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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

1位のメッシは80億円を突破、プレミアリーグ勢が9人!サッカー選手の年収ランキング

先日、「フランスフットボール」誌の監督年収ランキングを紹介しましたが、今回は選手の年収ランキングです。やはり1位と2位は、近年バロンドールを2人で独占しているメッシとクリスティアーノ・ロナウド。昨季、アメリカの経済誌「フォーブス」が発表したランキングでは、CR7のほうが上だったのですが、今回はメッシが抜いた格好となっています。上位2人は、サッカー選手としての年棒は40億円台、4割~5割がスポンサー収入という構成になっているようです。「もらい過ぎ⁉」と思う方もいるかもしれませんんが、全世界規模でマーケティング効果をもたらすことができるサッカー選手の価値は、ここまで膨れ上がっているということなのでしょう。

TOP20の所属リーグを見ると、プレミアリーグ勢が9人で最多。マンチェスター・ユナイテッド4人、マンチェスター・シティ3人、チェルシー2人と、この10年プレミアリーグ優勝を分け合っている3クラブの選手だけが、ランキングに名前を連ねています。リーガ・エスパニョーラはレアル・マドリード4人、バルサ2人で計6人。リーグ・アンはパリ・サンジェルマンの大盤振る舞いで3人、実力の割に少ないバイエルン・ミュンヘンの2名となったブンデスリーガがこれに続きます。ワールドカップであれだけの活躍を見せたにもかかわらず、トマス・ミュラーやロッベンは20位にも入らないのですね。チアゴ・シウヴァ、ダヴィド・ルイス、レヴァンドフスキ、ゲッツェのランクインは意外でした。

チャンピオンズリーグ優勝経験とブランド力のある名門クラブのスター選手と、パリ・サンジェルマン、マンチェスター・シティといった財力のある新興クラブの高年棒選手。財政的に傾いてしまったクラブが多いセリエAは、トップクラスの年棒を必要とする選手を獲得する余裕はありません。

【フランス・フットボール発表 サッカー選手年収ランキング】
1位/メッシ(バルセロナ)                 6500万ユーロ(約84億5000万円)
2位/クリスティアーノ・ロナウド(レアル・マドリード)5400万ユーロ(約70億円)
3位/ネイマール(バルセロナ)              3650万ユーロ(約47億4500万円)
4位/チアゴ・シウヴァ(パリ・サンジェルマン)    2750万ユーロ(約35億7500万円)
5位/ファン・ペルシ(マンチェスター・ユナイテッド) 2560万ユーロ(約33億3000万円)
6位/ガレス・ベイル(レアル・マドリード)        2380万ユーロ(約31億円)
7位/ルーニー(マンチェスター・ユナイテッド)    2250万ユーロ(約29億3000万円)
8位/イヴラヒモヴィッチ(パリ・サンジェルマン)   2150万ユーロ(約28億円)
9位/アグエロ(マンチェスター・シティ)       2120万ユーロ(約27億6000万円)
10位/レヴァンドフスキ(バイエルン・ミュンヘン)   2020万ユーロ(約26億2600万円)
11位/アザール(チェルシー)             2000万ユーロ(約26億円)
11位/ヤヤ・トゥレ(マンチェスター・シティ)     2000万ユーロ(約26億円)
13位/ディ・マリア(マンチェスター・ユナイテッド)  1850万ユーロ(約24億円)
13位/ファルカオ(マンチェスター・ユナイテッド)   1850万ユーロ(約24億円)
15位/カシージャス(レアル・マドリード)       1780万ユーロ(約23億1300万円)
16位/ダヴィド・シルヴァ(マンチェスター・シティ)  1730万ユーロ(約22億5000万円)
16位/セスク(チェルシー)              1730万ユーロ(約22億5000万円)
18位/ダヴィド・ルイス(パリ・サンジェルマン)    1720万ユーロ(約22億3600万円)
19位/ベンゼマ(レアル・マドリード)         1700万ユーロ(約22億1000万円)
20位/ゲッツェ(バイエルン・ミュンヘン)       1690万ユーロ(約22億円)

このリストを見て思うのは、アーセナル、ドルトムント、アトレティコ・マドリードといった2000年以降のチャンピオンズリーグ準優勝クラブが、いかに大物選手を持っていかれてきたのかということ。この3クラブにいた選手は、それぞれ2人ずつで計6人。ドルトムントは1990年代に優勝経験があるものの、「チャンピオンズリーグ優勝が狙えるクラブ」と、「勝てそうにみえないクラブ」の差は、大物選手を獲得するという面では大きいのかもしれません。アーセナルが、2000年代前半の全盛期に欧州を勝っていれば、状況は違うものになっていたのではないかと思います。エミレーツの建設で使えるお金がなかった時期があったとはいえ、選手の年棒にシビアなヴェンゲル監督は、財布の紐を固く結びすぎたのではないでしょうか。

そしてもうひとつ、あらためて感じたのは、プレミアリーグVSスペインの抜き合いの激しさです。プレミアリーグで頭角を現した選手がスペイン2強にさらわれ、レアル・マドリードとバルサであぶれてしまった選手と、スペインの中堅クラブで成長したものの2強にいけない選手がイングランドへ流れる、という構図。今後、プレミアリーグのテレビ放映権料が大きく増える一方、各クラブが放映権を売っていたスペインがリーグ一括管理に移行するのではないかという話があり、彼らの力関係がどう変わるのかにも注目です。そんななかで、来季、バルセロナが受ける補強禁止のペナルティは、想像以上にクラブに大きな負の影響を及ぼすことになるかもしれません。

いや、それにしても途方もない額です。3億円もらっていればトッププレイヤーだった時代が懐かしいです。こんな話をあまりすると、年がバレてしまいますね。この話は「すごいですね、サッカー選手」で終わらせておきましょう。

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