歴史に残るゴールと不遇な季節。リヴァプールを去るディヴォック・オリギの甘く苦い思い出。
目をつぶれば、あの瞬間の驚き、歓喜、興奮を今でも呼び起こすことができます。2019年5月8日、チャンピオンズリーグ準決勝セカンドレグ、アンフィールドのリヴァプールVSバルセロナ。79分にCKを得たトレント・アレクサンダー=アーノルドは、ボールを蹴ろうと後ろに4歩下がった瞬間、ノーマークの27番が自分を見ていることに気づきました。
電光石火のクイックリスタート。中央に集まった黄色いシャツの大半は、彼の足元にボールが届くまでリアクションできませんでした。枠に収めるだけでよかった右足のボレーが決まり、2試合トータル4-3。カンプ・ノウで3-0の完敗を喫したホームチームは、奇跡的な逆転勝利でファイナルに駒を進めました。
先制ゴールと最後のゴールをゲットしたディヴォック・オリギは、トッテナムとの決勝戦でも87分に勝負を決する2点めを挙げ、14年ぶりの欧州制覇の立役者となりました。しかし、その後の3シーズンは、彼にとって不本意な季節だったのではないでしょうか。プレミアリーグで優勝した2019-20シーズンは、28試合4ゴール1アシスト。2020-21シーズンは公式戦1ゴールに留まり、好調だった今季は598分しか出場機会を得られませんでした。
「He is, and will be for me, forever a Liverpool legend」
いよいよ、別れの時がやってきたようです。プレミアリーグ最終節のプレスカンファレンスで、ユルゲン・クロップ監督がオリギは退団すると明言しました。
「ディヴには特別なレセプション、あるいはお別れの挨拶などをしてもらえればと期待している。私にとって、永遠にリヴァプールのレジェンドであり、これまでに得た最も重要な選手のひとりだ。出場試合数を考えると、まったくもって奇妙に聞こえるかもしれないけど、彼と一緒に働くのは純粋な喜びだった」
「傑出したプレーヤー、傑出したボーイ。いつもリラックスしており、とても愛すべき男だった。チームの誰もが彼を愛している。だから、実際に彼が去るとなると、つらいだろうね。われわれも、今ではないけれど、いつかはそうなる。とてもつらい。私がここに来てから、ディヴはずっとここにいるから」
公式戦175試合41ゴール、プレミアリーグ107試合22ゴール。リヴァプールの順位が上がれば上がるほど、彼の出場機会は減ってしまいましたが、時折見せてくれるゴールシーンはいつも爽快でした。
そしてもうひとつ、オリギには素晴らしい思い出があります。2021年6月にスタートしたリヴァプール大学のディヴォック・オリギ奨学金です。「若い人たちが、偉大なことを成し遂げるための力になりたい」と語ったフットボールプレーヤーは、年間1万ポンド(160万円)の授業料と、3000ポンド(約48万円)の生活費を支援すると発表しました。
対象者は3年で4名。初年度は、市内に住むブシャラ・イフマイダットさんとグレイス・マーフィーさんで、いずれも法律の学位取得をめざしています。
「この奨学金のおかげで、他の学生と同じ機会を得ることができました。これまでの学習によって、とてもいい成果が出ています。ディヴォックが与えてくれたこの機会にすごく感謝しています。今後もこのような良い影響があればと期待しています」(ブシャラ・イフマイダット)
「とてもエキサイティング。奨学金という機会に感謝しています。勉強は今のところ順調で、学位取得後にさらに学ぶのが楽しみです」(グレイス・マーフィー)
永遠に語り継がれるドラマと、数々のハッピーな時間を彼の地に刻んだストライカーは、次の場所にどんな喜びをもたらすのでしょうか。既に27歳。ワールドクラスであることを証明するための時間は限られています。
アントニオ・リュディガー、ネマニャ・マティッチ、アンドレアス・クリステンセン、マーク・ノーブル、ポール・ポグバ、そしてマイク・ディーン、マーティン・アトキンソン、ジョナサン・モス。プレミアリーグを彩った多様な個性が、情熱的なピッチに別れを告げようとしているなかで、その足跡を残しておこうと最も強く感じたのがディヴォック・オリギだったのです。
幸せでもあり、不遇でもあった7年に、心からの拍手を。チャンピオンズリーグ、マージーサイドダービー、リーグカップ。いくつかのゴールシーンが、今も頭の中を駆け巡っています。これからも、見せてほしい。そう遠くない未来に、ミラノから素晴らしいニュースが届くと信じています。
