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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

マン・ユナイテッドと戦うウェストハムは、強豪とのアウェイ4勝の「グランドスラム」を達成できる?

偉大な(?)グランドスラムにリーチがかかっています。プレミアリーグ開幕戦で、エミレーツに乗り込みアーセナルを叩いたウェストハムは、8月末のアンフィールドでリヴァプールに0-3、9月のエティハドでマンチェスター・シティに1-2と、敵地で強豪を次々と撃破。本日、オールド・トラフォードでマンチェスター・ユナイテッドに勝てば、「同一シーズンにこの4チームにアウェイで勝ったプレミアリーグ初のクラブ」だそうなのですが、昨季プレミアリーグ優勝のチェルシー(こちらも勝ちましたが、残念ながらホーム)が入っていないこのくくり自体に「?」がいっぱい飛び交っており、記録としてすごいのか、すごくないのかよくわかりません。わかりませんが、ちょっとした珍記録であることは確かでしょう。アーセナル、マンチェスター勢、リヴァプールのホーム敗戦数は全部足しても5つしかなく、マンチェスター・ユナイテッドは未だ無敗。ウェストハムが勝つと、上位が本拠地で敗れた試合の2/3を1チームが独占するということになり、これはなかなかのサプライズです。

とはいえ、さすがに今のハマーズはきつそうです。10月末のプレミアリーグ10節、チェルシー戦に勝ってからは4戦勝利なし。12節のエヴァートン戦で負傷した大黒柱のディミトリ・パイェは3ヵ月の長期離脱となり、新たにディアフラ・サコまでリタイアしてしまいました。前線にはキャロル、サラテ、イェラヴィッチがいるとはいえ、アウェイで3つ揃えたジャイアントキリングで2ゴールを挙げているサコの離脱には、ビリッチ監督も頭を痛めていることでしょう。カウンターやセットプレーがうまいサコとパイェがいたからこそ、アーセナルやマンチェスター・シティの最終ラインの隙を突くことができたのですから。

一方のマンチェスター・ユナイテッドは、9節のエヴァートン戦で3ゴールを奪ってから、9試合で7ゴールと極度のゴール欠乏症にはまっています。この間の失点は3つしかなく、プレミアリーグ最少失点の堅守は健在ではあるのですが、ウェストハム戦にはルーニーが不在。肩を脱臼したロホ、足を痛めているエレーラ、フィル・ジョーンズも厳しそうで、ハムストリングをやったリンガードも出られたとしても本調子は望めないでしょう。前線にマルシアル、左右にマタとデパイ、SBはダルミアンとアシュリー・ヤング、あるいは左はブリントでしょうか。こちらもまた、前線とサイドの配置で苦労しそうです。

こうして並べてみると、そうはいってもそれなりにメンツが揃っているマンチェスター・ユナイテッドに対して、ウェストハムは離脱組の顔ぶれが厳しく、ファン・ハール監督のチームはさすがに負けないのではないでしょうか。嫌なのは、アンディ・キャロルにひたすら高いボールを集めてくるような弱者のサッカーを徹底されることです。アラダイス時代を思い出させるロングボール攻撃を、ブリントめがけて繰り返されれば、プレミアリーグ10失点の守備も無傷ではいられないかもしれません。

とはいえ、ファン・ハール監督には、多少難しい展開になっても無理はなさらぬようお願い申し上げます。現在のマンチェスター・ユナイテッドにとって最も重要なのは、火曜日のチャンピオンズリーググループステージ最終戦で、ヴォルフスブルクに勝つことですから。ただでさえブンデスリーガ3位に勝てるかどうか微妙なのに、マルシアルやマタにアレクシス・サンチェスのようなことが起これば、さらに勝利が遠ざかってしまいます。欧州で負けるときは、スペイン勢やバイエルン・ミュンヘンに思い切りぶつかって散りたいものです。1-0でもいいのでハマーズにサクッと勝って、フォルクスワーゲン・アレーナでの決戦に向かいましょう。いや、こちらのアウェイ勝利をいただけるなら、今日のアウェイ勝利をお譲りしてもいいとすら思います。こういう状況を「隙がある」というのだとは重々承知なのですが、貧すれば鈍すとはこのことで…。

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