偏愛的プレミアリーグ見聞録

プレミアリーグ勢で、いちばんいいクジを引き当てたのはヴェンゲル監督率いるアーセナル、がっかりしているのはクリスタル・パレスのパーデュー監督とストークのヒューズ監督、そしてクロップ監督でしょう。1月29日～2月1日に開催されるエミレーツFAカップ4回戦のドローが発表されましたが、3連覇をめざすアーセナルは本拠地エミレーツにバーンリーを迎えることになりました。プレミアリーグ勢同士の対決とならなかったのもポジティブですが、中盤に負傷者が多いガナーズにとって、エミレーツで戦えるのが何よりの吉報です。直前の1月24日、プレミアリーグ第24節のチェルシー戦と、FAカップ直後のセインツ戦はいずれもホーム。プレミアリーグとFAカップのダブルを狙うクラブにとって、この時期、3週間という長い期間をノースロンドンから動かずにいられるのは大きいのではないでしょうか。

プレミアリーグ勢が当たるのはクリスタル・パレスVSストークの1試合ですが、再試合の結果次第でリヴァプールVSウェストハム、アストン・ヴィラVSマンチェスター・シティという組み合わせとなります。クリスタル・パレスとストークは、12月19日のブリタニアではアウェイのクリスタル・パレスが勝っているものの、イ・チョンヨンの決勝ゴールは試合終了間際で、どちらが勝ってもおかしくない試合でした。この試合の後、クリスタル・パレスはプレミアリーグで3試合連続ノーゴール。攻撃力に陰りが見えているホームチームは、グディソン・パークのエヴァートンから4ゴールを奪うなど、攻めが冴えてきたストークにやられてしまうかもしれません。

できればリーグ1以下のクラブとホームで戦いたかったであろうクロップ監督にとっては、月末までに何人が戦列に復帰するのかが最大のポイント。プレミアリーグで0-3、0-2とダブルを決められてしまったウェストハムは、アンフィールドといえども避けたかった相手です。ハマーズが勝つとしか思えないのは、私だけでしょうか。ランジーニとサコ以外に長期離脱者がいないチームが、ディミトリ・パイェのタクトの下、試合数過多のレッズを苦しめるのは間違いないでしょう。

プレミアリーグにおけるアウェイゲームの戦績では、7位にまで落ちてしまうマン・シティは、そうはいってもヴィラやウィコムには負けないでしょう。調子が上がってきたエヴァートン、来季のヨーロッパリーグ出場権をぜひとも勝ち取りたいチェルシーともども、アウェイを克服するのではないかと思われます。ジャイアントキリングの大本命は、3部のクラブからPKでしかゴールを奪えなかったマンチェスター・ユナイテッドではないでしょうか。アウェイの成績ではマン・シティのさらに下をいくチームは、チャンピオンシップ（2部相当）で戦うダービー・カウンティの本拠地プライド・パークに乗り込みます。この試合までにチームを立て直せず、格下のクラブにいいところなく敗れたりすれば、ファン・ハール監督もいよいよということになるかもしれません。

プレミアリーグ勢は軒並みアウェイ、ホームで戦うチームは相手もプレミアリーグという組み合わせとなった4回戦は、やはりアーセナルが輝いて見えます。FAの先導車が数台ついて、カップ3連覇とプレミアリーグ制覇のダブルへ導いているかのようなドローのアドバンテージは、何としても活かしたいところです。このあたりでトマシュ・ロシツキが観られたりすると、テンションが上がるのですが…。次のラウンドも、できるだけ多くの試合を観戦できればと思います。楽しみです。

【FAカップ4回戦組み合わせ】
WBAかブリストル VS ピーターバラ
イーストリーかボルトン VS リーズ
アーセナル VS バーンリー
ダービー・カウンティ VS マンチェスター・ユナイテッド
ハダースフィールドかレディング VS ウォルソール
エクセターかリヴァプール VS ウェストハム
ウィコムかアストン・ヴィラ VS マンチェスター・シティ
シュルーズベリー VS シェフィールド・ウエンズデー
ノッティンガム・フォレスト VS ワトフォード
カーライルかヨービル VS エヴァートン
クリスタル・パレス VS ストーク
オックスフォード VS ニューポートかブラックバーン
イプスウィッチかポーツマス VS ボーンマス
コルチェスター VS トッテナムかレスター
バリーかブラッドフォード VS ハル・シティ
ノーサンプトンかミルトン・キーンズ・ドンズ VS チェルシー