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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

ウーデゴーア&ラムズデールのダブル獲得決定…大型補強を敢行したアーセナルに抱く懸念。

アーロン・ラムズデールとマルティン・ウーデゴーア。ベルント・レノの後継者と若きプレーメイカーとの交渉をパラレルで進めていたアーセナルが「Double signing」を実現させました。「BBC」のアレックス・ハウエル記者によると、シェフィールド・ユナイテッドに支払うラムズデールの移籍金は2400万ポンドで、アドオンが600万ポンド。ウーデゴーアの移籍金もレアル・マドリードが値下げに応じており、3000万ポンドで着地しています。

両者ともにプレミアリーグ経験があり、国外からやってきた選手にありがちなイングランドにフィットするためのリードタイムは不要です。昨季プレミアリーグの後半戦でガナーズの中盤を仕切っていたウーデゴーアは、14試合1ゴール2アシスト。ゴールに絡む数字はもの足りなく見えますが、キーパス20本とドリブル成功数13回は20試合出場のスミス・ロウを上回っており、攻撃に多様性をもたらしてくれる存在です。

一方、ラムズデールのスタッツをチェックしてみると、2019-20シーズンのボーンマスではプレミアリーグ37試合出場で、リーグ15位のセーブ率67.8%。昨季のシェフィールド・ユナイテッドではプレミアリーグ全試合出場を果たし、セーブ率70.6%はレノの69.2%を上回っています。イングランド代表にも選出されており、いいGKであることは間違いないのですが、「レノの残留が決まった今、急いで獲らなければならないGKだったのか」と問われると、考え込んでしまいます。

ボーンマス時代は最終ラインに確実につなぐパスが多かった守護神は、シェフィールド・ユナイテッドではロングキック比率が70%を超えていました。チームの戦術に沿ったために記録したものと理解しつつも、レノのパスワークに懸念があって獲得したのだとすれば、いささか不安を覚えるスタッツです。

現在のプレミアリーグで若手No.1のショットストッパーといえば、リーズのメリエでしょう。今季はレノにまかせて、次のシーズンに実績と伸びしろの両方を備えたGKにアタックするという選択肢もあったのではないかと思います。とはいえ、彼もまだ23歳。ひとつ年下のノルウェー代表キャプテンとともに、アーセナルでブレイクしていただければと期待しています。

ヌーノ・タヴァレス、アルベール・サンビ・ロコンガ、ベン・ホワイト、マルティン・ウーデゴーア、アーロン・ラムズデールで総額1億2600万ポンドは、今季プレミアリーグNo.1の大型補強。強化すべきポジションをカバーできたと評価する一方で、経験値とリーダーシップがあるといい切れる人材がいないのが気になります。

2019-20シーズンのプレミアリーグを圧倒的な強さで制したリヴァプールは、「キャプテンシーがある」「ハートが強い」「ストレス耐性がある」といった要素も加味して補強しているように感じられます。下位のクラブに70分まで0‐1で負けているといった状況を迎えたとき、チームを鼓舞して猛攻の起爆剤となれる存在はいるのでしょうか。

ファン・ダイク、ヘンダーソン、ルベン・ディアス、カイル・ウォーカー、デブライネ、ポグバ、マグワイア、チアゴ・シウヴァ、アスピリクエタ、ホイビュルク、ロリス。ライバルクラブには、若手のリスペクトを集めるリーダーシップをもった選手が複数います。一時は移籍を志願したジャカに、その責を一身に負わせるのは酷でしょう。

期待できるのは、ウーデゴーアかティアニーか。若手に特化した補強を敢行したチームから、オーバメヤンをラクにしてあげられる選手が台頭するのかどうかにも注目したいと思います。


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