電光石火のクイックリスタート。中央に集まった黄色いシャツの大半は、彼の足元にボールが届くまでリアクションできませんでした。枠に収めるだけでよかった右足のボレーが決まり、2試合トータル4-3。カンプ・ノウで3-0の完敗を喫したホームチームは、奇跡的な逆転勝利でファイナルに駒を進めました。
先制ゴールと最後のゴールをゲットしたディヴォック・オリギは、トッテナムとの決勝戦でも87分に勝負を決する2点めを挙げ、14年ぶりの欧州制覇の立役者となりました。しかし、その後の3シーズンは、彼にとって不本意な季節だったのではないでしょうか。プレミアリーグで優勝した2019-20シーズンは、28試合4ゴール1アシスト。2020-21シーズンは公式戦1ゴールに留まり、好調だった今季は598分しか出場機会を得られませんでした。
「He is, and will be for me, forever a Liverpool legend」
いよいよ、別れの時がやってきたようです。プレミアリーグ最終節のプレスカンファレンスで、ユルゲン・クロップ監督がオリギは退団すると明言しました。
「ディヴには特別なレセプション、あるいはお別れの挨拶などをしてもらえればと期待している。私にとって、永遠にリヴァプールのレジェンドであり、これまでに得た最も重要な選手のひとりだ。出場試合数を考えると、まったくもって奇妙に聞こえるかもしれないけど、彼と一緒に働くのは純粋な喜びだった」
「傑出したプレーヤー、傑出したボーイ。いつもリラックスしており、とても愛すべき男だった。チームの誰もが彼を愛している。だから、実際に彼が去るとなると、つらいだろうね。われわれも、今ではないけれど、いつかはそうなる。とてもつらい。私がここに来てから、ディヴはずっとここにいるから」
公式戦175試合41ゴール、プレミアリーグ107試合22ゴール。リヴァプールの順位が上がれば上がるほど、彼の出場機会は減ってしまいましたが、時折見せてくれるゴールシーンはいつも爽快でした。
そしてもうひとつ、オリギには素晴らしい思い出があります。2021年6月にスタートしたリヴァプール大学のディヴォック・オリギ奨学金です。「若い人たちが、偉大なことを成し遂げるための力になりたい」と語ったフットボールプレーヤーは、年間1万ポンド(160万円)の授業料と、3000ポンド(約48万円)の生活費を支援すると発表しました。
対象者は3年で4名。初年度は、市内に住むブシャラ・イフマイダットさんとグレイス・マーフィーさんで、いずれも法律の学位取得をめざしています。
「この奨学金のおかげで、他の学生と同じ機会を得ることができました。これまでの学習によって、とてもいい成果が出ています。ディヴォックが与えてくれたこの機会にすごく感謝しています。今後もこのような良い影響があればと期待しています」(ブシャラ・イフマイダット)
「とてもエキサイティング。奨学金という機会に感謝しています。勉強は今のところ順調で、学位取得後にさらに学ぶのが楽しみです」(グレイス・マーフィー)
永遠に語り継がれるドラマと、数々のハッピーな時間を彼の地に刻んだストライカーは、次の場所にどんな喜びをもたらすのでしょうか。既に27歳。ワールドクラスであることを証明するための時間は限られています。
アントニオ・リュディガー、ネマニャ・マティッチ、アンドレアス・クリステンセン、マーク・ノーブル、ポール・ポグバ、そしてマイク・ディーン、マーティン・アトキンソン、ジョナサン・モス。プレミアリーグを彩った多様な個性が、情熱的なピッチに別れを告げようとしているなかで、その足跡を残しておこうと最も強く感じたのがディヴォック・オリギだったのです。
幸せでもあり、不遇でもあった7年に、心からの拍手を。チャンピオンズリーグ、マージーサイドダービー、リーグカップ。いくつかのゴールシーンが、今も頭の中を駆け巡っています。これからも、見せてほしい。そう遠くない未来に、ミラノから素晴らしいニュースが届くと信じています。
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更新ご苦労様です。
ついにアンフィールドに別れを告げる時が来ましたね。オリギは一時期レッズのエース格だったと思います。怪我がなければ、、、と思う時もありました。
ただミラクルオリギと呼ばれるように、ここ一番での
輝き度はチームNo1だと勝手に思ってます。
公共への貢献度も見逃せないですね。
素晴らしい取り組みです。
KOPの心に中にいつまでも残る選手の一人です。
最終節にCL決勝。彼の出番はやってくるのでしょうか。CL決勝で3年前の再現を期待してしまいます。