偏愛的プレミアリーグ見聞録

「クリスティアーノ・ロナウドは、マンチェスター・ユナイテッドに移籍金の設定を要求」「古巣のスポルティングCPが移籍先として浮上」「バルセロナのラポルタ会長は、フレンキー・デ・ヨングの移籍を否定」「アヤックスは、アントニーのお値段を6800万ポンドから8400万ポンドに引き上げた」

…現地メディアのライブブログやゴシップを見ると、マンチェスター・ユナイテッドのサポーターが肩を落とす見出しばかりが並んでいます。「何が何でもチャンピオンズリーグ★」のCR7は、アスルクラロ沼津にいけば出られるらしいと聞いたら、ホルヘ・メンデスにコンタクトを取るよう依頼するのではないでしょうか。

いや、悪態をつくのはやめましょう。ロナウドが出ていくというなら、移籍先からお金をいただいて見送るだけ。アヤックスブランドは高くてメンドクサイなら、笑ってスルーするだけです。

モヤモヤする話が多いのは確かですが、「エリクセンは14番、リサンドロ・マルティネスは6番に決まりました！」「サー・アレックス・ファーガソンがアドバイザリーとして戻ってきます！」といった明るいお知らせもあります。ここはひとつ、逆ギレ気味に、マンチェスター・ユナイテッドのいいトコ探しとプレミアリーグTOP4返り咲きの楽観シナリオづくりにチャレンジしてみましょう。

最初にいいたいのは、「この夏、大型補強は既に実現している」。プレシーズンマッチを見てください。ジェイドン・サンチョとマルシアルが3発、ラシュフォードは2発。昨季プレミアリーグで、3人合わせて8発だったアタッカーたちが、開幕前に同じ数字を叩き出しているのです！

彼らとブルーノ・フェルナンデスが、ベストパフォーマンスを披露してくれたとしましょう。2019-20シーズンのラシュフォードとマルシアルはプレミアリーグ17発、同じシーズンにサンチョもブンデスリーガで17発、ブルーノは2020-21シーズンのリーグで18発。足し込むとトータル69ゴールで、TOP4に食い込んだ昨季のトッテナムの総得点と並びます。

サポーターの非難に心を痛めていたマグワイアが落ち着きを取り戻し、腐っていたファン・デ・ベークが自分らしいプレイを思い出し、負傷が多かったラファエル・ヴァランが最終ラインに定着すれば…。「真価を発揮できなかった6人の復活＝2億ポンド超えの大型補強」という計算が成立するのではないでしょうか。

昨季の後半戦で素晴らしいプレイを見せたフレッジは好調、年明けから定着したエランガは成長を期待できます。ルーク・ショーが出られなければタイレル・マラシア。ただでさえプラス要素が多いのに、天才エリクセンが加わりました。テン・ハフ株式会社の人材開発部と再生工場が機能すれば、充分戦えるはずです。

とはいえ、ポグバとマティッチが抜けた中盤と、攻守のバランスが悪くなりがちな右のフルバックは補強したほうがいいでしょう。ラツィオのセルゲイ・ミリンコヴィッチ＝サヴィッチに4200万ポンドのお試しオファー？いいじゃないですか！右サイドはデンゼル・ダンフリース？カイル・ウォーカー・ピータース？ベンジャミン・パヴァール？オッケー、何なら全員連れてきちゃってください！

宴もたけなわではございますが、そろそろベストメンバーを発表するお時間です。新たな補強抜きの逆ギレバージョンでいってみましょう。GKデ・ヘア、DFダロト、ヴァラン、復活マグワイア、ルークショー。アンカーにリサンドロ・マルティネス、2列めは右から復活サンチョ、エリクセン、ブルーノ、復活ラシュフォード。ワントップはもちろん、復活マルシアル！シーズン80ゴールで2強の下、ヨーロッパリーグはもちろん優勝です。

というわけで、景気よく補強を進めているライバルのみなさんに、くれぐれも気を付けてくださいと忠告申し上げる次第であります。開幕戦はブライトンでしたっけ？サンチョ、マルシアル、ラシュフォード、ブルーノ、エリクセンの5-0でお願いします！