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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Tottenham×Sunderland】エリクセン、デンベレ…積極的なミドルが次々と決まり、スパーズ完勝!

12月のニューカッスル戦に負けて以来、プレミアリーグ4試合で3勝1分と好調だったトッテナムは、ミッドウィークにホワイト・ハート・レーンで戦ったレスターとのシックスポインターで、ゲームを支配しながらも0-1の敗戦。ホーム連戦となるサンダーランド戦で快勝し、悪いムードを引きずらないようにしたいものです。対するサンダーランドはここ3試合で2勝を挙げ、依然としてプレミアリーグ18位ながらも降格ゾーン脱出が見えてきました。スパーズのフォーメーションは、不動のワントップにハリー・ケイン、エリクセンとラメラが脇に構え、デンベレ、デル・アリ、エリック・ダイアーが中盤を動く形です。好調デフォーとイェレマイン・レンス、グレアムが前に張るアウェイチームは、プレミアリーグ最少失点の堅守を崩すことができるでしょうか。キックオフから、運動量に勝るトッテナムペースでゲームが進みます。

6分、ハリー・ケインの素晴らしいミドルは、GKピックフォードが左に飛ぶファインセーブ。9分のCKからのチャンスは、シュートのリバウンドを左足で捉えたデル・アリのボレーがゴールの上へ抜けていきます。中央で細かくつなぎ、左右に展開しようとするトッテナムは、サイドの選手を走らせるパスにミスが多く、フィニッシュはミドルシュート頼みです。24分の速攻はダニー・ローズのクロスがブロックされ、直後にダニー・ローズが放ったミドルも大きくアウト。チャンスが創れないサンダーランドは、26分にレンスが遠めから狙うも、GKロリスは頭上を越えるボールを悠々と見送ります。

ラメラ、デンベレ、デル・アリがペナルティエリア手前まで上がってくるシーンが多く、攻撃に厚みがあるトッテナムに足りないのは、ラストパスの精度です。一方で、ボールを奪われてからの対応が速い守備は素晴らしく、サンダーランドにカウンターのチャンスを与えません。逆にトッテナムが仕掛けた35分のカウンターは迫力がありました。自陣深くでボールを奪うと、クロップ監督のお株を奪うフルスロットルで前線の選手たちが一気に走り、あっという間に5対2の形。右に3人フリーがいたにも関わらず、左からラメラがシュートを打ってしまったのはもったいなかった!すると40分、ここまでおとなしかったサンダーランドが、アダム・ジョンソンのスルーパス一発で先制します。

トリッピアーを置き去りにしたファン・アーンホルトのシュートに、ロリスは反応しきれませんでした。0-1となると、スパーズはすかさず反撃。右サイドを完全に崩し、ハリー・ケインがGKピックフォードとの1対1をブロックされると、後ろにいたエリクセンがダイレクトショット。ゴールライン上にいたカッターモールはクリアしきれず、肩を落としてうずくまっています。ハーフタイムに入る前に、1-1のイーブンに戻せたのは大きいと思います。後半のスパーズは、落ち着いてゲームに入れるのではないでしょうか。

一進一退だった5分を過ぎ、トッテナムがペースをつかみ始めた53分。サンダーランドがカウンターに入り、一瞬2対0となる絶好のチャンスをつかみますが、デフォーが決めるかと思われたゴール前で必死の戻りが間に合い、余裕を失ったシュートはポストの外に切れていきます。ピンチを逃れたホームチームは、55分にラメラが右に出した浮き球をデル・アリがヘディングシュート。当たりはよかった一撃は、わずかに左に逸れ、ホワイト・ハート・レーンはため息に包まれます。

60分、トッテナムがこの試合で初めてリードを奪いました。左CKのクリアをダニー・ローズが左足のミドル。GKが弾いたボールは右にいたデンベレに渡り、中に持ち込んで左足で狙った見事なシュートがゴール右隅に刺さります。67分、勝負を決めたのは天才エリクセンの左足でした。右からパスをもらって躊躇なく放った一撃は、途中出場のキルヒホフに当たり、GKが触れない右上ぎりぎりに吸い込まれました。72分、ハリー・ケインがウェズ・ブラウンのタックルのタイミングを外したクレバーなシュートはピックフォードがビッグセーブ。ラメラをオノマーに代えたポチェッティーノ監督のチームは、最後まで攻めて試合を終わらせました。79分、キルヒホフがダニー・ローズを引っかけてPKを取られると、ハリー・ケインの強烈なキックが左隅に決まって4-1。ホワイト・ハート・レインには勝利を確信したチャントが響いています。87分、ハリー・ケインが拍手をしながらソン・フンミンと交代。3点リードの90分でも、カウンターのチャンスとなると4人がスプリントするのが今季のこのチームです。追加タイムには何も起こらず、スパーズ、完勝です。

楔のパスを受けたハリー・ケインが中盤に落とし、サイドに展開している間に必ず3~4人がゴール前に入る厚みのある攻撃。ボールを獲られた後のチェックの速さ。申し合わせたように複数の選手がダッシュを始めるカウンターのスピード。そして、少しでも前が空くと思い切りよく狙ってくるミドルシュート!戦術の徹底度でいえば、レスターとこのチームがプレミアリーグの双璧でしょう。ヨーロッパリーグでもしばしば背後を取られていたトリッピアーのポジショニングを修正できれば、守備の安定感はより高まると思われます。このサッカーを続けられたら、6位に沈んだマンチェスター・ユナイテッドは簡単に追いつけないでしょう。チャンピオンズリーグ出場権確保に向けて、いや、プレミアリーグの優勝争いに食い込むべく、トッテナムは視界良好です。

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“【Tottenham×Sunderland】エリクセン、デンベレ…積極的なミドルが次々と決まり、スパーズ完勝!” への3件のフィードバック

  1. にわかスパーズファン より:

    スパーズは失点が少なく運動量もあって良いチームですね
    スパーズはCLから遠ざかってきましたが
    来季は出場出来そうな勢いで

    —–
    更新お疲れ様です。
    やはり今シーズンのこのチームの核はデンベレだと改めて感じさせた試合でした。デンベレがいるいないの安心感が全然違う。放出候補と言ってすみませんでしたと謝り続けなければならないほど活躍してくれています。ありがとう!デンベレ!

  2. プレミアリーグ大好き! より:

    サンダーランドが先制した時は、ゲームを支配するも得点できぬ内にロングボール、セットプレー一閃から失点し勝ち点を零すと言うような悪い記憶が蘇りました。が、この試合は見事に立て直せました。やはりデンベレがいると締まりますね。今季は不運な敗戦があっても直ぐに払拭できているので観ていて安心できます。得失点差が+20あるのもそうですが、良い意味でスパーズらしくないです(笑)

  3. makoto より:

    シティさぽさん>
    間違いなく、アーセナルとマン・シティの次に強いチームだと思います。

    にわかスパーズファンさん プレミアリーグ大好き!さん>
    わかります。パウリーニョを出してデンベレを残したのは慧眼でした。自分の仕事をしっかりこなし、さぼらず走る彼のような選手がいると、周囲の若手が落ち着きますよね。

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