ミスを認め、説明責任を負わせないようにしよう。最高のフェイズで失点を喫してしまった。唯一できるのは、気に病まないことだ。厳しい結果が続いているけど、再び勝てるようになると信じなければ。0‐1、いいじゃないか。持てる力を出し切って戦い、自信と勢いを取り戻そう。今、われわれに足りないのはそれだから」
われわれにできることも、ひとつだけです。あまりにも厳しい状況に陥った昨季プレミアリーグチャンピオンの苦闘と、いつかやってくる復活の時を、ただひたすら見守ること。
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更新お疲れ様です。
毎日楽しみに読んでいます。
今日のレッズは勝てない。
自分もそう思いました。
フットボールに詳しくない自分ですが、
単純にフラムの方が強そうに見えました。
去年、一昨年と、こういう雰囲気の時には
ララーナやシャキリ、チェンバレンのゴールで勝つ試合が多かった様に思います。
嫌な雰囲気、微妙な空気の時でもなんとかしていたあの強靭なチームとはべつのチームに見えて、
少し辛かったです。
勝つことももちろん大事ですが、これ以上怪我人が増えないように祈りながら見守りたいと思います。