2022.07.18 移籍ニュース2022-23移籍ニュース
ハリー・ケインが絶賛!スパーズを変えたコンテ監督、優勝をめざすなら手に入れたい1枚のパーツ。
2019年6月1日、エスタディオ・メトロポリターノで開催されたチャンピオンズリーグファイナル。このときのリヴァプールもトッテナムも、好きなチームでした。サラー、フィルミーノ、マネの最強フロントスリーの速攻と、ハリー・ケイン、エリクセン、デル・アリの直線的なアタックは、どちらが勝つのか。クロップの晴れやかな笑顔を見ても、感極まったポチェッティーノの号泣を目にしても、それぞれに味わいがあるとワクワクしていました。
最高の舞台で2-0で敗れたスパーズは、バーンアウトしてしまったかのように、たった4ヵ月で別なチームになってしまいました。前でボールを奪うと、一斉に4~5人が反応する「走るスパーズ」を築き上げたポチェッティーノは、プレミアリーグ3勝5分4敗という不振に陥り、11月のインターナショナルブレイクについに解任。ジョゼ・モウリーニョが就任した2ヵ月後に、エリクセンはミラノに旅立ちました。
それからの1年半は、苦しい季節でした。ハリー・ケインとソン・フンミンは健在だったものの、デル・アリがスランプから抜け出せず、アルデルヴァイレルトの衰えとともに守備の綻びが目立つようになりました。ジョゼ・モウリーニョは、フルシーズンを戦うことなく解任。昨年の夏には、未来に希望を見出せなくなったハリー・ケインがマンチェスター・シティへの移籍を志願しました。
欧州の頂点を視界に捉えた素晴らしいチームが終わる…今、思えば、何としてもエースを引き留めたかったスパーズの抵抗は、クラブにとっても選手にとっても最高の選択でした。開幕からしばらくは苦難の道を歩いていたチームは、ワールドクラスの指導者によって別世界へと導かれたのです。
ヌーノ・エスピーリト・サントの後を受けたアントニオ・コンテ。得点力欠乏症に悩まされていた最悪の状態から、プレミアリーグ17勝4分6敗でTOP4フィニッシュを達成するとは…。優勝をめざせないチームの指揮は執らないイタリア人監督は、初めてのオフシーズンを迎え、ファビオ・パラディチSDとともにクラブを別な次元に引き上げようとしています。
イヴァン・ペリシッチ、フレイザー・フォースター、イヴ・ビスマ、リシャルリソン、クレマン・ラングレ。トップ下タイプとフルバックに見向きもしない補強は、3-4-3で戦うぞという明確なメッセージに見えます。とりわけ前線の分厚さは「チャンピオンズリーグを勝ちにいく」と宣言しているようです。
5人の新戦力がもたらす活気と厳しいプログラムによって、キャンプは熱気に包まれていると伝えられています。ソウルで過ごす月曜の夜、コンテにフィットネスの強化をまかせられたジャン・ピエロ・ベントローネの過酷なランニングセッションで、ハリー・ケインは膝をついて嘔吐したとのこと。いい雰囲気のなかで、正しい方向に進んでいると確信しているエースは、指揮官についてこんなふうに語っています。
「アントニオは素晴らしい。これまで一緒に働いてきたすべての監督から学んできたけど、アントニオは僕のフィットネスを別のレベルまで高めてくれた。彼はトレーニングに真の激しさをもたらしてくれる。仕事が好きで、できる限りトレーニングのピッチに立ち、試合に向けてしっかり準備している。彼の準備の仕方や情熱、選手たちの能力を最大限に引き出すメンタリティは、とても勉強になる」
プレミアリーグデビューから10シーズン、8年連続で公式戦20ゴール以上を記録しながら、チームとして得たのは準優勝のメダルが3つだけ。「昨年の夏のことは忘れた。ひと区切りついた」というイングランド代表のキャプテンは、「今こそ、タイトルを獲る時」と熱く語っています。
パラディチ&コンテの新戦力獲得はコンセプチュアルで、タイトルを獲れる可能性は充分にあるでしょう。しかし、プレミアリーグとチャンピオンズリーグを制したければ、足りないパーツがあるのではないかと思います。ファン・ダイク、あるいはルベン・ディアス。最終ラインに落ち着きをもたらすワールドクラスのCBです。
クリスティアン・ロメロはいい選手ですが、レッズとマン・シティの大黒柱の域には達していないのではないでしょうか。カリドゥ・クリバリがこちらに来ていれば脅威でした。噂になっているジュール・クンデ、パウ・トーレス、ヨシュコ・グヴァルディオールらからひとり押さえられれば、優勝争いに食い込む存在になれるかもしれません。
ソウルのビッグバードで行われたセヴィージャ戦の3-4-3は、テンションが上がりました。ウイングバックにルーカス・モウラとセセニョン!フラム時代に怪物といわれたレフティにとっては、ベストポジション。右に入ったドリブラーが、指揮官のチェルシー時代のヴィクター・モーゼスになれれば、得点力は格段に上がるでしょう。8ヵ月で世界を変えた指揮官のさらなる補強とチーム作りに、引き続き注目したいと思います。
