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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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「クリーンシートで勝ったらピザをおごろう」…ラニエリ監督、ここはプレミアリーグです!

私は、マリナーラやマルゲリータは大好きですし、ドイツのスタジアムの屋台で焼きながら売られているホットドッグを見ると、ついつい手が伸びてしまいます。ラニエリ監督は、ピザ発祥の地ナポリで監督を務めたことがおありなので、本場のもちもちしたピザのおいしさをよくご存じなのはわかるものの、ここはセリエAでもブンデスリーガでもなく、プレミアリーグです。「ピザをおごる」「ホットドッグもつける」では、選手たちのモチベーションは上がらないのではないでしょうか。イタリア人監督を迎えたレスターは、今季プレミアリーグで3勝2分け、現在2位と絶好調。人間、物事がうまくいくと舌が滑らかになるとともに、「さらに上を」と欲望がますます膨らみます。無敗監督は、もはや勝つだけでは満足いかないらしく、「クリーンシートで勝ったら選手にごほうびを」と言い出しました。

「選手たちに、クリーンシートで試合を終えられたらピザをおごるといったのだが、どうも私の選手たちはピザはほしくないようだ。彼らはピザが好きじゃないのかね。『豪華なディナーはどうだろう』といわれるのを待っているのだろうか。いや、それよりももっといいオファーを待っているのかもね。ピザだけじゃなくてホットドッグもほしい、とかね」

ラニエリ監督、プレミアリーグの選手たちですから、フィッシュアンドチップスなどはいかがでしょうか。あんなもの、などといわないでくださいね。スタジアム周辺で揚げている衣がバリバリのフィッシュアンドチップスに面食らうことは確かにありますが、それなりのレストランにいけば、魚は柔らかく味もどことなく上品。お値段も10ポンド以上で、ニッポンのファミレスで出されるステーキよりも料理としてしっかりしています。これにホットドッグをつけて油まみれになるよりも、「キング・ゴブリン」あたりのエールもセットで、としたほうがいいでしょう。

「いや、監督歴29年めの大御所からのインセンティブとしてはややもちしょっぱい」とおっしゃるなら、「ルールズ」「シンプソンズ・イン・ザ・ストランド」あたりのローストビーフではいかがでしょうか。ここまでいくと豪華ディナーになっちゃいますかね。イギリスらしいものがいいのではないかということと、炭水化物のダブルはいかがなものかという2点についてご忠告申し上げますが、総論、いいアイデアだと思います。モイーズ監督時代にフライドポテトを禁止されてプレミアリーグ7位にまで転落(この因果関係については定かではありません)したマンチェスター・ユナイテッドの選手たちは、来季の移籍を真剣に考えるかもしれません。

さて、ここから先はラニエリ監督のご決断におまかせするとして、プレミアリーグのブログらしくサッカーの話を少々。岡崎慎司のプレイをまだ観ていないという方は、本日のストークVSレスターはおすすめです。両者攻撃的で、当たりの激しさとスピードを感じることができる「プレミアリーグらしさ」満点のカード。こう書くと、技術的には見どころないの?といわれてしまいそうですが、いやいや、そんなことはありません。レスターの最前線、ジェイミー・ヴァーディと右サイドから中に入ってくるMFマフレズのドリブルは鮮やかです。中盤からパスを配球するスイス代表のインレルと推進力があるMFカンテもおもしろい存在ですが、彼らのどちらかは後半からの登場となるかもしれません。

一方のストークは、昨季のプレミアリーグでスーパーゴールを連発した元バルセロナのボージャン・クルキッチと、インテルからやってきた新戦力シェルダン・シャキリが揃ったらテンションが上がります。さらに中盤にはアルナウトヴィッチという優秀なパサーと、こちらもバルサから来たアフェライという仕切り役がおり、アウェイのレスターは劣勢に立たされる可能性大です。これだけの選手を中堅クラブ同士の試合で観られるのが、今のプレミアリーグなのです。昨季王者のチェルシーが1勝1分け3敗と苦しんでいるのは、監督の采配や選手の調子といった「自チーム事情」だけが理由ではありません。相手関係は間違いなく厳しくなっており、昨季は3敗だった優勝チームの負け数のラインは、確実に引き下げられるはずです。

前週の試合でハーフタイムに代えられた岡崎慎司は、スタメンを外されるかも…いやいや、おすすめしているそばからそんなことをいってはいけませんね。バーディーの後ろにマフレズという、アストン・ヴィラ戦の後半の布陣でスタートしたとしても、前線からの執拗なチェイスで後ろをラクにしてくれる日本代表のストライカーは、チームに疲労が見える時間帯で使われるはずです。おお、ピザの話だけのつもりが、ずいぶん長くなってしまいました。すみません。マリナーラ、マルガリータも好きですが、プレミアリーグのほうが好きです。キング・ゴブリンとプレミアリーグでも、もちろん…いや、少し考えさせてください。(カスパー・シュマイケル 写真著作者/Ben Sutherland)

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“「クリーンシートで勝ったらピザをおごろう」…ラニエリ監督、ここはプレミアリーグです!” への3件のフィードバック

  1. Macki より:

    ココポイントありがとうございました。

    —–
    更新ご苦労さまです。
    このストーク戦は楽しみです。ニュートラルな立場でゲームを楽しみたいと思います。岡崎の先発を期待したいですが、間違いなく彼が必要な時間帯が来ると思ってますし、見事なゴールを日本人としては期待したいところです。

  2. makoto より:

    Mackiさん>
    中堅以下のチームが相手なら、岡崎の敏捷さは武器になるのではないかと思います。出てほしいですね。

  3. プレミアリーグ大好き! より:

    クリーンシートどころか前半で2発ぶち込まれてるラニエリちゃん素敵やんw

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