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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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「BBC」の記者がレポート!マンチェスターに乗り込むテン・ハフ監督が直面する5つの課題。

最後のトロフィーは、ジョゼ・モウリーニョが率いていた2017年のヨーロッパリーグ。5シーズン無冠は、1977年からの6年以来、2番めに長い冬となります。スールシャール解任の後を受けたラングニック監督は、TOP4フィニッシュというミッションの達成が難しくなっています。来季から指揮を執ることになったテン・ハフ監督は、プレミアリーグとCLで勝つために、多くのハードルを乗り越えなければなりません。

Manchester United’s new boss and the challenges he faces(マンチェスター・ユナイテッドの新たなボスと直面している課題)」。オールド・トラフォードに乗り込むオランダ人指揮官がクリアすべきテーマを挙げたのは、「BBC」のサイモン・ストーン記者です。レポートの見出しを拾い読みすれば、マンチェスター・ユナイテッドのサポーターのみならず、多くのプレミアリーグファンが深くうなずくのではないでしょうか。

「懐疑派を納得させる」「ロナウドのような問題の解決策」「契約延長と未来」「期待に応える」「キーとなる人材確保」。プレミアリーグのタイトかつ変則的なスケジュールに慣れ、ワールドクラスをマネジメントし、くすぶっている選手の取捨選択を行い、オールド・トラフォードの雑音を止めるような成果を残す…そのためには、重要なポジションに的確な補強を施す必要があるというわけです。

テン・ハフ監督がポチェッティーノとの決勝戦を制したポイントは、革新的な戦術とディレクターとの協働を重視するスタンスといわれています。元スパーズの監督に対して、明確に劣る唯一の要素はプレミアリーグの経験値。ユルゲン・クロップも困惑した冬の忙しさについて、「BBC」のジャーナリストは「アヤックスのウインターブレイクの間に、マンチェスター・ユナイテッドは5試合をこなしている」と端的に表現しています。

実績とエゴイズムが同居するクリスティアーノ・ロナウドについては、「継続的に効果がある起用法を見出すか、完全に追い出すかを決められなければ進化は難しい」といっています。新指揮官がハイプレスを完成させるために、ワールドクラスのマネジメントは最重要タスクといっても過言ではないでしょう。

3つめのテーマは、「ミラー」も指摘していた現有戦力の取捨選択です。ポグバ、リンガード、カバーニ、マティッチ、マタ、リー・グラントはシーズン終了後に契約満了。2023年までの契約となっているフィル・ジョーンズは、過去2年の出場機会が2回に留まっています。バイリー、ワン=ビサカ、ラシュフォード、マルシアル、ファン・デ・ベーク、ブランドン・ウィリアムズは、放出するか再生するかを決断しなければなりません。

一方、補強すべき最優先ポジションは、デクラン・ライスやルベン・ネヴェスが候補に挙がっている中盤センター。ラシュフォードを左サイドに固定するなら、ストライカーも必要でしょう。サイモン・ストーンさんは、マグワイアの不評とワン=ビサカの後退を指摘していますが、当初は機能していた彼らは、戦い方の明確化と中盤の強化で復活させられるのではないでしょうか。とはいえ、ヴァランの欠場をカバーできるCBの確保も不可欠です。

10人以上の選手を放出したうえで、新たな戦術に必要なワールドクラスを獲得し、ロナウドやマグワイアをフィットさせるという仕事は相当難易度が高そうです。初年度からスクラップ&ビルドを求められている52歳の指揮官は、「4試合勝利がなければ、危機的状況と騒がれる(byサイモン・ストーン)」環境もコントロールしなければなりません。

私はずっとポチェッティーノ推しだったのですが、テン・ハフ就任が決まったからには、全力で応援します。初年度の目標は、プレミアリーグのTOP4復帰とヨーロッパリーグ制覇でしょうか。厳しい状況からのスタートですが、明快な戦術のインストールとモチベートによって再生できる選手が多く、チームとしての伸びしろはあるのではないかと感じています。来季は、久々のトロフィーの歓喜を味わえればと期待しています。何卒よろしくお願いいたします!


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