最高の舞台で2-0で敗れたスパーズは、バーンアウトしてしまったかのように、たった4ヵ月で別なチームになってしまいました。前でボールを奪うと、一斉に4~5人が反応する「走るスパーズ」を築き上げたポチェッティーノは、プレミアリーグ3勝5分4敗という不振に陥り、11月のインターナショナルブレイクについに解任。ジョゼ・モウリーニョが就任した2ヵ月後に、エリクセンはミラノに旅立ちました。
それからの1年半は、苦しい季節でした。ハリー・ケインとソン・フンミンは健在だったものの、デル・アリがスランプから抜け出せず、アルデルヴァイレルトの衰えとともに守備の綻びが目立つようになりました。ジョゼ・モウリーニョは、フルシーズンを戦うことなく解任。昨年の夏には、未来に希望を見出せなくなったハリー・ケインがマンチェスター・シティへの移籍を志願しました。
欧州の頂点を視界に捉えた素晴らしいチームが終わる…今、思えば、何としてもエースを引き留めたかったスパーズの抵抗は、クラブにとっても選手にとっても最高の選択でした。開幕からしばらくは苦難の道を歩いていたチームは、ワールドクラスの指導者によって別世界へと導かれたのです。
ヌーノ・エスピーリト・サントの後を受けたアントニオ・コンテ。得点力欠乏症に悩まされていた最悪の状態から、プレミアリーグ17勝4分6敗でTOP4フィニッシュを達成するとは…。優勝をめざせないチームの指揮は執らないイタリア人監督は、初めてのオフシーズンを迎え、ファビオ・パラディチSDとともにクラブを別な次元に引き上げようとしています。
イヴァン・ペリシッチ、フレイザー・フォースター、イヴ・ビスマ、リシャルリソン、クレマン・ラングレ。トップ下タイプとフルバックに見向きもしない補強は、3-4-3で戦うぞという明確なメッセージに見えます。とりわけ前線の分厚さは「チャンピオンズリーグを勝ちにいく」と宣言しているようです。
5人の新戦力がもたらす活気と厳しいプログラムによって、キャンプは熱気に包まれていると伝えられています。ソウルで過ごす月曜の夜、コンテにフィットネスの強化をまかせられたジャン・ピエロ・ベントローネの過酷なランニングセッションで、ハリー・ケインは膝をついて嘔吐したとのこと。いい雰囲気のなかで、正しい方向に進んでいると確信しているエースは、指揮官についてこんなふうに語っています。
「アントニオは素晴らしい。これまで一緒に働いてきたすべての監督から学んできたけど、アントニオは僕のフィットネスを別のレベルまで高めてくれた。彼はトレーニングに真の激しさをもたらしてくれる。仕事が好きで、できる限りトレーニングのピッチに立ち、試合に向けてしっかり準備している。彼の準備の仕方や情熱、選手たちの能力を最大限に引き出すメンタリティは、とても勉強になる」
プレミアリーグデビューから10シーズン、8年連続で公式戦20ゴール以上を記録しながら、チームとして得たのは準優勝のメダルが3つだけ。「昨年の夏のことは忘れた。ひと区切りついた」というイングランド代表のキャプテンは、「今こそ、タイトルを獲る時」と熱く語っています。
パラディチ&コンテの新戦力獲得はコンセプチュアルで、タイトルを獲れる可能性は充分にあるでしょう。しかし、プレミアリーグとチャンピオンズリーグを制したければ、足りないパーツがあるのではないかと思います。ファン・ダイク、あるいはルベン・ディアス。最終ラインに落ち着きをもたらすワールドクラスのCBです。
クリスティアン・ロメロはいい選手ですが、レッズとマン・シティの大黒柱の域には達していないのではないでしょうか。カリドゥ・クリバリがこちらに来ていれば脅威でした。噂になっているジュール・クンデ、パウ・トーレス、ヨシュコ・グヴァルディオールらからひとり押さえられれば、優勝争いに食い込む存在になれるかもしれません。
ソウルのビッグバードで行われたセヴィージャ戦の3-4-3は、テンションが上がりました。ウイングバックにルーカス・モウラとセセニョン!フラム時代に怪物といわれたレフティにとっては、ベストポジション。右に入ったドリブラーが、指揮官のチェルシー時代のヴィクター・モーゼスになれれば、得点力は格段に上がるでしょう。8ヵ月で世界を変えた指揮官のさらなる補強とチーム作りに、引き続き注目したいと思います。
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熱い記事をありがとうございます。スパーズの積極補強が気になっていたので、とてもタメになりました。
ビッグ6いずれもコンセプチュアルなチーム改革に取り組んでいて、近年なかった活況に新シーズンの勢力図が予測できません。
今オフを特徴づける、シティによる気前の良過ぎるアシストはどう影響するのでしょうか。直接のライバルを強くしてどうするのか。よろしければついでにレッズにもデブライネをいただけませんか。
ユナイテッドもアーセナルもチェルシーもまだまだ強化されそうですし、「2超」の再編は間に合うのか。開幕が楽しみです。