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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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奪われたら、奪い返せ!ジョーダン・アイブのゴールと鉄壁の守備でリヴァプール完勝!

ベンテケとフィルミーノがスタメン、CBはデヤン・ロブレンとサコ。負傷者が多く、やりくりに苦労していたクロップ監督に、戦力が整ってきました。晩秋のロシアでルビン・カザンと戦うリヴァプールのヨーロッパリーグは、ここまで3戦3分け。チェルシー相手にクロップ監督のプレミアリーグ初勝利を挙げた勢いをぶつけて、欧州でも初勝利をもぎ取りたいところです。

開始から押しているのはリヴァプール。3分にはいきなりミルナーのシュートがバーを直撃。中盤と最終ラインの間にスペースが空きがちなのが気になりますが、ボールに対する寄せは速く、右のジョーダン・アイブが効いています。20分、ベンテケが倒されて得た正面からのFKは、アルベルト・モレノが壁に当ててしまいます。攻めているレッズは、ラストパスの精度が今ひとつで、フィニッシュにつながらない状態。24分にミルナーからフリーでパスを受けたフィルミーノは味方に落とせず。26分、ミルナーとナサニエル・クラインが右サイドを支配すると、クロスを頭で合わせたフィルミーノのヘッドは当たりが薄くなってしまい、左に逸れていきます。

快勝したプレミアリーグのチェルシー戦同様、リヴァプールは相手ボールになった瞬間に奪い返しにいく動きが速く、ルビン・カザンを自陣に押し込んでおり、ホームチームのクロスが上がるシーンはほとんどありません。一方で攻撃は、ジョー・アレンやエムレ・ジャンがベンテケとフィルミーノに楔のパスを入れてサイドに展開するという形はできているものの、ベンテケの高さを頼り過ぎたボールがことごとく捕まり、GKリジコフが困るシーンがありません。41分、左サイドから中に持ち込んでミドルを狙ったのはエムレ・ジャン。前半終了間際にデヤン・ロブレンのパスからジョーダン・アイブが放ったダイレクトショットも、DFに当たってコースが変わったボールを何とかGKが掻き出して先制はなりません。リヴァプールは、守備はパーフェクトでしたがゴールを奪えず、勝負は後半に持ち越しです。

46分、立ち上がり早々にナサニエル・クラインが右からのロングクロス。いちばん外にいたアルベルト・モレノが思い切りよく狙ったものの、DFがブロックしたボールは枠の外に逸れていきます。49分にはベンテケとのワンツーでジョー・アレンが中央を突破するも、スライディングの勝ち。52分、堅かったルビン・カザンの守備にやっと穴が空きました。縦パスをダイレクトではたいたフィルミーノが絶妙。これを受けたジョーダン・アイブは単独で敵陣を切り裂き、左のポストの内側に当てる完璧なクロスのシュート!直後、クロスのこぼれ球を左にいたミルナーが右足で強くミートすると、GKリジコフはかろうじて上に弾いてCKに逃れます。ルビン・カザンはカウンターの芽をことごとくつぶされており、完全なるリヴァプールペース。クロップ監督は、61分にミルナーをララナに代え、追加点を狙います。

63分、CKを直接叩いたエムレ・ジャンの右足はいいシュートでしたが、キーパーが正面でキャッチ。68分、DFを背負ったベンテケが自陣からの長いパスをうまく落として、3対2となったシーンは1点もの。ジョーダン・アイブが2点めかと思われたシュートは、リジコフが足でストップします。75分にデヤン・ロブレンのファールで得たFKをケンボロフが打ち上げた以外に、ルビン・カザンのシュートはありません。81分、ホームチームが攻める時間が増えてきたところで、クロップ監督はフィルミーノをルーカスにチェンジし、危ないスペースを埋めにいきます。84分、ウスティノフのクロスに合わせたデヴィッチのヘッドは左にアウト。ファールが増えた以外に、リヴァプールの守備に懸念はありません。追加タイムにエムレ・ジャンがシュクルテルに代わると、ルビン・カザンがハーフラインを越えるシーンはありませんでした。

0-1という僅差ではあったものの、完勝です。今日は、守備が完璧でした。本当に危なかったのは、74分にゲオルギエフのクロスにカラデニズがフリーで飛び込んだシーンぐらいでしょう。リヴァプールのポゼッションの高さは、セーフティを重視するマンチェスター・ユナイテッドのそれと違って、ボールを奪取されたときに相手に時間を与えず追い込むアグレッシブな取り組みの結果。ベンテケが30メートル走って奪い返すのを見て、クロップ監督のポリシーがチームに根付いているのを実感しました。全盛期のバルセロナと思想が近いこのスタイルには、ファン・ハール監督のチームよりも明るい未来が待っているのではないでしょうか。

3連勝を飾ったリヴァプール。ヨーロッパリーグの次節は、アンフィールドのボルドー戦です。プレミアリーグでもカップ戦でもまだ負けていないクロップ監督は、この試合でグループステージ突破を決めるでしょう。試合を重ねるうちに、彼らはさらに強くなりそうです。(ジョーダン・アイブ 写真著作者/md.faisalzaman)

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“奪われたら、奪い返せ!ジョーダン・アイブのゴールと鉄壁の守備でリヴァプール完勝!” への5件のフィードバック

  1. シティさぽ より:

    全部は見れませんでしたが面白いサッカーですした
    やはり監督が変わるとチームが変わりますね
    まだ試合数が少ないのに目指すところが見えてるのがすごいですね

  2. makoto より:

    シティさぽさん>
    監督の戦術理解が早いのは、サコ、ミルナー、フィルミーノ、ベンテケあたりでしょうか。レッズは相当強くなりそうですね。

  3. Macki より:

    更新ご苦労様です。
    私はLFCのダイジェストでゲームを観ましたが、戦術がだいぶ浸透してきたと思います。何より嬉しいのはアイブのゴールです。一時期難しい時もありましたが、ここ最近は球離れもよく今後の成長が期待できます。
    レッズのゲームを観るのが楽しくなってきました。

  4. NA28 より:

    フィルミーノは本職でないワントップに置いてそれなりの仕事を果たした上に、本職トップ下では恐ろしいほどチャンスメイクをしてくれて、あの超高額移籍金もありかな、と思っています。

    唯一不安なのはシュートがキーパーの正面か明後日の方向に飛んでしまうことが多いことですが、ブンデスやセレソンではうまくコントロールしたシュートや強烈なミドルもあったので、完全にフィットするまで気長に待とうと思います。

  5. makoto より:

    Mackiさん>
    ジョーダン・アイブは、縦に速い貴重なタレントですね。スターリングよりもいろいろなことができるMFになってくれたらいいですね。それぞれタイプは違いますが、ギグス、ディ・マリア、ペドロなどのように。

    NA28さん>
    フィルミーノ、きてますね。素晴らしいパスでした。クロップさんのサッカーにはぴったりではないでしょうか。

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