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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

アーセナルVSマン・ユナイテッドのCB争奪戦。主導権を握るのは、移籍金を吊り上げたいアヤックス…!?

フツーに見ればアーセナルがトップランナーであり、絶対的に有利です。アヤックスのリサンドロ・マルティネスに対して、オファーしているのは彼らのみ。初回の2600万ポンドはあっさり拒否され、3500万ポンドを提示してオランダの名門の返事を待っていると伝えられています。

ライバルと目されているマンチェスター・ユナイテッドは、デ・ヨング獲得を巡る交渉が忙しいのか、未だ具体的なアクションはありません。エリック・テン・ハフ監督にとっては、つい先日までともに戦っていた選手を引き入れるというお話です。動き出す前にガナーズに決められるという最悪の展開は避けたいでしょう。

「ESPN」によると、アヤックスがアルゼンチン代表CBに付けたタグは4300万ポンド。ガナーズのオファーはまだ足りず、断られる可能性が高いと見られています。「ザ・サン」は、「アーセナルは既に3度めのオファーを用意している」とレポート。800万ポンドのギャップを一気に埋めるのではなく、アドオンを入れるとアムステルダムの希望額に届く設定にするものと思われます。

チャンピオンズリーグの出場権をもっているクラブならまだしも、プレミアリーグ5位と6位の対決で、アヤックスの選手を持っていかれるのか…と肩を落としていたのですが、話は単純ではないようです。「ザ・サン」のレポートを担当した2人の記者は、「主導権を握っているのはアヤックス」と指摘しています。

ライアン・フラーフェンベルフをバイエルンに、セバスティアン・アレをドルトムントに売ったクラブは、リサンドロ・マルティネスをキャッシュに換える必要に迫られていません。「彼らは自らが強い立場であると認識している」という記事は、アーセナルが次のオファーを提示してもアヤックスは動かないと主張しています。

「マンチェスター・ユナイテッドの熱意を知っており、入札合戦を引き起こそうとしているアヤックスは、さらなるアドオンがあっても誘惑できそうにない」

なるほど。この話が事実だとすると、テン・ハフ監督とスタッフは、自分たちが乗り出すのをアムステルダムは待っていると確信しているのかもしれません。「talkSPORT」が報じた「マンチェスター・ユナイテッドは4000万ポンドのオファーを準備している」という話は、「ザ・サン」の見立てに符合しています。

ライバルが提示した3500万では絶対に決まらないとわかっていれば、後ろから決定打を放つという戦い方を選べます。条件がイーブンなら、ガブリエウ・マガリャンイスとガチンコ勝負のクラブより、マグワイアからポジションを奪えそうなクラブのほうが輝いてみえるのではないでしょうか。

ガブリエウ・ジェズスがアルテタ監督の熱意を決め手としたように、自らのプレイをよく知る指揮官に「君が必要だ。レギュラーとして考えている」といわれれば、アーセナルのオファーを喜んでいるといわれるCBの気持ちは傾くのではないかと思います。

以上、作・演出アヤックス、主演マンチェスター・ユナイテッド、ライバル役にアーセナルという逆転ストーリーをお届けしました。前半は現地メディアの予想、後半は私の妄想という合作ですが、いかがでしょうか。目下の私の悩みは、「あっさりアーセナルが勝ったとき、落胆でいくか、自虐でいくか、マジギレ風で書くか」です。もちろん、そんなことは考えたくないのですが…!(リサンドロ・マルティネス 写真著作者/jmmuguerza)


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