FAカップ3回戦総括~2016年のスタートは軒並み順当。エースのゴールと若手の躍動に興奮!
プレミアリーグの上位クラブの戦いぶりを中心に、3回戦を振り返ってみましょう。このラウンドで目立ったのは、エースストライカーのゴールでした。ハリー・ケインとルーニーはPKでしたが、ベジェリンの絶品クロスを押し込んだジルー、スターリングのヒールパスを受けて3人を次々とかわしたアグエロ、イヴァノヴィッチの高速クロスを左隅に流し込んだジエゴ・コスタは、いずれも彼ららしいゴールを決めてくれました。「最も美しいゴール」は、アグエロの華麗なドリブルだと思いますが、「最も難しいゴール」なら、いつどこで足に当てたのかわからなかったジエゴ・コスタのストライカーらしい一撃を選びたいと思います。2-0でスカンソープに順当勝ちしたチェルシーは今季初の連勝となり、3試合連続でクリーンシート。就任以来2勝2分と負けなしのヒディンク監督は、手応えを感じ始めているのではないでしょうか。
ジャイアントキリングへの期待とともに、FAカップの楽しみのひとつとして挙げられるのは、普段出場機会が少ない若手選手の活躍です。3-1とサンダーランドに快勝したアーセナルでは、イオビとジェフ・レーヌ・アデレード。チームは3部のクラブに大苦戦したものの、マンチェスター・ユナイテッドの左SBボースウィック=ジャクソンは、メリハリの効いた攻め上がりを見せてくれました。レスターがこの冬獲得した新戦力、19歳のデマライ・グレイは、ドリブルの鋭さと思い切りのいいシュートを武器にオルブライトンからレギュラーの座を奪うかもしれません。レスターと引き分けたトッテナムでは、先制ゴールのきっかけとなったシャドリのシュートをお膳立てしたのは、18歳のオノマーの縦パスでした。
そんななかで、素晴らしいゴールを決めた2人を週末のMVPとしたいと思います。31分という早い時間にマンチェスター・シティの2点めを決め、勝負を決定づけたケレチ・イヘアナチョと、アスピリクエタのグラウンダーに走り込み、正確なボレーでニアを射抜いたロフタス=チーク。既にプレミアリーグで2ゴールを挙げているイヘアナチョは、アグエロとの2トップ、右サイド、トップ下のいずれの形でも輝けるでしょう。アグエロのパスを受け、DFの足をよく見て右サイドに流し込んだ冷静さが印象的でした。マンチェスター・シティに2トップというオプションをもたらした背番号72は、後半戦はボニーの出番を削ってしまうのではないかと思われます。
ロフタス=チークは、体格からしてスケールの大きさを感じさせるMFです。モウリーニョ体制ではあまり出番がなかった選手ですが、ヒディンク監督によってチームの主軸への階段をうまく登ってくれればと期待しています。チェルシーがよくなったのは、縦への長いボールが出るようになったことと、オスカル、セスク、ロフタス=チークなどの中盤の選手がゴール前に入って厚みを築けるようになったことではないでしょうか。トッテナムとの勝ち点差13は厳しいかもしれませんが、今のマンチェスター・ユナイテッドとの10差なら、あっさりまくってしまう可能性は充分です。
FAカップ4回戦は、1月29日~2月1日に開催されます。明日の朝には、ドローをお伝えできるでしょう。引き続き、ジャイアントキリングの興奮と若手の躍動に期待しつつ、世界最古のカップ戦を愉しみたいと思います。
【FAカップ3回戦 日程・結果】
■1月8日
エクセター 2-2 リヴァプール
■1月9日
ウィコム 1-1 アストン・ヴィラ
ワトフォード 1-0 ニューカッスル
WBA 2-2 ブリストル
ウェストハム 1-0 ウォルバーハンプトン
ハートリプール 1-2 ダービー・カウンティ
コルチェスター 2-1 チャールトン
ピーターバラ 2-0 プレストン・ノースエンド
アーセナル 3-1 サンダーランド
バーミンガム 1-2 ボーンマス
イプスウィッチ 2-2 ポーツマス
シェフィールド・ウェンズデー 2-1 フラム
ブレントフォード 0-1 ウォルソール
バリー 0-0 ブラッドフォード
サウサンプトン 1-2 クリスタル・パレス
エヴァートン 2-0 ダゲナム&レッドブリッジ
ノッティンガム・フォレスト 1-0 QPR
イーストリー 1-1 ボルトン
ハダースフィールド 2-2 レディング
ハル・シティ 1-0 ブライトン・ホーブ・アルビオン
ノリッジ 0-3 マンチェスター・シティ
ミドルスブラ 1-2 バーンリー
ドンカスター 1-2 ストーク
リーズ 2-0 ロザラム
ノーサンプトン 2-2 ミルトン・キーンズ・ドンズ
マンチェスター・ユナイテッド 1-0 シェフィールド・ユナイテッド
■1月10日
オックスフォード 3-2 スウォンジー
チェルシー 2-0 スカンソープ
ニューポート・カウンティ(試合中止) ブラックバーン
カーライル 2-2 ヨービル
トッテナム 2-2 レスター
カーディフ 0-1 シュールズベリー
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ハイライトしか確認できていませんがまだまだ荒削りな部分はあるものの、ロフタス=チークの大成に期待せずにはいられません。191cmの体を巧く使ったボールキープや、しなやかなドリブル、パスセンスも悪くないと思います。今月末に新成人という若さも良いですね。コスタも復調気味ですし、守備陣も頑張ってくれているのでヒディンクはうまく立て直してくれています。目標はトップ4だと言ってましたが、フレッシュな若手を使いつつ徐々に詰め寄っていけたらベターですね。
chelさぽさん>
中央の攻撃に厚みが出たことと、今まではあまりみられなかったロングフィードからジエゴ・コスタやペドロがチャンスを作っていたのが印象的でした。ロフタス=チークはよかったです。ズマしかいなかった若手の台頭が、チームを活性化するのではないかと思います。