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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Stoke×MAN.CITY】シャキリ、ブラボー!今季最高だったストークがマン・シティを撃破

アグエロ、コンパニ、ヤヤ・トゥレは不在ながら、デブライネ、スターリング、ダヴィド・シルヴァが並ぶ2列めは魅力的です。プレミアリーグ15節、マンチェスター・シティがブリタニアに乗り込んでストークと戦います。ホームチームは、トップにボージャン・クルキッチ、中盤にアルナウトヴィッチ、シャキリ、アフェライ、キャメロン、ウィーランといったメンバー。大型補強に打って出たにも関わらず、5勝4分5敗でプレミアリーグ12位という順位は、マーク・ヒューズ監督にとって満足のいくものではないでしょう。

ストークの選手たちに個の力はあるものの、連携はやはり今ひとつかと思いながら立ち上がりを観ていると、彼らは7分にあっさり先制してしまいました。右サイドで軽快フェルナンドを抜き去り、コラロフをかわして素晴らしいラストパスを入れたのはシェルダン・シャキリ。GKが出られないボールに、デミチェリスの前に走り込んだアルナウトヴィッチは、タッチするだけで充分でした。1-0とされたマンチェスター・シティは前がかりにならざるをえなくなり、最終ラインはたびたびストークのカウンターの脅威にさらされます。

14分、右から持ち込んだデブライネにヴォルシャイトが抜かれ、危険なシュートをもらうもののバトランドがセーブ。ストークの2点めは、この直後に生まれました。右サイドにいたキャメロンからの落としを受け、反転してフェルナンドを抜き去り左足で縦に絶妙なパスを通したのは、またもやシャキリ。ボージャンがスルーし、中から斜めに走ったアルナウトヴィッチが完全に抜け出すと、右足のシュートが前に出てきたジョー・ハートの脇を破ります。2点のビハインドを背負ったマンチェスター・シティは、サイドから工夫のないクロスを入れるだけの単調な攻撃に終始し、ボニーやダヴィド・シルヴァがフィニッシュに絡むシーンはありません。

アウェイチームの守備のリスクは、アルナウトヴィッチが右サイドに流れてきた際に対応できていないことで、デミチェリスはたびたび危険なアタッカーをフリーにしています。30分にアルナウトヴィッチが右から完全に抜けた場面は、中に走り込む選手がいれば3点めでした。35分にはボージャン・クルキッチがドリブルでデミチェリスを翻弄し、その1分後には左サイドのパス交換からウィーランが完全にフリー。狙い澄ましたクロスがアルナウトヴィッチの頭を捉えるも、ボールはポストぎりぎりに外れ、逆を取られたジョー・ハートは命拾いします。40分に、左サイドでスターリングが軽く落としたボールにコラロフが左足を振り抜いたのがマン・シティ最大のチャンスでしたが、角度がない一撃はバトランドが足に当ててセーブ。42分には、またもシャキリのスルーパスがオタメンディとデミチェリスの間を破り、ひとり旅のアルナウトヴィッチが放った右足のシュートはポストを直撃し、ハットトリックはなりません。2-0の前半は、プレミアリーグ首位クラブの完敗でした。

セカンドハーフ開始から、スターリングが仕掛ける再三の突破は、ラストパスが味方につながりません。50分、オタメンディにイエローカード。相変わらずマン・シティはシャキリに手を焼いています。デミチェリスは52分にまたもボージャンにあっさり抜かれ、あわや3点めのフリーのシュートはジョー・ハートが何とかブロック。56分、業を煮やしたペジェグリーニ監督は2枚代えに踏み切ります。攻撃で機能していなかったフェルナンジーニョと完全に消えていたボニーを下げ、デルフとイヘアナチョ。5分後には本調子ではなかったダヴィド・シルヴァをヘスス・ナバスにチェンジし、デブライネを中で機能させようとします。

68分、決定機はまたもストークでした。ボージャンのヒールパスで左からアルナウトヴィッチがゴール前に飛び出し、中央に優しいパスを出すもシャキリが触れず。前半、あれだけシャキリに世話になっていながら、アルナウトヴィッチは決めてくれなかったと不満げです。70分、シャキリのロングパスでボージャンがジョー・ハートと1対1。これはトラップが流れ、GKのブロックが勝ったものの、マンチェスター・シティは守備の綻びを修正できないままにゲームを終えそうです。残り25分で3枚を使い切ってしまったペジェグリーニ監督は、ハムストリングを痛めたフェルナンドを補てんできず、10人のチームは何もできずにタイムアップを迎えました。

どちらがプレミアリーグ首位かわからなくなるぐらいのワンサイド。ストークにとっては、今季のベストマッチでしょう。シャキリ、アルナウトヴィッチ、ボージャン・クルキッチが素晴らしい出来で、フェルナンドとデミチェリスは3人の動きについていけませんでした。逆にいえば、これだけ何もできないマンチェスター・シティを見ることはなかなかありません。守備が綻んだ最大の理由は、コンパニがいないなかで連携が弱く、ストークの攻撃陣に斜めに走られると対応できなかったこと。攻撃面に目を移すと、フェルナンジーニョの運動量が落ちており、ダヴィド・シルヴァとデブライネが互いのよさを引き出せなかったのも、敗因に数えられるのではないでしょうか。

中堅クラブが強くなったため、TOP6のクラブは勝ち点が計算できる試合が減り、例年よりも軒並み疲弊している印象です。プレミアリーグは15節まで進みましたが、マフレズのハットトリックでスウォンジーに圧勝したレスターが未だに首位です。

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“【Stoke×MAN.CITY】シャキリ、ブラボー!今季最高だったストークがマン・シティを撃破” への3件のフィードバック

  1. makoto より:

    良いところがほとんどなかったです
    リスクはありますが早めの3人交代は妥当かなと思います
    開幕最初のクリーンシート連続が嘘のようですね

    —–
    更新お疲れ様です。

    ストークは前線の新戦力が多かったせいか序盤戦は苦戦しましたがこの10試合は7勝2分1敗だそうですね。その中にはチェルシー・シティー戦の勝利もあります。

    管理人さんも指摘される通り中堅クラブが強くなったせいで上位チームの取りこぼしがかなり増えています。

    今シーズンの優勝チームは勝ち点70点代後半、もしかすると70点代中盤になるかもしれないですね。

    怪我人続出のアーセナル・シティー、調子が上がらないチェルシーとユナイテッド、調子を上げてきたトッテナム・リバプール、強豪相手にも真っ向勝負ができるようになった中盤クラブ…プレミアリーグからは目が離せません。

    —–
    シティふぁんさん>
    ギャンブルをかけるべき状況だったので、3枚を早く使った交代自体はやむなしだったと思います。デミチェリスとナンドが厳しかったですね。

    ぐーなーさん>
    出遅れたストークがようやくきましたね。攻撃はいずれよくなるとみていたのですが、びっくりしたのはクリーンシートの多さです。エンゾンジがいなくなり、最初はショークロスがおらず、その後ムニエサがリタイアと主力が欠け、よくなる要素はバトランドの成長ぐらいしかなかったのですが…。史上まれにみる混戦となるかもしれませんね。

  2. ぐら より:

    シャキリ様様でしたね
    やはり選手の質をみればもっと上にいてもいいチームにみえます
    ここから調子をあげてもらって来季はヨーロッパの舞台で観たいです

  3. makoto より:

    ぐらさん>
    思ったよりも守備がよくなってます。ストークの後半戦は楽しみですね。

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