2022.03.23 チームの話題(全体・他クラブ)
レッドカードは史上最多の114枚…引退を発表したマイク・ディーンの忘れられないエピソード。
1985年にレフェリーとしての第一歩を踏み出し、トータル37年。2000年から参加したプレミアリーグで553試合を担当し、114枚のレッドカード、2026枚のイエローカード、184回のPKはリーグレコードです。御年53歳になるマイク・ディーンさんが、今季限りで引退すると報じられています。
「スカイスポーツ」によると、昨シーズンを最後にピッチを離れたリー・メイソンさんと同じく、フルタイムのVARオフィシャルとして働く道を探っているとのこと。 Professional Game Match Officials (PGMOL)との交渉がうまくいけば、今後はピッチの外からジャッジに関わっていくことになります。
「ショーマンのようなテクニックと、選手に対する厳格な態度で名を馳せた」。プレミアリーグの名物レフェリーの決断を伝える「スカイスポーツ」の記事は、ファーガソンやヴェンゲルとのトラブルや誤審については触れずに、これまでに残したスタッツと今後の身の振り方を淡々とレポートしています。
マンチェスター・ユナイテッドサポーターとしては、プレミアリーグのレフェリーとして初となる100枚めのレッドカードがアシュリー・ヤングというご縁があり、ツッコミを入れたいエピソードが頭の中を駆け巡っております。しかし、引退が報じられた今となっては、すべては過去のことです。長年にわたり、プレミアリーグを盛り上げてくれたひとりとして、「いろいろありましたが、おつかれさまでした」と申し上げたいと思います。
そのうえで、「いろいろ」のなかから、忘れられないエピソードをひとつだけ。こちらは、わがチームのお話ではなく、もはや仇敵ともいえるアーセナルの事件です。2015年9月19日、スタンフォード・ブリッジで開催されたビッグロンドンダービー。前半終了間際にコシールニーと競り合ったジエゴ・コスタが不自然なアクションで顔面を叩き、近くにいたガブリエウ・パウリスタと揉めたシーンです。
マイク・ディーンさんのジャッジは、ガブリエウがジエゴ・コスタをかかとで蹴り上げたとしてレッドカード。ジエゴ・コスタには、ケンカ両成敗というようなイエローしか出ませんでした。これに激怒したのは、「彼は2回レッドカードをもらうべき」と語ったヴェンゲル監督だけではありませんでした。「今後、2度とアーセナル戦で笛を吹かないでほしい」という署名活動を行ったグーナーは、1週間で10万筆の賛同を得たと伝えられました。
何度も誤審が話題となった名物レフェリーは、1年前に引退を決断していたと報じられています。オンフィールドレビューまでしたベドナレクとソウチェクのレッドが、いずれも試合後に処分取り消しとなり、限界を感じたのでしょう。正しいジャッジは評価されず、失敗ばかりが取り沙汰される難しい仕事を続けてきたベテランレフェリーを、シーズンの最後には拍手をもって送り出したいと思います。
「He’s not a guy who chases the big time; the big time comes to Mike Dean.(彼が大舞台を追い求めたのではない。大舞台が、マイク・ディーンのもとにやってきたのだ)」ープレミアリーグの元レフェリー、ピーター・ウォルトン
(マイク・ディーン 写真著作者/Brian Minkoff)
「スカイスポーツ」によると、昨シーズンを最後にピッチを離れたリー・メイソンさんと同じく、フルタイムのVARオフィシャルとして働く道を探っているとのこと。 Professional Game Match Officials (PGMOL)との交渉がうまくいけば、今後はピッチの外からジャッジに関わっていくことになります。
「ショーマンのようなテクニックと、選手に対する厳格な態度で名を馳せた」。プレミアリーグの名物レフェリーの決断を伝える「スカイスポーツ」の記事は、ファーガソンやヴェンゲルとのトラブルや誤審については触れずに、これまでに残したスタッツと今後の身の振り方を淡々とレポートしています。
マンチェスター・ユナイテッドサポーターとしては、プレミアリーグのレフェリーとして初となる100枚めのレッドカードがアシュリー・ヤングというご縁があり、ツッコミを入れたいエピソードが頭の中を駆け巡っております。しかし、引退が報じられた今となっては、すべては過去のことです。長年にわたり、プレミアリーグを盛り上げてくれたひとりとして、「いろいろありましたが、おつかれさまでした」と申し上げたいと思います。
そのうえで、「いろいろ」のなかから、忘れられないエピソードをひとつだけ。こちらは、わがチームのお話ではなく、もはや仇敵ともいえるアーセナルの事件です。2015年9月19日、スタンフォード・ブリッジで開催されたビッグロンドンダービー。前半終了間際にコシールニーと競り合ったジエゴ・コスタが不自然なアクションで顔面を叩き、近くにいたガブリエウ・パウリスタと揉めたシーンです。
マイク・ディーンさんのジャッジは、ガブリエウがジエゴ・コスタをかかとで蹴り上げたとしてレッドカード。ジエゴ・コスタには、ケンカ両成敗というようなイエローしか出ませんでした。これに激怒したのは、「彼は2回レッドカードをもらうべき」と語ったヴェンゲル監督だけではありませんでした。「今後、2度とアーセナル戦で笛を吹かないでほしい」という署名活動を行ったグーナーは、1週間で10万筆の賛同を得たと伝えられました。
何度も誤審が話題となった名物レフェリーは、1年前に引退を決断していたと報じられています。オンフィールドレビューまでしたベドナレクとソウチェクのレッドが、いずれも試合後に処分取り消しとなり、限界を感じたのでしょう。正しいジャッジは評価されず、失敗ばかりが取り沙汰される難しい仕事を続けてきたベテランレフェリーを、シーズンの最後には拍手をもって送り出したいと思います。
「He’s not a guy who chases the big time; the big time comes to Mike Dean.(彼が大舞台を追い求めたのではない。大舞台が、マイク・ディーンのもとにやってきたのだ)」ープレミアリーグの元レフェリー、ピーター・ウォルトン
(マイク・ディーン 写真著作者/Brian Minkoff)
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記事内にあるように「いろいろあった」のは間違いなく、アーセナル戦で彼の名前が出るたびに「おいおい今回も11人vs12人の試合になるよ」などとブーブー文句を言ったものです。
とはいえ個人的には「サッカーは全てエンターテイメント」と思うことにしてるので、彼のレフェリングも含めてやはり全ては楽しいエンターテイメントだったなと思います。