偏愛的プレミアリーグ見聞録

ガブリエウ・ジェズス、ユーリ・ティーレマンス、ウィリアム・サリバ。現地メディアが、チャンピオンズリーグ復帰をめざすアーセナルのキーマンになりえると報じているタレントたちです。プレミアリーグ2021-22シーズンは、最終盤の連敗が響いて5位フィニッシュ。トーマス・パーティー、ティアニー、冨安健洋など負傷離脱した主軸と争えるレベルのタレント、中盤と最前線の強化…来季を見据えた補強ポイントは明確です。

以前からアーセナルが最有力候補といわれているガブリエウ・ジェズスは、「ESPNブラジル」のインタビューに応じ、自らの将来についてコメントしています。「まだ決まっていない。今はシティと契約しているけど、彼らや代理人には希望を伝えている。自分の頭の中では、何を望んでいるのかはっきりしている」。バカンスの間に決めると語っているストライカーは、相当強い引き留めがなければ、止まらないのではないでしょうか。

「フットボールロンドン」をはじめ、いくつかのメディアが「トッテナムも参入」と伝えていますが、エースとして活躍したいストライカーは、ハリー・ケインが君臨するチームを選ばないでしょう。アントニオ・コンテ監督の去就も決まっていないなかで、アーセナルがスピーディーに動けば、CL出場権というアドバンテージを活かせずに終わりそうです。

ユーリ・ティーレマンスの争奪戦も、アーセナルがトップランナーといわれています。25歳のベルギー代表MFは、残り1年となったレスターとの契約延長を拒否しており、移籍は必至。「テレグラフ」「ミラー」など複数メディアが「マンチェスター・ユナイテッドとリヴァプールはトーンダウン」「テイーレマンスと代理人は、ガナーズに対してオープン」と伝えています。

ガナーズのジェズスへのオファーは3500万ポンド、ティーレマンスは2500万ポンドと報じられていますが、マン・シティは5500万ポンドを要求するというレポートがあり、レスターも3000万ポンド以上を求める可能性が高いようです。両者ともに、チャンピオンズリーグに出たがっているのも懸念材料。ルカクが輝かなかったチームや、ギュンドアンに移籍の噂があるチームが高額のオファーを用意したら、エドゥTDの交渉は頓挫してしまうかもしれません。

CL出場権といえば、アルテタ監督が呼び戻そうとしているウィリアム・サリバが、「マルセイユに残りたい」「CLに出たい」といっているとのこと。南仏のクラブの主軸として公式戦52試合に出場し、リーグアン2位という着地に貢献したCBは、ノースロンドンではベン・ホワイトやガブリエウと争わなければなりません。

サンティエンヌ、ニース、マルセイユ…2年半の長きにわたり、フランスのクラブに預け続けたクラブは、ホルヘ・サンパオリ監督と信頼関係を築いた21歳のCBを説得することができるでしょうか。プレミアリーグとELを両立させるために戦力強化を図りたいガナーズは、グエンドゥジもサリバも安価で手離すという話にはしたくないでしょう。

ガナーズの動向を注視している「GOAL」のチャールズ・ワッツ記者は、CL出場権を逃した影響について、「ジェズスは問題になる可能性あり」「ティーレマンスを獲り逃す決定的な理由になるかもしれない」と指摘しています。TOP4復帰とEL制覇をめざして、経験値が高い選手を加えたいガナーズは、彼らを引き入れることができるでしょうか。何としても、ジェズスはほしいですね…。