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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

2022年のプレミアリーグで未だ無敗!降格候補だったニューカッスル、復活の理由。

「プレミアリーグの20クラブのうち、2022年になってから無敗のクラブは?」。この問いに対しては、ビッグクラブの動向を追っているファンの多くが、「リヴァプール」と即答するでしょう。サラー、マネ、フィルミーノ、ジョッタという豪華な前線にルイス・ディアスが加わり、プレミアリーグ最強のSBコンビが健在のチームは、年明けの公式戦14試合を12勝2分で駆け抜けています。

では、「1敗しかしていないチームは?」。一見、簡単そうな質問ですね。3-2で落としたトッテナム戦を思い出しながら、「マンチェスター・シティ」と答えて終わらせる方もいるでしょう。しかしこちらは、もうひとつのチームを添えなければ不正解です。1月8日のFAカップ3回戦で、リーグ1(3部相当)のケンブリッジ・ユナイテッドに足をすくわれて以来、プレミアリーグで5勝2分と無敗継続中のニューカッスルを忘れてはいけません。

2021年の終わりは、1勝8分10敗で19位。スティーヴ・ブルース解任の後を受けたエディ・ハウ監督は、1勝3分4敗という冴えない戦績で苦しんでいました。プレミアリーグ6ゴールと結果を出していたカラム・ウィルソンが、年末のマンチェスター・ユナイテッド戦で負傷リタイア。サン=マクシマン頼みのチームは、紛れもなく降格候補でした。

FAカップでジャイアントキリングを許した後、年明け最初のプレミアリーグは1月15日のワトフォード戦。快進撃を生んだのは、フォーメーション変更と大型補強でした。ジョエリントンをインサイドMFに下げ、ライアン・フレイザーをウイングに配する4-3-3。エディ・ハウ監督とクラブの補強コンセプトは、「新システムを成立させるために必要なセンターの選手」「最終ラインを強化する即戦力」だったのでしょう。

1月7日にキーラン・トリッピアー、13日にクリス・ウッド。早期に引き入れた2人は、残留争いのライバルとの一戦に間に合っています。1-1ドローの後、敵地エランド・ロードのリーズ戦は、シェルヴィの直接FKを守り切って0-1で勝利。マーケットが閉まる直前に獲得したダン・バーン&ブルーノ・ギマランイスと、ヴィラからレンタルしたマット・ターゲットも、新しい布陣に必要な戦力でした。

ウインターブレイク明けのエヴァートン戦で、マット・ターゲットは左SB。3-1快勝のゲームで直接FKを決めたトリッピアーは、続くヴィラ戦でもFKを左隅に収めて1-0勝利の立役者となりました。この試合で左足を踏まれ、骨折してしまったトリッピアーの代役はエミル・クラフト。ハマーズ戦以降の3試合は、クラフト、バーン、シェア、ターゲットの4バックを固定しています。

アンカーはシェルヴィ、インサイドにジョエリントンとウィロック、3トップはライアン・フレイザー、クリス・ウッド、サン=マクシマン。ジョエリントンが機能するようになり、ライアン・フレイザーとウィロックが復調したチームは、6勝10分10敗で14位にジャンプアップしています。次節は、2022年のプレミアリーグで4勝2分2敗のセインツとの好調対決。この試合を勝ち切れるようなら、早々に「残留」のハンコを押せるのではないでしょうか。

さすがエディ・ハウ。北の名門は、降格の危機を脱したように見えます。今後の期待は、未だノーゴールのクリス・ウッドと、先発ゼロのブルーノ・ギマランイスがフィット感を高めてくれること。騒がしかったシーズンをTOP10で終え、サウジアラビアの資本を活かして大型補強第2弾を成功させれば、プレミアリーグはビッグ7といわれる時代に突入するかもしれません。


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