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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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新天地はニューカッスル!? チェルシーで居場所を失ったロス・バークリーの復活に期待!

カルヴァン・フィリップス、デクラン・ライス、メイソン・マウント、ジャック・グリーリッシュ、ジョーダン・ヘンダーソン、ジュード・ベリンガム。ユーロ2020で準優勝を遂げたイングランド代表に、彼の名前がなかったのは残念です。ハリー・ケインより5か月遅い1993年12月に生まれたロス・バークリーは、27歳で迎えた欧州の大会で、プレミアリーグファンをうならせる最高のパフォーマンスを披露するはずでした。

プレミアリーグデビューは2011年8月のQPR戦。エヴァートンはホームで1-0で敗れたものの、いくつかのメディアにマン・オブ・ザ・マッチと称賛された17歳のプレーメイカーは、将来のイングランド代表を背負って立つ存在と期待されていました。ティム・ケーヒルは、「これまで一緒にプレイした選手のなかで最も才能がある」とコメント。イングランド代表に選出したロイ・ホジソンは、ポール・ガスコインの名前を挙げ、いい季節をともに過ごしたロベルト・マルティネスは「ガスコインとバラックのミックス」と絶賛しています。

2013年からの4シーズンが、彼が最も輝いた時代でした。イングランド代表デビューは、2013年9月に開催されたワールドカップ予選のモルドバ戦。プレミアリーグ2013-14シーズンを34試合6ゴールで終えると、ワールドカップブラジル大会のメンバーに選出されました。代表初ゴールは、2015年9月に行われたユーロ2016予選のサンマリノ戦。未完の大器といわれていた男は、2015-16シーズンのプレミアリーグで38試合8ゴール8アシストというスタッツを記録し、ビッグクラブから注目される存在になりました。

チェルシーに移籍したのは、2018年1月。ハムストリングを痛め、リーグ戦出場が2試合に留まったこのシーズンを境に、彼のキャリアは暗転します。マウリツィオ・サッリの下でプレイした2018-19シーズンは、プレミアリーグ出場27試合、ヨーロッパリーグ12試合とまずまずでしたが、フランク・ランパードのチームではうまくいったとはいえません。2ヵ月の離脱があり、21試合1ゴール4アシストというもの足りない数字で終わった2019-20シーズンは、好不調の波の激しさが際立つ1年でした。

激しい性格が災いしたのか、ランパードの構想外となってしまった昨季は、アストン・ヴィラにローン移籍。エヴァートン時代からライバルだったリヴァプールを7-2で粉砕した4節でゴールを決め、その後の4試合は素晴らしい出来だったのですが、11月にまたもハムストリングを痛め、トーンダウンしてしまいました。ユーロ2020のメンバーに入れなかったロス・バークリーは、チェルシーでも居場所を失っています。ジョー・ウィロックを狙っているニューカッスルが獲得を検討しているといわれていますが、何としても引き入れたいという雰囲気ではありません。

ロベルト・マルティネスのチームにいた頃、「なぜ彼をセントラルMFで起用しないのか」という声があったのを思い出します。的確なロングフィードと重戦車を思わせるドリブルに、スティ-ヴン・ジェラードの姿を重ね合わせた人が多かったのでしょう。今の彼は、攻守ともに75点。さすがロス・バークリー!とテンションが上がる試合の後、空回りすることも多く、指揮官から全幅の信頼を得られる選手ではなくなっています。プレミアリーグの中堅クラブでキングの座を与えられれば、あの輝きを取り戻すのでしょうか。未完の大器の復活を期待しています。


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