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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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ヤヌザイ&ペレイラ躍動!若手と新戦力の活躍で、マンチェスター・ユナイテッドは上々のスタート

昨年で懲りましたので、プレシーズンの大会では優勝しないでいただいて結構です。果実はプレミアリーグ本番で獲りにいきましょう。この季節はチームの土台づくり優先、フィットネス重視。新戦力をフィットさせつつ若手に場数を踏ませてあげていただければと思います。マンチェスター・ユナイテッドの2015-16シーズンに向けた最初の試合が、シアトルで開催されました。インターナショナルチャンピオンズカップ、対するはメキシコのクラブ・アメリカ。フォーメーションは、ルーニー最前線、デパイがその下に入る4-2-3-1という表現が妥当なのだと思われますが、相手ボールをプレスにいくときは4-2-4といってもいいぐらいの高いポジショニング。新戦力ではデパイに加えてダルミアン、シュナイデルランがスタメンに入り、CBはダレイ・ブリントとフィル・ジョーンズという新機軸です。

開始早々、キャリックがバックパスミス寸前の危ないボールをGKに出し、3分にはシュナイデルランのパスをキャリックがインターセプトされてGKと1対1に持ち込まれそうになります。GKジョンストンの体をほどよく温めただけで2つのピンチをやり過ごすと、5分にニューフェイスがいきなり先制ゴール。CKの競り合いから右サイドのマタにボールが入り、丁寧な右足クロスをファーで合わせたのはシュナイデルラン。ふわりと浮いたヘディングシュートは絶妙な弧を描き、GKが届かない右のサイドネットに落下しました。前半の11人のなかでいちばん気合いが入っていたシュナイデルランのゴールは、チームにとっては最高のスタートです。

14分には左を突破したアシュリー・ヤングのグラウンダーをマタが左足で合わせるものの、GKの正面。新加入選手のなかで最も戸惑いが感じられたデパイは、39分にダイレクトの浮き球スルーパスでルーニーを走らせ、才能の片鱗を披露します。ハイプレスをかけて敵陣でボールを奪い、少ない手数でシュートに持ち込むという狙いは明確。最終ラインの落ち着かなさは、この時期ですからご愛嬌で済ませていいでしょう。

全員総とっかえの後半は、打って変わって若手の大量投入。アンドレアス・ペレイラ、ヤヌザイ、ジェームズ・ウィルソン、リンガード、ブラケット、マクネアに混ざって、唯一の30代であるシュヴァインシュタイガーが登場します。早くチームになじもうと積極的に動いていたシュナイデルランに比べると、ボールの感触を確かめながらプレイしているようなシュヴァイニーはスロースタート。目立っていたのはヤヌザイ、ペレイラとアンデル・エレーラで、後半のほうがよりスリリングな展開でした。

48分、リンガードの突破を起点に右を崩し、ラストパスを受けたアンドレアス・ペレイラが切り返しから右ポストすれすれを襲うシュート。54分には、自陣でのインターセプトから右のリンガードにボールが渡り、中央で落としをもらったヤヌザイが地を這うような強烈なミドル。68分、ペレイラの完璧なFKを左にいたエレーラがヘッドで叩くも、これも惜しくも逆のポストの外。マンチェスター・ユナイテッドの攻撃はスピーディーで、ヤヌザイとペレイラ、リンガードとマクネアの左右のコンビネーションはそれぞれ上々です。最大のハイライトは、75分のヤヌザイでしょう。ブラケット、ペレイラ、エレーラと左でつながったボールを強引に持ち込んだ背番号11の渾身の一撃は、GKゴンザレスのファインセーブに阻まれましたが、昨季のプレミアリーグではなかなか発揮されなかった彼のシュート力を、久しぶりに見せてもらった一戦でした。

72分には、サイドに出ていったのにコースを切らないスモーリングの緩慢なマークと、ジョニー・エヴァンスの中途半端な対応から、ディアスにシュートをポストに当てられるシーンがあり、中央の守備の連携はプレミアリーグ開幕までの最重要課題です。

なかなかいいスタートだと思います。勝った負けたではなく、狙いが感じられるサッカーをできたことに意義があります。「デ・ヘアとアントニオ・バレンシアは負傷があったので出さなかった。軽傷だが、リスクを冒すわけにはいかない。フェライニは、プレミアリーグの最初の3試合に出られないので、他の選手よりも長い準備期間があることになる。私は別の選手たちを見なければならない」と語るファン・ハール監督は、前年のつまずきを繰り返さないよう、周到に準備を進めているようです。プレミアリーグが始まるまで、残り3週間。試合を観てしまうと、急激に待ち遠しくなりますね!(アドナン・ヤヌザイ 写真著作者/Delval Loïc)

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“ヤヌザイ&ペレイラ躍動!若手と新戦力の活躍で、マンチェスター・ユナイテッドは上々のスタート” への2件のフィードバック

  1. a より:

    更新お疲れ様です。
    シーズンが終わってからしばらく試合がなかったので、久しぶりのユナイテッドの試合でテンション上がりました。しかも新戦力が豪華でしたのでより一層興奮させられました。
    シュナイデルランのゴールも見事でしたし、ショーの左SBも昨季よりはよかったと思います。
    後半も、ペレイラやマクネアのうまさやヤヌザイの気持ちのこもったシュートを見られてよかったです。ただ、ウィルソンがそこまでよくなかったかな……。シュバイニーは流石でしたね。

  2. makoto より:

    aさん>
    中盤は期待が持てますね!うまくシュートが打てなかったウィルソンはちょっと心配です。

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