リヴァプールがテイシェイラ、チェルシーはパト?不振クラブのトップ下問題を考える
「Alex Teixeira is one of Europe’s most deadly forwards, but is Shakhtar Donetsk hitman the answer to Jurgen Klopp’s problems as Liverpool steal march on Chelsea?(アレックス・テイシェイラは欧州で最も危険なフォワードのひとりだが、リヴァプールがチェルシーを出し抜こうとしているシャフタル・ドネツクのヒットマンは、ユルゲン・クロップが抱える問題の答えなのか?)」という興味深いタイトルの記事では、「俊足で汎用性が高く、強さも備えているテイシェイラはクロップの答えだ。最も重要なのは、彼の得点力だ」と言い切っています。私は、リヴァプールがパト獲得を狙っていると報じられたときには、コウチーニョのチームにおける彼の必要性は微妙で、夏になってもいいので大物GKやCBに投資をしたほうがよいと考えていたのですが、テイシェイラを40億円程度で獲得できるなら、全力で決めにいくべしと思います。サンパウロにレンタルされた際にウインガーを志向したパトに対して、テイシェイラは中で威力を発揮する選手で、「ベンテケの下にフィルミーノを置いたがうまくいかなかった」と語るクロップ監督の悩みを解決してくれる可能性が高いからです。
コウチーニョ、フィルミーノ、ルーカスと中軸にブラジル人が多いリヴァプールなら、テイシェイラはなじみやすく、「フィルミーノをトップに置いてテイシェイラがその下に構え、ベンテケはジョーカー」という形で攻撃の厚みを築くことができるのではないでしょうか。…あれ?この話、チェルシーにも似たようなことがいえそうです。ウィリアン、オスカル、ラミレスとこちらもブラジル系で、最前線のジエゴ・コスタの下にいる選手がゴールに絡んでおらず、アザールやペドロが沈黙…。果たして、ヒディンク監督に必要なのはパトなのか。彼を中で使うか、アザールを中にまわすなどの算段があるならいいのですが、スペインに戻りたがっていると報じられたペドロと入れ替えるだけなら、少なくとも今季プレミアリーグの後半戦で得られる果実は大きなものにはならないと思います。
コンスタントに結果が出せないオスカル、マルシアルとの連携が実は薄いルーニー、ポジションが定まらないフィルミーノ。得点力が高い好調クラブと欧州の大会への出場権圏内に届いていない不振クラブを比べると、後者はトップ下問題、攻撃の厚み不足に苦しんでいるように見えます。プレミアリーグ首位のアーセナルは、ジルー、アレクシス・サンチェス、エジル、カソルラ、ラムジー。マン・シティならアグエロ、スターリング、デブライネやダヴィド・シルヴァ、そしてヤヤ・トゥレ。トッテナムにはハリー・ケインとソン・フンミン、エリクセン、デル・アリ、デンベレ。上位のクラブには、プレミアリーグで10ゴール以上のトップ、得点力のあるサイドアタッカー、ゴールを演出するトップ下、厚みを作るセントラルの4点セットが揃っているのに対して、不振クラブはとりわけ中央が脆弱です。
そんななかで、アレックス・テイシェイラはクラブの救世主となれるポテンシャルを秘めているのではないでしょうか。チェルシーか、リヴァプールか。選手目線で見ると、監督がピンチヒッターの14位よりも、ユルゲン・クロップという切り札的存在がおり、リーグカップファイナルに王手をかけている9位のほうが、未来への希望を見出しやすいと思われるのですが…。
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更新ご苦労様です。
すいません、テイシェイラという選手をみたことがないのでどのような選手か教えてもらえますか?
10番タイプはレッズに結構いて、飽和してしまうのではと思うのですが、コウチ、ララーナ、フィルミーノとはまたタイプが違う選手なのでしょうか?
得点力不足を直近の改善ポイントとするのであれば純粋な9番を獲得したほうがいいとも思いますが、ベンテケの奮起とスタリッジの復活にかけるのか、もしくは獲りにいくのか…。
今冬は前より後の補強かと思っていましたが、なかなか読めませんね。
nyonsukeさん>
スキルを素晴らしい順番に並べると、正確なシュート、スピード、ドリブルでしょうか。サイド、最前線、セカンドストライカーと前であればどこでもできる選手ですが、いちばんよさそうなのはセカンドストライカーではないかと思います。ベンテケ、スタリッジ、ダニー・イングスがいるチームなので、先まで見据えれば9番獲るよりテイシェイラのほうがいいのではないかと思います。慌てて前を取る必要はないと思いますが、彼はおそらく本物、迷わず買いという評価です。
連日のレッズ記事ありがとうございます。毎日ポチポチランキングをクリックしています。自分はレッズとお口直しのレアル、バルサくらいしか試合を見ないので対戦相手の見所など凄く勉強になるブログで楽しんでいます。自分もレッズのブログ書こうかなとマコトさんのブログ読んで思うようになりました。
テイシェイラのような9.5番型の選手はスカッドに不在のため、噂のように40億円程度のディールなら絶対に買いですね。ララナの神ドリブル能力には劣りますが、シュートコースを作るためのトラップ、ドリブル能力の高さと寄せられても枠内に飛ばし切り、両足でコースをきっちり狙える高い決定力と献身的な動き。足元で貰いたがりでショートパスを好む辺りも今の前線の選手にフィットしそうです。何よりスタリッジ、イングス、ベンテケといったDFに身体を寄せられても枠内に飛ばして決め切るストライカーがいない(足りてるけどいないし、ベンテケにはボールが入らない)ので、仕方なくミドル乱発でSOT率が低すぎる現状を打破するのにうってつけですね!
こぼれ球からのコースを見つけて決め切る能力も高いのでジョーカーのベンテケも活きてきそうです。ベンテケにサイドから放り込むボールを高い精度で出せるのは今だとコウチーニョ、ミルナー、モレノ、スミスだけなのでクロップ監督が上手くローテーション出来れば後半戦に期待を持てます。
問題はララナというイングランド代表選手の使いどころが少なくなってしまうことでしょうか。イケメン紳士でいつも全力尽くして戦うレッズの魂を持った好きな選手ですが、フリーでないと決めきれないですし、高いクロスの精度も良くないので。ララナの能力活かすにはいいポストプレイヤーを作らないといけないですし、ララナにもっと安心して高い位置でプレーできるチームにしないといけませんね。スカッドはかなり人材過多になりますが、クロップの全力サッカーをローテで回すには逆にいいかもしれません。特にエムレカンは連戦になると酷くパフォーマンスが落ちるのでアレンも必要ですし、ドルトムントとは予算が違うのだよ!ってサッカーで欧州を席巻して欲しいです。夏の補強と売却も楽しみです
Kさん>
ブログ、書いてみては?ぜひ読ませていただきます。レッズは、ティシェイラが入れば変幻自在にオプションのバリエーションが増えておもしろくなりそうですね。真ん中から崩せて、カウンターもうまい選手が入れば、劣勢を跳ね返す試合も増えそうです。スアレスとはいかなくても、大化けの可能性があるプレイヤーだと思います。